UXスキルでプロジェクトを円滑に! UXリーダーから学ぶ4つの成功テクニック

Tracey Lovejoy

TraceyはLovejoy Consultingの創始者で、IT業界におけるリーダーシップのコーチングでは12年の経験があり、Microsoftのシニアマネージャーを務めたこともあります。

この記事はUX Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

4 Techniques of Successful UX Executives

2. 調べるだけでは足りない―共感を抱くべし

周囲の人たちについて知るという事は、パートナーたちに共感するために必要なことでもあります。彼らが日々感じている事を知り、どんなプレッシャーに晒されているか、どんな事について心配しているのかを知るのです。最終的な目標は理解と共感を互いに成功を収めるための戦略に変える事です。同じ事を繰り返しますが、UXリーダーとして「ユーザーを守るためだ」と言って、食い下がる事は良い戦略とは言えません。最後まであきらめない事は我々のなすべき事ではありますが、それでは望んだ結果を得られません。

『自分こそユーザーの事を最も理解している人間だ』と考える事は、決してユーザーの利益にならないという事を私は身を以て知りました。ユーザーへの共感より、開発者やパートナーに対しての共感の方がより重要です―Mike Tschudy(Intuit Mint/Quicken デザイン長)

パートナーたちの存在を無視した奇抜なデザインやユーザビリティテストは意味がありません。周囲の人達に共感してもらうには、まず自分が周囲の人達に共感しなければならないでしょう。そんな関係を築かずに、無理矢理言うことを聞かせようとしても、無視されるだけです。理論だけで構築したデザインなんて役に立ちません―Patañjali Chary(Ultimate Software UX部門長)

今日では、共感はUXを理解する上で、非常に重要な要素となっています。我々は全てのユーザーについて理解しようと努力をします…が、なぜ、その努力を開発チームに対してもしないのでしょうか?一体全体なぜ?これが多くのデザインがお蔵入りになる理由です―Chary

パートナーに積極的にデザインを押し付けようとするのではなく、パートナーと密接に協力し合う方がよりデザインを理解してもらえます。なぜなら、パートナーはあなたの近くに居る事で、デザインの影響力を体感する事になるからです。

その人の視点に立つ事なしに、もしくはその人を成功に導こうとしない限り、その人がどんな素晴らしい考えを持っているか知ることはできません。もっと同僚に気を配りましょう。そうすれば凄い事が起きます―Tschudy

UXリーダーは、パートナー達の事を知るため、またパートナー達に何ができるのかを知るために開かれた話し合いの場で公聴会を開くのです。Charyがパートナー達と話し合いの場に出る時は、パートナー達が不安に感じている事を聞き、彼らの重圧を感じとり、どうすればパートナー達を手助けできるかを聞く様にしています。このささやかな目的の達成がチームの信頼を生み出すのです。Charyはパートナー達と共に歩む事ができるUXの専門家こそが、UXのチームが最終的に成功するためには必要だと強く信じています。

同じ様に、シトリックス・システムズのCX部門長Catherine Courageは、プロジェクトの最初の数週間で重要なパートナーと会議の情報を共有し合います。その際、彼女自身の考えやあいまいな事を言わない様に気をつけているそうです。その代わりに、パートナー達の考えを、権限による壁を作る事なく、真摯に聞くのです。

UXについての説明書などは捨てて、ユーザーと共に歩み、ユーザーの悩みや物の見方、彼らの考えを理解する事に力を注ぎたい―Courage

共感という要素を、あなたのデザインやあなたのチームに取り込む事で、UXのチームは活動しやすくなるでしょう。毎回失敗しているのであれば、正しいと思う事を実践する意味はありません。製品を買う際、顧客はあなたが正しいかどうかなど気にしてはいません。むしろ、その製品は顧客ニーズに応えていないものだと感じているだけです。あなたのすべき事はパートナーと共に歩むことです。そうすれば、例えそれが理想的なものではないにせよ、何かしらの変化が現れます。さらに、他人に興味を持ち、その人たちを助けたい、と考える様になれば、最終的には、彼らもあなたの事を知りたいと思うようになります。そして、あなたの目標達成をサポートするために、あなたがすべきことを教えてくれるのです。

3. 長期的な視野に立って関係を構築せよ

UXリーダーは、共感を持って周囲の人を知るだけではなく、そこから更に実際に行動に移さねばならないと考える様になるのです。他人を理解するのは、チームの信頼を築き、それを長続きさせ、共に歩むためなのです。

我々はUXの専門家として、製品、サービス、ブランドを通じて顧客と長期的な関係を築く事が成功のカギであるという事を知っています。顧客との関係は、(製品を買ったらそこでおしまい、という様な)単純なものになる事はありません。その製品によって得た経験全てが顧客との関係に繋がるのです。それはパートナー達にもあてはまります。

長い道のりだからからこそ長期的な考えを持つ事が重要なのです。信頼を築くには時間と根気が必要です。人間関係が最も重要なのです―Chary

仮に正当な理由があるにしても、常にケンカ腰でいると長期的な関係を築くチャンスをふいにしてしまいます。人は、その人とあなたのどちらが正しかったのか、もしくは間違っていたかなど特に気にもしませんが、あなたの振る舞いをどう感じたかはよく覚えているものなのです。

People won’t remember who was right or wrong, but they will always remember how you made them feel.

他人の正解や間違いをずっと覚えている人はありませんが、他人が自分にもたらした体験はずっと覚えているものです。

全ての出会いは重要な会話の一部でもあるのです。あなたが人と話すのはその出会いが最初で最後ではないのです。あなたの行動の全てが一つの結果に繋がっているとしたらどう思いますか?―Bell


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