アンケートの質問作成で気をつけたい12のチェックポイント

Jeff Sauro

統計とユーザビリティのコンサルティングを行っている会社、MeasuringUの創始者です。
20以上の記事、統計とユーザーエクスペリエンスに関する5冊の本の著者です。

この記事はMeasuring Uからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

12 Tips For Writing Better Survey Questions

アンケート調査が有用かどうかは質問のクオリティに依存しますが、その質問を考案することは一種の芸術であり科学でもあります。あなた、あるいは調査を委託する機関のニーズと、回答者の負担とのバランスを保つ必要があります。

ここでは記事から導き出した、我々が使っている12の役立つガイドラインの要約版をご紹介したいと思います。

1. 質問は短めに、でも短すぎず

簡潔なライティングと良いコピーライティングによって、質問は短く明確になります。即座に核心をつき、シンプルな文章を心がけましょう。 

つなぎのフレーズ(「〜のために」、「〜の目的として」など)で長くなりすぎないように注意しましょう。とはいえ、簡潔さを求めるゆえにあまりにも短い質問はわかりづらいので、適当な長さ制限を決めてしまうのもよくありません。記載が必要なものとそうでないものをきちんと見極めましょう。

コンテンツ内容を守りつつ、言葉を短くするアイデアとしてはStrunk and Whiteを見てください。 

2. 1項目に質問は1つずつにする 

あなたはこの製品のコストやクオリティに満足していますか?

このような、いわゆる二重の質問は、回答者がどちらの側面に反応しているかわからないのでよくありません。満足しているのはコスト、クオリティどちらなのでしょうか? もしかしたら両方かもしれません。これらは2つの項目に分けましょう。 

3. 想起させる質問は控える

初めてモバイルアプリを購入したのはいつでしょうか?

いつ、何が起こるのかを知ることは、問題の発見やデザインのアイデアを考えるのに非常に役立ちますが、人は往々にして鮮明な記憶は持っておらず、最近の出来事さえも呼び起こすことさえ問題を抱えています。

4. 誘導質問は避ける

当然、雇用主は有給休暇を与えるべきだとは思いませんか?

裁判所で弁護士が誘導尋問することが許されてはいないように、誘導するような質問は控えましょう。「従業員は有給休暇を与えられるべきである」のような、なるべく中立な言葉を使ってください。そして回答者にはリッカート尺度を使って、合意の度合いを選んでもらってください。

5. 専門用語や略語を避ける

回答者の使っている言語と同じ言語を使い、略語はちゃんと説明しましょう。たとえ、TLAはThree Letter Acronymという3文字略語であることを皆が知っているとあなたが思ってもです。親しみにくい専門用語を認識するためにも、その領域に詳しくない人にあなたの質問をレビューしてもらってください。

6. 網羅的なリストを作る 

あなたの使っている携帯電話のOSはどちらですか?

•    Android
•    iOS (Apple)

あなたの提供する選択肢は、すべての選択肢を網羅しているか確認しましょう。スマートフォン市場の大部分はAppleとAndroidベースのスマートフォンにが占めている一方で、WindowsとAmazonのスマートフォンもあるのです。

回答者に思ってもいない回答を選択させない方法として、「その他」オプションを使用することもあります。また、そもそも回答者が携帯電話を所持していない場合もあるので、その前提を回避することにもつながります(10. 参照)

7. 選択肢の順番をランダムにする

選択肢の順番を(質問も)ランダムにしてください。1つ目、もしくは一番に設置された選択肢にはバイアスがかかります。もし選択肢が自然な順番であれば(年齢や所得階層のような)、ランダムにする必要はありませんが、そうでないのなら、バイアスを最小限にするために選択肢の順番をランダムにしましょう。

8. 相互に排他的であるかどうか注意する

あなたの年齢を選択してください。

20-30 
30-40
40-50
50+

回答者に一つだけ回答するように求める選択肢を作るとき、必ずそれぞれの回答は一つの選択肢によってのみ回答できるようにしましょう(相互に排他的)。例えば、上に示したような年齢層では、階層ごとに重複してしまっています。

30歳の回答者は1つ目と2つ目のグループのどちらも選択することができてしまいます。相互に排他的な年齢のグループは、21歳から30歳、31歳から40歳、41歳から50歳、そして51歳以上ということになります。30歳は1つの選択肢しかないようにすべきです。

9. 評価尺度には全て肯定的な言い回しを使う

このWebサイトを使うのは簡単だ。
このWebサイトを使うのは難しい。

人はポジティブな表現を選びがちなので、極端なレスポンスのバイアスを減らすことを目的として、言語表現を混ぜることがあります。しかしながら研究結果によると、これはレスポンスエラーを増加させ、言語表現をいじったせいで分析がしづらく、ヒューマンエラーの元ともなるといわれています。 

10. 回答者に対して適切な回答を用意する

もし人々に意見を聞いた場合、たとえ十分な情報が与えられていなかったり、強い思いがなかったり、聞かれていることの対して何も考えがなかったとしても、彼らは1つの答えを述べます。

もしあなたが通勤について人々に尋ねるのであれば、必ず始めに彼らが通勤している人であることを確かめてください。 正確なロジックとふるい分けによって問題を避けることができます。もしこれができなければ、「当てはまらない」という選択肢を提供してください。

11. 「わからない」と「あてはまらない」を使い分ける

「わからないこと」と「あてはまらないこと」は異なります。できるだけ回答者のターゲットを絞り、彼らが答えられることについての質問だけを尋ねるようにしてください。

例えば、回答者が質問で聞かれているブランドに対しての馴染みがないかもしれないときです。そのブランドに対する彼らの好感度を尋ねられた場合、「あてはまらない」と回答することができます。また、回答者はその製品を翌月購入したいかどうかを尋ねられるかもしれません。そんなときは「あてはまらない」ではなく「わからない」と回答するのが正しいでしょう。

12. オープンな質問とクローズドな質問を混ぜる

自由回答形式では、回答者に形式ばった回答をさせることなく、彼らが一番に思っていることを述べられるようになっています。マイナス面としては、自由回答のコメントをシステマティックに分析するためには、より多くの回答を整理・処理しなければならないことです(ですが、回答のより深い理解を得るためには価値のある投資といえます)。


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