Photoshopでは、いくつかベクトルデータを作成できるツールがありますが、Photoshopで作成できるベクトルデータの中で、アンカーポイントと呼ばれる点と、セグメントと呼ばれる線でできているオブジェクトのことを「パス」と言います。今回は、ペンツールを用いながら、パスの基本的な使い方を紹介します。
Photoshop上でもパスは非常に便利な機能なので、是非参考にしてみてください。
ペンツールを使ってパスを作る
まず、1番上のペンツールを選択してください。ペンツールに内包されている各ツールは、パスを編集するときに使用します。
直線のパスをつくる
画像のように、好きなところでクリックします。
クリックされた場所にできた点が、アンカーポイントです。もう1点好きなところをクリックして、アンカーポイントを追加すると、2つのアンカーポイントが線で繋がれます。
下図のような形で、直線のパスができました。これを繰り返して好きな形を作ります。
パスを閉じる
点をいくつか打って形を描いていましたが、はじめに点を打った点と同じ場所に点を打つまで、パスは開いた状態のままです。図形としてきちんと形にしたい場合は、最後のアンカーポイントと、最初のアンカーポイントをつないで、パスを閉じます。
これで、パスを閉じることができました。この状態のパスをクローズパスといい、最後パスを閉じていないパスをオープンパスと言います。
パスを閉じて図形を作っておくと、その後で選択範囲やシェイプに変換ができるようになります。ペンツールでパスを使って作図をするときには、きちんとパスを閉じるようにしましょう。
パスを変形させる
一度作成したパスは、ペンツールの中にある各ツールを使うことで好きな形に変形させることができます。
アンカーポイントを追加する
ペンツールの「アンカーポイントの追加ツール」を使って、作成が終わったパスにアンカーポイントを追加することが出来ます。
例えば、先ほどのパスの赤丸の部分は、アンカーポイントとアンカーポイントの間の直線で、アンカーポイントはありません。ここをアンカーポイントの追加ツールを選択してクリックしてみます。
これで、アンカーポイントを追加することが出来ました。
アンカーポイントが増えたことで、新しいアンカーポイントを使って変形ができるようになりました。個別にアンカーポイント動かしたい場合は、パス選択ツールを選んでアンカーポイントを動かします。
アンカーポイントを削除する
アンカーポイントの削除ツールを使って、アンカーポイントを削除することが出来ます。使い方は、削除したいアンカーポイントをクリックするだけです。
先ほど追加したアンカーポイントをクリックしてみました。アンカーポイントがなくなっています。削除はこれで完了です。
パスを使いこなす
パスを使いこなしていくために、作業用パスについても理解しましょう。
Photoshopのデフォルトの設定では、ペンツールを使ってパスを描いた場合は、作業用パスが作成されます。作業用パスはパスパネルから確認でき、一度作った作業用パスはここから選択することが可能です。
しかし作業用パスそのものは、色面や線幅を持たないため、レイヤーパネルには表示されません。ペンツールを選んだ状態でパスを選択していると、Photoshop作業パネル上部にあるメニューから、作業用パスがシェイプや選択範囲、マスクなどに変換できます。
パスの塗りつぶし
パスで囲われた図形は、パスパネルから塗りつぶしを行うことができます。ウインドウから、パスパネルを選択してください。パスパネルの項目に、パスの塗りつぶしがあります。
パスの塗りつぶしダイアログから、好きな色、テクスチャなどを選択して、塗りつぶしの設定することが可能です。
パスの切り抜き
パスパネルから、作成した作業用パスを選択し、Photoshop作業パネル上部にあるメニューから選択範囲に変換してください。
Photoshopメニューの編集→カットを行い、新規レイヤーに編集→ペーストすると、パスで囲んだ範囲だけを切り抜くことができます。
まとめ
基本的なパスの使い方は以上です。パスを応用することで、より高度な編集が可能になります。ぜひマスターしてみてください。