過密なアジャイル開発の中でUXもきちんとやるための7つの秘訣

Wendy Littman

WendyはTecEd User Research and Designのユーザビリティコンサルタントであり、PMP認定のプロジェクトマネージャーでもあります。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Marrying User-Centered Design with the Agile Software Development Process: 7 Tips for Success (2014-05-28)

アジャイル開発が過去20年以上に渡り、ソフトウェア開発の世界に旋風を巻き起こし続けてきたのにはきちんとした理由があります。反復的で拡張性のある開発、組織横断的なチーム、面倒な文書ではなくソフトウェアそのものへ着目する姿勢は急速に変化し続けるテクノロジーの世界で戦う私たちのニーズによく合っていたといえます。

しかしながらアジャイル開発への移行という面から見ると、多くの製品オーナー、開発チーム、そしてUXのプロたちが、過密なスケジュ-ルの中でいかにしてユーザー中心設計を組み入れるかということに頭をかきむしったまま置いてけぼりを食らっている状態です。

一見、アジャイル開発への移行は無謀なことに思えるかもしれません。一体どうすれば準備・実施し、そして最終的な報告にまで数ヶ月を要するようなユーザビリティテストを、スプリント毎に異なる製品を生み出し続けなければならない開発サイクルの中に組み入れられるのでしょうか。

信じられないかもしれませんが、顧客によるフィードバックをアジャイル開発プロセスに組み入れることは可能であるばかりでなく、アジャイル開発の哲学である増加し続ける変化と反復的な開発から自然に導かれる結果なのです。しかし、このフィードバックループを組み立てることは開発チームの構成や開発プロセス、そして成果物を少しばかり変化させる必要があります。

アジャイル開発チームはそれぞれにちょっと(場合によってはかなり)異なった仕事のやり方をしますので、自分のチームにあった開発プロセスを見つけるのには試行錯誤が必要でしょう。過去十年間で多くの組織がUXを開発プロセスに組み込んだ成功例またはその挑戦を報告しています。

例えば、ある有名なケーススタディとしてDesirée SyLynn Millerによるもの、またAviva RosensteinによるBoxes and Arrowsの記事Janet SixのUXmattersの記事等があり、双方ともアジャイル開発環境で働くUXのプロへのインタビューに基づいています。こうしたケーススタディやインタビューによって、興味深いトレンドや最良の実践方法が少しづつ明らかになってきています。

もしあなたがアジャイル開発チームの一員でUXに関する作業を現在のプロセスの中に加えたい、またはあなた自身がウォーターフォール開発チームの中でUXに関するプロフェッショナルとして働いており、アジャイル開発への移行を実現したいと考えているなら、これから挙げる秘訣やリソースはアジャイル開発プロセスへユーザー中心設計のプロセスを加える点において非常に有用でしょう。これらの秘訣は私が報告したUXに関する文章を元にしており、私自身がアジャイル開発チームの中で働いた経験から共感するものに基づいています。

1. 協力的で、組織横断的なチームをつくる

もとより新しい物事に興味があり、他人とうまく仕事ができ、フレキシブルな人々によるチームをつくるよう組織に働きかけましょう。このチーム内にはひとつのプロジェクトを遂行するのに必要なすべての人材を含んでいなくてはなりません。製品のオーナー、デベロッパー、アナリスト、検証チーム、UXのプロ、そしてデザイナーなどなど。

アジャイル開発はもとより非常に協調性を重んじた手法です。ですから、チームメンバーには自身の専門的見解をプロジェクトのあらゆる側面において喜んで提供してくれることが求められます。組織横断的なチームは多種多様なものを見方を提供することができ、それがより良いデザインソリューションとなるのです。可能ならば、メンバーを一箇所に集めると相互作用も期待できます。もし全員がひとつの場所に集まることが無理、あるいは経済的に負担がある場合は、離れていても質の高いリモートミーティングを実現することで同様にうまくいきます。

2. UXスタッフはプロジェクトの最初から迎える

UXに関する専門家とそのデザイナーは必ず最初からチームに加えておくこと。そうすれば彼らはプロダクトについて大局的な視点を確立し、これをテストすることができます。また。プロジェクトが進行にするにしたがってこうした視点からチームを助けることができます。

UXの専門家を初期メンバーとして加えることは、検証スタッフ、デザイナー、そして開発スタッフ間の協働と効率性を最大化するような作業プロセスの構築に役立ちます。更に、UXスタッフにとってもテストやデザインのプロトコルを確立し、テストの参加者リストを練りあげる時間を確保することができます。これはチームが多くのスプリントを繰り返した後では遂行するのが困難なのです。(アジャイル開発の世界では「スプリント」とはある作業が完了し、レビューができる状態にまで持っていくと決められた時間単位のことで、通常は数週間程度です)