HCIの未来:次世代のインターフェースとは?

John Siebert

John Siebert氏は、全ての種類のウェブデザイン、モバイルアプリ開発、そして検索エンジンマーケティングに重点を置いているウェブサイトデザイナータンパであるTranquil Blueの社長兼CEOです。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

What Is The Next Frontier For Human Computer Interaction? (2015-05-26)

こんな場面を想像してみてください。 皆さんはテレビゲームをしていて、他のキャラクターとやり取りをしたいと考えています。しかし、普段のようにマウスを使ってやり取りをするのではなく、代わりに特定のキャラクターの上で目を閉じることで、そのキャラクターから反応をもらえるとしたら?

そんなことができたら素晴らしいと思いませんか?  アイ・トラッキングによる視線の追跡が、マウスの代わりになるのです!

このインタラクションは従来のものとは完全に別次元です。そしてこれは、数十億ドル規模のテレビゲーム業界の未来でもあるのです。

目というものは、私たちが何に関心を持っているかを示す素晴らしい指標となっているため、目を見ればその人の意図や考え、行動などの数多くの情報を読み取れます。アイ・トラッキングは人々が無意識のうちに送っている合図を拾うのに役立ち、総合的なインタラクションを強化することができます。このような非常に細かなしぐさや表情の最も素晴らしい点は、これらが完全に直感的であるということです。その他の分野においても、アイ・トラッキングはたくさんのポテンシャルを秘ています。

アイ・トラッキングは、技術的進歩の多様な側面の1つにすぎません。この進歩の段階にこそより多くの意味があります。

ウェアラブル、IoT、そしてスマートマテリアル…皆さんはおそらくこれらの用語に何度も遭遇してきたと思います。

このような分野は、さらに奇抜で想像できないような物のユーザビリティが完全に新しいレベルへと到達する未来への入り口となっています。

劇的な変化とセンサーの世界

人間は、何千年にもわたって機械と付き合ってきました。人間と機会の接点であるヒューマンコンピュータインタラクション (以下HCI) の研究は、1975年にさかのぼります。 

機械の操作方法を変えた19世紀のジャカード織機から、誰も予測だにしなかった2011年のKinectやSiriに至るまで、世界は劇的な変化をはっきりと目撃したのです。今日、機械に命令を送ることはキーボードやマウスによるものだけではなくなっています。 

人々がデバイスとやり取りをする方法は、手頃な価格のセンサーによって変化してきています。

従来の携帯電話からスマートフォン、そしてタッチスクリーンやマルチタッチスクリーンがこの変化を生み出してきました。そして人間の動作やしぐさは、今やパーソナルデバイス上の機能を起動させるための主要なインタラクションとなっています。一方で、音声認識技術や向上したCPUの処理能力によって、ユーザーは動作による操作ができない場合でも効率的に情報を得ることができます。

パーソナルデバイスは、様々な新しいかたちのHCIが、人間のテクノロジーの間にある溝をいかに小さくしてくれるかということを示した例として知られています。

中でもエンターテイメント業界では、HCIによって大きなイノベーションが生まれつつあります。 

それはなぜでしょう?

ユーザーは今、キャラクターを操作する新しい方法を求めています。これは最終的に、ゲームの開発者がキーボードやマウスを使用するという制約からプレイヤーを解放することにつながるでしょう。開発者たちはこれに対していくつかの提案をしているところで、新しいインターフェースはより実態的で触れたり、反応を返したりするものとなるだろうと言われています。

Microsoft Kinectの登場は、人間の体がコントローラーとなるインターフェースの実現に向けた大きな一歩となりました。Wiiは、ユーザーのしぐさや体の動きによって機械を操作できるようになっています。人間の体を使った操作はすぐ直観的にできるだけではなく、とても満足度が高いものとなっています。骨の位置や方向を認識することで、ハードウェアがポーズや動作を判別することができ、特定のポーズや動きをすることで機械を操作できるようになっています。

これに伴い、研究者たちはユーザーの手や全ての指の動きを追跡することができるセンサーを提案しました。例えば、Leap Motionは指先の位置と手のひらの中心部を特定し、キネマティックソルバーというものを使用して指の関節を認識することによって、ユーザーの両方の手の動きをインタラクティブに追跡することができます。

Leap Motionを最大限活用するために、研究者たちは新しい医療研究も行っています。この研究では、医師が複数の脳疾患を診断・治療をする場合に、手術中においてもLeap Motionが重要な役割を果たすポテンシャルがあるとはっきり言われています。

これに加えて、多くの自動車メーカーはすでに、カーナビのように簡単に操作できる従来のタッチスクリーンに取って代わるような、手の動きの追跡を使ったインタラクションを提案しています。同様に、スマートTVには、ユーザーが自分の選択オプションを一連の体の動きで操作できるようにしてあり、従来のリモートコントロールに取って代わるものもいくつかあります。 

ウェアラブルデバイス

この話の中で、ウェアラブルデバイスに言及しないわけにはいきません。 

観光やエンターテイメント、メンテナンス、ショッピング、そしてソーシャルネットワークのための多くのアプリケーションは、すでにパーソナルデバイス上で利用できますが、新しいウェアラブルセンサーがもうすぐ私たちの生活を変えるかもしれません。今ではすっかり話題に上がらなくなったGoogle Glassや最近発表された新機種であるApple Watchなどはその良い例です。さらに、新しいアプリケーションの領域も毎日のように提案されています。

これらのとても奇抜なデバイスの全ては、以前はSF映画に登場していたかもしれません。しかし今となっては、それは現実のものとなっています。

Oculus Riftのバーチャルリアリティヘッドセットに対応したアイ・トラッキング機能のアップグレードも、すでに利用可能です。ユーザーが頭に何かを装着する時に、アイ・トラッキング機能を追加して、目の動きによって得られる情報によってインタラクションを強化してはどうでしょうか。それは本当に、素晴らしい追加機能となるでしょう。 

より良い未来、より良い世界

考慮しておくべきことが1つあります。それは、新しい形のHCIが私たちの生活を大きく変えることになるということです。それらは、間違いなく、身体的障害によって現在のインターフェースを利用することができない人々の生活レベルを上げる機会を与えてくれるでしょう。しかし、繰り返しになりますが、何らかの問題も生じると考えられます。プライバシーやセキュリティー、倫理に関連する新しい問題が生じ、それによって新しいハードウェアやソフトウェアの普及速度が下がる可能性もあるでしょう。

HCIの素晴らしい点は、マウスやキーボードが発明され、そしてiPhoneがさらに素晴らしい発明として開発されたように、 Kinectもまた、その入力技術の問いに対する一つの答えです。これらは全て物理的ではないインターフェースの方向へと向かっています。

HCIを活用する機会はとてつもなくたくさんあります。人間と機械の関わりに対する、よりユーザーフレンドリーかつ自然なインターフェースとして発展することで、たくさんのメリットを生み出し、多くの人々の日常生活に影響を与えることができるでしょう。


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