ECサイトのナビゲーションについて覚えておくべき5つの真実

Jeff Sauro

Jeff Sauro氏は、統計とユーサビリティに関するコンサルティング会社である、MeasuringU社の創設者であり、1,000社以上の顧客を抱えています。彼は、統計やUXに関する、20ケ以上の文献と5つの本を執筆しています。

この記事はMeasuring Uからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

DOES IMPROVING WEBSITE NAVIGATION PAY OFF? (2016-08-08)

用事の合間に少し時間ができ、必要なものを買うためにお店に行くことがあったとします。

ショッピングカートを避けながら通路を走り、2つの商品を手にしてレジへ。しかし、そこではいつ支払いが終わるのかとイライラします。

これと同じように、オンラインでも支払いをより簡単かつ迅速にすることは正しいことです。ユーザーが支払いで問題に遭遇すると、コンバージョン率は明らかに下がります。

しかし、今回は別のシナリオを想像してみてください。

空き時間にお店へ駆け込み、通路を行ったり来たりしている内に時間がなくなり、探していたものを見つけられない場合です。あらゆる場所を探し、必要としているものがあると確信しているのに見つけられず、ただイライラさせられます。

オンラインでは、これと同じことが数分ではなく数秒単位で起こります。Webサイトのナビゲーションやラベルがわかりにくく、何度もクリックしたり、同じ場所へ戻ったりしなければならないことがあります。明確なナビゲーションがないせいで、ユーザーはイライラしてサイトから離脱してしまいます。

ユーザーが探しているものを見つけることができないなら、支払いのプロセスがどんなに素晴らしくても意味がないでしょう。そして、これが原因でユーザーがWebサイトに戻ってこないとしたら、ファインダビリティ(見つけやすさ)の問題による損失は非常に高いものです。

この記事では、Webサイトのファインダビリティを測定して改善する重要性を伝えるために、研究によって裏付けされた5つのポイントをご紹介します。

1. 購入よりもページ閲覧に時間を費やす

オンラインの消費者は、実際の購入よりも調べることに多くの時間を費やしています。支払い時の障害を減らさなければならない一方、購入の意思決定はレジに行くより前に行われていることを示す証拠があります。

たとえば、私たちは10店舗のオンラインストアを分析しました。すると、ある任意の時点では68%のユーザーがページ閲覧をしているにも関わらず、たった16%しか実際の購入に至っていないということを発見しました。つまり、オンラインストアのユーザーは、購入するよりも4倍もページ閲覧しているようです(休日のショッピングシーズンでさえもです)。

2. 最初にブラウジングする傾向がある

検索技術は進歩しましたが、ユーザーはサイトの検索機能を使う前にブラウジングするという証拠があります。私たちが行った研究では、検索機能からWebサイトの閲覧を始めた人は平均でたった14%しかいないことがわかりました。ただし、データにはかなりの変動があり、下は2%から上は75%まで幅がありました。これは以前の研究と類似しています。

  • Gerry McGovern氏も、最初にブラウジングを行うユーザーが多いことを発見しました。
  • 別の研究では、検索率が約5%であるということがわかりました。
  • 2003年、Katz氏とByrne氏[pdf]はより厳密な調査を行いました。そこで、参加者は検索には10%未満の時間費やしていないが、「狭くわかりづらいメニュー」に直面した場合はこの時間が40%となることがわかりました。
  • より最近のKoMarketingの研究[pdf]によると、リンク経由で企業サイトにたどり着いた訪問者のうち50%が、ナビゲーションメニューを使うそうです。

これらの研究を通して、コンテキスト(文脈)とタスクの種類が、ユーザーの検索利用に対して与える影響が明らかになりました。つまり、タスクの種類(何か特定のものを探しているのか、それとも一般的な利用か)とWebサイトの種類(たとえばEコマースか旅行か)によって、ユーザーが検索をするかどうかの傾向は変わるということです。しかし、ユーザーはWebサイトで検索よりもブラウジングうぃ行うことに大きく依存していることは明確です。

3. 使いにくいナビゲーションは購入を妨げる

iPerceptionsの報告によると、Webサイトで買い物する用意ができている消費者の半分以上が、購入に至っていません。購入しなかった理由の34%は、探している商品を見つけることができなかったからです。

これは、探しているものが見つからない主な理由は、ユーザビリティとナビゲーションが使いにくいためだ、という以前の研究に類似しています。

そして回答者の25%は、ショッピングカートを放棄する理由として、Webサイトのナビゲーションが複雑すぎることを挙げています。

4. ファインダビリティは売上に関連している

ファインダビリティが悪さと売上を関連付ける研究はこれまでにもありました。これらの研究は、Eコマースが始まった頃までさかのぼります。初期の研究によると、ECサイトの売上とトラフィックを回帰モデルによって分析したところ、商品を見つけるためのナビゲーション機能が、月次売上の分散の61%を説明するという結果になりました。

同じ頃、Forresterの研究によって、売上に至らなかった原因の半分は、ユーザーが商品を見つけられないためであることがわかりました。このほか、リピーターの数が大きく減少することもわかりました。

2015年のデンマークの研究者による調査[pdf]によると、Webサイトにおいて購入前の段階で商品やサービスを閲覧できるコンテンツを提供することは、企業の財政的な成功において重要だということがわかりました。これは、トランザクション機能(注文および支払い機能)よりも重要だそうです。

これは興味深い発見であり、この結果を再現するためには、さらなる研究が必要とされるでしょう。この研究の主な欠点は、実際の成功の手段ではなく、調査回答者から報告された成功の手段を使用していることです。たとえば、Webサイトの成功を記録または観察して、その結果を顧客満足度と比較し、それを企業の財政的な業績に結びつけることなどはしていません。

5. ナビゲーションは注文数を増加させる

何千ものWebサイトの取引を調査した最近の大規模な調査によると、より優れたWebサイトのナビゲーションは、Webサイト上における「実用的な」商品の注文数を増加させます。この発見に対する興味深い指摘は、Webサイトのナビゲーションはより娯楽的な商品(たとえば宝石)の注文数の向上には役に立たなかったということです。

次にWebサイトのコンバージョン率の向上を検討する際は、支払い時に買い物から離脱するユーザー以外のことも考えましょう。さらに大きな割合を占めている、探しているものを見つけられないユーザーのことを必ず考慮するようにしてください。