人工知能はサービス業でどう活躍するのか?

UX MILK編集部

モノづくりのヒントになるような記事をお届けします。

ここ数年、インターネットなど各種メディアで話題となっているのが人工知能の話題です。様々な仕事に活用されていきつつありますが、サービス業にはどのように活用されていくのでしょうか?

人工知能とは?

人工知能には2つの立場があります。1つは人間の知能そのものを持つ機械を作ろうとする立場、もう一つは人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場です。サービス業での活用で言うと、後者の立場が当てはまるでしょう。人間の代わりに人工知能にサービスを行ってもらうという用途です。

では、実際のサービス業ではどのように人工知能が使われているのでしょうか?

サービス業での活用事例

ハウステンボス「変なホテル」

長崎県の大型リゾート施設ハウステンボスはロボットホテル「変なホテル」を開業しています。変なホテルの接客の主役はロボットです。フロント係は人型ロボット、荷物の回収や運搬、清掃など主要業務はロボットが行います。

部屋に入ると小型ロボットが宿泊客に「お疲れさま」と声を掛け、照明や空調を調整します。顔認証システムが導入されており、滞在中ルームキーは不要です。

ホテル側としても人間の代わりにロボットを使うことで人件費を節約できるというメリットがある上、客側としても通常より安く宿泊できるというメリットがあります。

伊勢丹×「SENSY」

伊勢丹新宿本店では2015年9月16日より店頭の販売スタッフが人工知能「SENSY」がインストールされたタブレット端末を持って接客するという取り組みを行いました。

タブレット端末に婦人服・服飾雑貨の写真の中から何枚かを無作為に次々と表示し、買い物客が画面上で指を右に、左に動かします。服飾メーカーやブランドと提携し、画像を含めた商品データを収集してあり、タブレット端末の操作から好みを見抜き、おすすめの商品を見つけることができます。SENSYに消費者の好みを学習させることで、国内外のブランドから好みに合った商品を自動的に選んでくれます。

SENSYは個人のスマホにもインストールできるので、店舗でなくても同じ体験が可能です。

これからの展開

日本の国内総生産(GDP)の約7割をサービス業が占めますが、そのサービス業の労働生産性は米国の約6割にすぎないとされています。製造業は自動化と日々の改善活動により生産性を向上させてきましたが、きめ細かな消費者のニーズに応えるサービス業ではどうしても労働者のスキルに頼らざるを得ない現状があります。AIをうまく活用して消費者に満足を与えることができれば、販売機会を逃さずに売り上げを伸ばす生産性向上の切り札となります。

日本のサービス業は世界基準でも高いクオリティを誇るが故に、こういった取り組みは敬遠されがちな部分もあります。前述の「変なホテル」は名の通り極端な例ですが、伊勢丹の取り組みのように全てを技術でカバーする必要はないのです。日本ならではのおもてなしを活かしたまま、いかにAIなどの技術を融合させていくかが、次のサービス業のカギとなるのではないでしょうか。