モバイルアプリ開発者が過去の自分に伝えたい4つのこと

Alexis Odysseos

Alexis Odysseos氏はProto.io.の共同創設者兼CTOです。輸送、貿易及び金融のMScを取得した、独学でプログラミングを学んだプログラマーです。ウインドサーフィンやテニスをしますが、私のObjective-Cスキルのほうがわずかに優れています。

この記事はProto.ioからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

4 Things Mobile App Developers Wish They Could Tell Their Younger Selves (2015-06-10)

生きることは学ぶことです。これはどの業界にも当てはまることですが、モバイル業界は変化が激しいので、アプリ開発者には特に当てはまることです。皆さんが大学にいたころとは物事がいかに異なっているかを考えてみてください。以前はWebサイトはモバイル版とは別になっていましたが、今はレスポンシブデザインがあります。スキューモーフィズムがその輝きのある、自然なテクスチャーで大流行する一方、フラットデザインはモバイルの外観を平らにし、そして現在私たちはどちらの傾向も機能的に取り入れた、マテリアルデザインへと移行しようとしています。 

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以下の点を考えてみてください。BlackBerryが事業を支配したことはそれほど昔のことではなく、そして現在同社のOSとしての関連性は、モバイルアプリの開発者のレーダーにはほとんど登録されていません。Androidは無数のイテレーションごとに名前を付けるため、のちに必ずジャンクフードの名前を使い果たすだろうし、同様にAppleもiOSの各バージョンにおいて大幅な変更を行っています。最も経験のあるアプリ開発者にしっかりと準備体制をとらせ、かつ新米の開発者とデザイナーを怖がらせるには十分なことです。

そしてテクノロジーやデザインのトレンドの変更を超えて、常に優位な立場でいる必要があるビジネストレンドもあります。クラウドソーシングとシェアリングエコノミーは、アプリ開発者に対して起業の野心はもちろん、自分の想像力を試すためのたくさんの新しい道を切り開いてきました。10年前、旅行の予約はAirbnbではなく、ホテルなどの予約を意味していたことを考えてみてください。また、UberやLyftがなければ、旧式の方法でタクシーを呼ばなければならないかもしれません。

この業界の実に多くの面が流動的であるという事実に伴い、アプリ開発者はどのようにその流れに付いて行くことができるのでしょうか?

アプリ開発者が知っていればよかったと思うこと

今日のソフトウェアやアプリの開発を学ぶ学生は、入学当初に比べて全く異なる状況となっている業界へ入る準備をしています。私たちは、この学生たちがアプリ開発者としての自分のキャリアに何を期待し、そして何を懸念しているのかを知りたいと考えていました。モンマス大学@monmouthu) のソフトウェア開発の修士課程に在籍している大学院生、Leonard Rusciani氏は、新卒者が直面している不確実性と興奮について以下のように説明しています。

「モンマス大学の多くの教授たちは、テクノロジーとビジネスのどちらの点においても、モバイルアプリの開発に対して素晴らしい業績を残しています。例えば、私たちは効率の良いプロジェクトマネジメントに関して多くの時間を費やしました。また、他のあらゆる分野においても当てはまることですが、実践することが一番効果的に学ぶことができる面も存在します。もし正しいやり方で何かを行っていると考えている場合は、現実は突然皆さんを見放すかもしれません。私のMSプログラムにおいてさえ、いくつかのコードのデバッグを行い、教授が話してくれた一般的なエラーに偶然出会い、そして私は『ああ、これがそういうことなのね』と思うことでしょう。そしてモバイルアプリの開発は、絶えず変化し続ける分野なのです。私は知識を身につけた自分の将来のビジョンを得るために高い費用を払っていると思っているので、険しいやり方による学習を回避することができると思います」

明日のアプリ開発者は、すでに次世代のInstagramやEvernoteを生み出すことを夢見ているのかもしれませんが、どのような新しいパラダイムが将来彼らを待ち受けているかは知る由もないのです。不確実性に対応する唯一の方法は、常に順応できる状態を保ち、そして数多くの業界の変化をすでに経験してきた人たちから、知識を求めることです。

4名のアプリ開発者と役員が自分たちのキャリアを振り返る

最良のアドバイスは、他の業界の経験者たちからの意見を聞くということです。私たちは、4名のアプリ開発者と経営幹部レベルの役員から、もしチャンスがあるなら、過去の自分に対してモバイルアプリの業界について何を話すかと尋ねました。

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1. たとえ在学中だとしても、実際にやってみなければ学ぶことができないこともあります。

Matt Powers氏はApplico, Inc. @Applico) の技術部長であり、同社は世界最大のアプリケーション開発会社の1つです。複数の業界の企業のプラットフォームの開発を支援してきたPowers氏は、多くの人に自分が長い間蓄積した知識を共有しています。彼がその経験から学んだ最も重要なことの1つは、実践することが最良の学習方法であるということです。

「大部分のコンピューターサイエンスやエンジニアリングプログラムのカリキュラムはそれぞれ大きく異なっており、特に私のカリキュラムは、コンピューターサイエンスの理論を重視しており、実践に重きを置いていませんでした。もしあの頃に戻れるなら、私はその当時の自分に対して、『特定のプログラミング言語の微妙な差異を全て学ぶのに膨大な時間を費やさないでくれ。学校の外へ出て何かを構築し、たとえアプリの最小の原型でもいいので、ユーザーの手に何かを届けなさい』と言うでしょう。本でデータの構造を研究するよりも、モバイルアプリケーションのフレームワークや基盤を理解することのほうが、はるかに有益であると思います」

