Connected UX - 連結されたデータ群から導かれるUX

Aarron Walter

Aarronは、MailChimpでユーザーエクスペリエンスのディレクターを務めており、より人間味あふれるソフトウェアの開発に尽力しています。Walter氏は、A Book Apartから出版されている「感情に対するデザイン」という本の著者です。

この記事はA List Apartからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Connected UX (2013-08-27)

過去6年間にわたって、私は単独での実践から11名のメンバーを抱えるまで、様々なUXチームを作ってきました。その際、デザイン研究が製品開発にどれほど大きな影響を与えているかを見てきました。初期の頃、私たちは顧客へのインタビューやユーザビリティテストなどにほとんど時間を費やしていませんでした。私たちは大抵とっさの思い付きで行動し、カスタマーサポートの意見に耳を傾け、そして即時に見直しを行っていました。

今私たちは、ユーザビリティテストやユーザーインタビュー、そして競合分析のスコア集計し、そして結果を要約した詳細なレポートを作成しています。しかし、これは私たちに新たな問題をもたらすことになりました。つまり、結果を保存し、組み合わせる方法がなかったので、ハードドライブ上の書類が紛失したり、または他の部署の人に無視されたりすることによって、私たちのインサイトはすぐに遥か彼方にあるという状態に陥ってしまいました。

最終的に私たちは映画『Groundhog Day』のように、同じような質問を聞き、私たちがすでに知っている知識の上にほとんど何も構築することができない研究の悪循環に陥ってしまったのです。

今、私たちは繋がりを求めています。つまり、異なるデータ要素や質的及び量的データ、及びこれまでの長い研究履歴を、異なるチームによって共有、検索及び維持し、一箇所にまとめて保存する方法を求めているのです。これこそが何年もの単調な研究仕事の末、MailChimp(米国のメルマガ配信サービス)で私たちが開始したことであり、データソリューションだけでなく、このような情報へのオープンアクセスによってチーム間の繋がりを強化し、こうした研究文化の下支えをしてきたわけです。

これは全て、個人的な危機から始まりました。

危機到来

MailChimpのウェブサイト上の問い合わせフォームから、私のメールボックスに顧客からのフィードバックが流れ込んできます。何百通というメールが、新しい機能に対するアイデアや、より良いものにするための方法を提供してくれています。私はこれらのメールに目を通すのが好きなのですが、昨年の夏頃から、私はこれらのメールにうんざりするようになってきました。私は毎日数百通ものメールに目を通しており、その多くが有益なフィードバックを提供してくれていますが、私たちの計画に追加するほどの価値はありませんでした。そのうちこれらが肥大していけば対応せざるを得ない状況となるかもしれませんが、その時まではこれらのフィードバックは無視されていました。

これが私の生産性にブレーキをかけ、私の頭を混乱させたのです。メールボックスを管理し、就業生活の優先順位をつけるサポートを行っている私の友人が、単純に全てのメールを削除して、問い合わせフォームを閉じてしまうことを私に勧めてきました。「送られてきた情報を処理できないのであれば、自分の時間を無駄にするのをやめたほうがいい」と言われたのです。しかし一方で私の友人は、そのフィードバックには価値があるとも言いました。つまり、私はそれをどのように扱ってよいかわからなくなったのです。

まずGmailにおいて、私は検討する価値があるフィードバックにスターをつけ、それをEvernoteアカウントと連動しているメールアドレス転送スクリプトを設定しました。そのフィードバックは検索可能なデータベースに表示及び保存され、結果として私のメールボックスが整理されました。しかし、それでもまだ私はそのデータをどう活用していいのか、検討もつきませんでした。

そのまま月日が流れました。ある午後、私たちがメールの自動化のトレンドを調べ、新しいデザインを考案している際、MailChimpの共同創業者兼CEOである Ben Chestnutが、顧客が MailchimpのRSS-to-Email機能をどのように使用しているかをメールで尋ねてきました。私たちは顧客により良いサービスを提供するために、自分たちの今後の道筋のために計画を立て、両方の機能を再検討するのに役立つインサイトを必要としていました。詳細な研究に費やす時間がほとんどなかったので、私はこれまで溜めてきたフィードバックに目を向け、検索をかけて何か見つからないかと調べました。


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