メールのデザイン性を高める手段は、色を華やかにしたり画像を使ったりするだけではありません。モバイルフレンドリーなテンプレートを使うことから、インパクトのあるタイトルを作成することまで、さまざまな要素を含む作業です。ほかにも、メールがスパムフォルダに入ってしまい、受信者に開かれないことを避けるためにも、基礎的な原則をマスターする必要があります。
メールデザインの際には、必ず以下の6点を心がけましょう。
ブランド力を最大限に活用する
重要なメールデザインの方法のひとつに、商品・企業などのブランドをわかりやすくすることが挙げられます。ブランドの名前を「From(送信者)」に明記するようにし、アドレスも誰が送信したのかひと目でわかるようにします。また「To(受信者)」のフィールドには、メールアドレスの代わりに受信者の氏名が表示されるように設定しましょう。他にも、製品・企業のロゴを加えると読み手の興味関心を引くことができます。
メールを用いたマーケティングでは、タイトルが重要であり、ドメインの評判にも関係します。企業がこれらの部分で高い評価を獲得していると、他のデザイン要素がより効果的になります。
ヘッダーとプリヘッダー
スニペットは、近年高い人気を誇る手段です。OutlookやGmail、iOSメールなどでは、100文字以下のテキスト(スニペット)を表示することができます。
iPhone6SやiOS9も、ユーザーが実際にメールを開封する前にプリヘッダーから内容を覗き見ることができる、「ピークとポップ」機能が高い評価を得ています。モバイル機器でメールを開くユーザーにとっては特に便利でしょう。レスポンシブデザインやプリヘッダーに対応することで、読者の興味を引くことができます。また、最新技術に精通した信頼性の高い企業であるという印象も与えられるでしょう。
このように、プリヘッダー上のテキストは購読者が最初に見る場所です。そのため、ちょっとしたサブリミナル広告の機会としても活用できるのです。
以下のポイントを押さえてプリヘッダーのテキストを作成しましょう。
- 40~50字のテキストにする
- メールキャンペーンの本文で、どのように見えるかを考える
- タイトルの延長線上のものとして利用する
- CTA(コールトゥアクション)を活用する
レイアウト
メールのレイアウトには、メール自体のサイズやフォントのサイズ・種類、配色などさまざまな要素が含まれます。理想的なメールの横幅は、500~650ピクセルであり、垂直的なレイアウトが好まれるとされます。
もしコンテンツが多くなる場合は見出しを使い、複数の製品を表示する場合はナビゲーションバーを使うのが望ましいでしょう。段落は4~5つに制限して、視覚性が損なわれないようにしましょう。
モバイル機器でのメール閲覧を最適化する手段として、dotmailerはEasyEditorというツールを提供しています。EasyEditorはCSSでデザインの作業を簡単に行うことが可能で、欠点のないデザインを作れます。
ビジュアル
グラフィックは、メールの顔とも言える部分であり、段落の区切りを明確に伝えるものです。画像を使う場合は、予備のカラーや代替テキストを、忘れずに加えるようにしましょう。また、テキストのうしろに、背景として画像を使うことは避けるべきでしょう。Outlookのようないくつかのプロバイダーではサポートされていないため、反映されなくなってしまいます。
リンクは目立つようにデザインします。最低限ハイパーリンクの部分は青く太いフォントと下線でわかりやすくしましょう。
コンテンツ部分こそ真の主役
わかりやすい文章や段落構成を心がけるのはもちろん、区切りを明確にするために、境界線やスペース、ブロックなどのデザイン要素も上手く活用しましょう。コンテンツのブロックは、簡単かつ効果的にメールを整理し、ほかと差別化することができる方法です。CTAを含んだ100~200語の短文で構成されるブロックに分けましょう。テキストのセクションが膨大にある場合は、画像や見出しを挿入して見やすくするように努めます。
また、ビュレット(点)を用いて、箇条書きにすると読者の理解がはかどります。ArialやVeranda、Times New RomanなどのWebセーフフォントを使用することも大事です。
フッター
理想的なメールのフッターには、お問い合わせ先や自社サイトまたは製品・サービスへのリンク、SNSでの共有ボタン、「友だちに知らせる」ボタンなどの要素を含まなくてはなりません。また、スパムフォルダに収納されるのを防ぐもうひとつの手段が、「なぜこのメールを受け取ったのか」を説明することです。読者がメルマガの受信を解除しやすくすることで、ゴミ箱送りになるリスクが軽減されます。
受信ボックスの中で溜まりに溜まっているメールの山から注目してもらうことは大きな課題です。スパムフォルダに振り分けられるリスクを減らすだけでなく、メールを新規獲得の機会に結び付けられるようデザイン要素を活用しましょう。