アジャイル開発という言葉が騒がれるようになってしばらく経ちますが、ピンときていない人もまだいるかと思います。あるいは、概念は理解していても、実際どう実務に取り入れたら良いのかわからない方も多いかもしれません。
今回はアジャイル開発の簡単な紹介と、導入を検討している方のためのサイトやスライドを紹介していきたいと思います。
アジャイル開発とは
アジャイル開発とは、迅速かつ柔軟な開発手法の総称を指します。ちなみに、アジャイル(=agile)とは英語で「すばやい」「俊敏な」という意味です。アジャイル開発の手法としては、スクラムやエクストリーム・プログラミング(XP)などがあります。
アジャイル開発と言われる手法の特徴としては、1〜2週間の短い期間で1つの機能を開発し、これを繰り返して全体のソフトウェアを作り上げていく点が挙げられます。
ウォーターフォール型とアジャイル型の違い
アジャイル開発はしばしばウォーターフォール開発と対比されながら説明されます。長期間の緻密な計画を立て開発していく従来のウォーターフォール型の開発に対して、アジャイル型は短期間の開発サイクルの反復になります。
アジャイル開発では緻密な計画書よりも日々のコミュニケーションに価値を置いています。短い開発サイクル毎にプランニングを行い開発サイクルを反復することによって、仕様の変更などにより柔軟に対応できるのが大きなメリットです。そのため、継続的に改善を行っていく必要があるプロジェクトにあった開発手法と言えるでしょう。
アジャイルの基礎の基礎
初心者向けのアジャイル開発の基礎知識です。ウォーターフォール開発との違いや、実際にどのようなフローで開発が行われるかを説明しています。
アジャイル入門
「わかりやすいアジャイル開発の教科書」をイベント発表用にまとめてあるスライドです。アジャイルの基礎から現場に導入するために実践するべきことなどが、わかりやすくイラストや図を使って解説されています。
スクラム開発について
アジャイル開発の手法のひとつであるスクラム開発について非常に簡潔にまとめてあるスライドです。スクラム開発の概要を掴むには非常に良いです。
Are you ready? ~これからアジャイル開発をスタートアップするために プラクティスの実践と実感~
アジャイル開発で使われるプランニングポーカー、タスクカンバンなどのプラクティスの説明と簡単な使用感を説明しています。各プラクティスの説明は、31ページ目から始まります。
その他参考サイト
アジャイル開発の本質 〜 アジャイルとウォーターフォールの違いとは
アジャイル勘違い集
現代のプロマネが知っておきたいアジャイル開発の基礎知識まとめ
実践アジャイル開発
実際にアジャイル開発を導入する事例や、アジャイル開発を導入する時に気をつけるべきポイントについて説明しています。
ゲーム開発プロジェクトマネジメント講座 *PDF
元スクウェア・エニックスのCTO橋本 善久氏が、「なぜプロジェクトは失敗するのか?」という問いから始まり、実際にどのようにプロジェクトマネジメントを行っていくべきかという具体例まで細かく説明しています。285ページと長いですが、アジャイル開発を導入するならば読んでおいて損はないでしょう。
社内スタートアップによる組織の成長に伴い発生する痛みとその解決策について
自社開発サービスにおけるアジャイル開発の実例です。突然のサービスヒットと急激な組織の拡大で混乱する開発現場にスクラムを導入し、その後さらにリーンスタートアップの手法を導入するという非常に興味深い内容です。
小さく始める大規模スクラム
リクルートライフスタイルのAirレジのアジャイル導入の事例です。大規模組織におけるアジャイル導入時に気をつけるべきポイントや、課題などがまとまっているので必読です。
Yahoo! JAPAN の アジャイル開発の普及戦略
アジャイル開発の方法論ではなく、Yahoo!JAPANでどのようにアジャイル開発を広めていったのかという事例です。アジャイルはその考えを組織・チームに浸透させるのが重要なので、とても参考になります。
リクルート住まいカンパニーの新規事業でのスクラム導入奮闘記
リクルート住まいカンパニーでアジャイルを導入した時のチームの反応と課題などが簡潔にまとまっています。17ページしかないので、さらっと読むと良さそうです。
アジャイルをさらに理解する
5分で分かるアジャイルムーブメントの歴史 拡大版
アジャイルの歴史について解説してくれているスライドです。初心者や導入を検討される方には少々重いかも知れませんが、アジャイル開発のルーツや本質を理解できる資料となっていますし、これまでの文脈を知りたい方にはおすすめです。
企業システムにアジャイルは必要か
企業向けのエンタープライズシステムにおける各開発手法の比較と、アジャイルをどのように適応させるのかといったポイントが興味深いです。内容はやや難しいものとなっています。