モバイルのためのUXデザイン①:情報アーキテクチャ編

Elaine McVicar

Elaineは、13年以上Webデザインに携わっているベテランのWebデザイナーです。ユーザーエクスペリエンスやWebデザインに対する思い入れが強く、執筆活動も盛んに行っています。

この記事はThe UX Boothからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Designing for Mobile, Part 1: Information Architecture (2012-09-15)

モバイルデバイスは、デザインの全ての工程に影響を与えます。

Elaine McVicar氏によるモバイルのためのUXデザインシリーズ。第1回目は、モバイル用のウェブサイトとアプリケーションにおいて最も人気のある情報アーキテクチャを解説します。

1993年頃に、私の父は大きくて四角い携帯電話を購入しました。私たちは皆新しい携帯電話にわくわくしていましたが、携帯電話が私たちの生活に大きな影響を与えるとは思っていませんでした。数年後に何人かの友人が携帯電話の購入を決めたときも、私はまだ携帯電話を子供だましのおもちゃだと思っていたのです。

現在、携帯電話を利用している人は世界に60億人いるといわれており、これは世界の人口の87パーセントが携帯電話を持っていることを意味しています。デスクトップパソコンを利用している人が30億人弱であることを考えると、その違いは歴然です。

モバイルの普及に伴って、私たちのデザインに全く新しい制約が生まれてきています。私たちのデザイン方法をどのように発展させていくか、一緒に考えていきましょう。

モバイルデザインはデスクトップデザインとどう違う?

もはや当たり前ですが、モバイルにおけるデザインはデスクトップと全く異なります。モバイルデバイスの物性とスペックによって、デザインのアフォーダンスと要件に違いが出てきます。モバイルデバイスは軽量で携帯できるので、私たちはデスクトップよりも利便性が高いと感じます。結果として、モバイルデバイスの利用回数が増え、私たちとモバイルデバイスの間に独特かつ感情的な繋がりが生まれます。

物性とスペック

モバイルデバイスのほとんどはタッチスクリーンを採用しているため、ユーザーはデバイスを操作する際に、シンプルなインターフェースの要素に加えて、指の動作に頼っています。タッチスクリーンの寸法が小さいので、ユーザーはコンテンツの構成もデスクトップよりも小さく、かつシンプルなものであることを求めています。さらに、モバイルデバイスの帯域と回線にも限りがあるため、データ容量を減らし、ページの読み込み速度を早くするようなデザインを考える必要があります。

いつ、どこで、そしてどのように

ユーザーはいつでもモバイルデバイスを利用できるため、頻繁に利用する傾向にあります。バスに乗っている時でも、道を歩いている時でも、またテレビを見ている時でもデバイスを利用することができます。私たちはデバイスを「ながら利用」することがよくありますよね? つまり、私たちは異なる閲覧環境、または様々な雑念を伴ってモバイルデバイスを利用しているのです。

私たちがどう感じてどう行動するか

最後に、私たちは色々な態度や行動、優先順位などを伴ってモバイルデバイスを利用しています。2012年に行われたGoing Mobileの研究の中で、UXデザイン会社であるFoolproofは、このようなデバイスが私たちに新たな自由と規制を与えてくれるという研究結果を発表しています。そしてそれによって、デバイスに過剰に依存してしまう人もいます。Foolproofによると、63パーセントの人が手に届くところにスマートフォンがないと、落ち着かなくなってしまうことがわかりました。このような人たちはモバイルデバイスを、自分の身体や人格の一部、つまり「生き物」のようにみなしているのです。

モバイルはデバイスやインターフェースに対するユーザーの期待を根本的に変化させてしまいました。ですので、私たちデザイナーにとって目指すソリューションを実現できるように、ユーザー中心のデザインを追求することが極めて重要です。唯一の問題として、従来の実践方法では、たとえ最良のものだとしても、私たちの目指すソリューションに対応できない場合があるということです。


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