皆さんがまだ学生であれ、自分の技術を向上させている熟練したアプリ開発者であれ、学習する最良の方法は何かを作るということです。実際に掘って自分の手を汚せば、本や画面上のモジュールを眺めるよりもたくさんの知識を得ることができるでしょう。

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2. 2回測定し、1回切り捨て、そしてその後はテスト、テスト、さらにテスト。

Buddytrukの技術部長Ryan Salmons氏 (@ryansalmons) は、Buddytruk@Buddytruk) のテクノロジー部長で、Buddytrukのモバイルアプリの開発をサポートしています。「Uberの進化のため」の知的指導者の1人であるSalmons氏は、シンプルな使用感でありながら、ニーズに応えるアプリの開発に関して多少のことは知っており、彼がこれまでに学んだ最も大きな教訓は、テストとデザインにより多くの時間を費やすということです。

「私は昔の自分に対して、デザインとテストに膨大な時間を費やすように言うでしょう。これは常に、最初に何かを構築し、そして問題があればそれを修正するというプロセスなのです。構造をデザインし、そして製品にする前に徹底的にテストするのにより多くの時間を費やせば、頭を抱えることも少なくなり、そして総合的な開発プロセスがより効率的になるのです」

アプリ開発者の皆さんは、次のことを覚えておいてください。実際に製品を作成することは、最も楽しみな工程の部分かもしれませんが、全ての細部をきちんと対処しているかを確認するために、コードを作成する前後の作業に時間をかける必要があります。デザインを適切なものにするために時間をかけなければ、たくさんの機能と高い性能はあっても、ユーザビリティが全くないアプリに仕上がってしまうかもしれません。適切な品質保証がなければ、非常に残念なユーザーからの評価と、それに伴う恐ろしいPR活動に直面することでしょう。

3. アプリだけでなく、自社の事業に投資しましょう。

Teri Gault氏はGrocery Game@thegrocerygame) のCEOであり、国内の地域の店舗の無料サンプルをリアルタイムで検索するアプリ、SampleUPの開発者です。事業と開発の舞台裏の両方の指揮をとってきたGault氏は、アプリのバックエンドとマーケティングの両方に投資することは、開発しているアプリに投資するのと同じくらい重要であることを学んだと言います。

「クライアントや投資家、または事業主の観点から話すと、今お金を投資して、バックエンドに予算を投じることです。開発者とそのクライアントはUIとワイヤーフレームに夢中になり過ぎており、実際に事業を運営するのに必要な全てのものを無視しています。バックエンドが管理するダッシュボードやマーケティングツールなどに投資をしてください。そしてマーチャントポータルがある場合は、第二段階で拡大しようと考えないでください。事業を急速かつ容易に成長させるために、そしてコンテンツや顧客のサービスをシームレスなものにするために、今すぐお金を投資してください」

特にスタートアップ企業の場合は、アプリ開発者がコード作成者と起業家の2つの役割を果たすことも珍しくありません。それには技術の柔軟性と多様性だけでなく、必要なところにお金を投資することも必要となります。 

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4. 所々の規則を曲げる必要があるかもしれません。

Philippe Chetritは、様々なモバイルアプリのスタートアップ企業と提携して、彼らの製品やサービスの提供開始をサポートしている企業であるMobilest@mobilestco) のCEOです。ウェディングプランニングアプリやレッカーサービスアプリなど、様々なアプリの開発に携わってきた経験を持つChetrit氏は、市場に様々なアプリを投入する方法を知っており、それには少しの創造性も必要となる場合もあります。

「私は過去の自分に言いたいことがたくさんあり、それはビジネススクールで私が学んだこと全てに対して反直感的なのです。例えば、起業家として、人々は常に情熱を持っていることや解決しようとしている問題、自分の残りの人生をささげることができることを探すように言うでしょう。それは間違っています! モバイルアプリに関しては、それとは正反対のことが正しいのです。自分のアイデアに固執しないでください。アプリに自分の労力を注ぎ過ぎないでください。アプリを、ポートフォリオのようなものと考えてください。10のアイデアを用意し、そして10のアプリを作ります。複数の賭けを行い、そしてそれぞれから何かを学ばなければいけません。

次に、人々は常に一生懸命働き、聡明に考え、努力しなさいなどと言うでしょう。アプリにおいては、それではある程度までしかいけません。皆さんは人を騙す必要があるのです。捕まらずに多くの人を騙すのです。抜け道を探すのです。Appleの前をこっそりと通り過ぎるのです。残念ですが、これは真実です。成功しているアプリの開発者は皆、ルールを少し曲げています。皆さんもそのようにする必要があります」

多くのアプリ開発者が、自分がしていることに情熱を持っているがためにこの業界に入っており、そしてそれは重要なことです。しかし、厳密に全てのルールに従わないことを意味するとしても、仕事を一生懸命行い、自分の考えに真剣に向き合い、そして苛立たせるような問題に対する斬新な解決方法を見つけることもまた大切です。

アプリ開発者の皆さんは、どのように思いますか? もしチャンスがあるとしたら、昔の自分に何を話したいですか? @protoioで私たちにツイートしてください。 

傑出したプロトタイプは、持続する印象を与える 

アプリ開発者は自分が選んだキャリアの中で、たくさんの困難に直面すると思いますが、一貫して言えることは、クライアントからお金を引き出すプロトタイプは、常に成功であるということです。しかし、プロトタイプの開発にあまりに多くの時間を費やすことは、時間を浪費し、デザインやテストなどの他の重要なプロセスへの時間を奪うことになり、そしてプロトタイピングにあまり時間を費やさないと、今度は皆さんのアイデアが完全に失敗してしまう恐れがあります。

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