開発者がUXエンジニアを目指すべき理由

Paul Boag

この記事はboagworldからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Why you should want to be a user experience developer (2015-11-10)

もしも開発者としての安定した将来を手に入れたいのであれば、新世代のUXエンジニア(User Experience Developer)になりましょう。

なぜUXデザイナーだけが存在するのでしょうか? 彼らだけがユーザー体験への影響を独占しているわけではありません。開発者を例に挙げてみましょう。サービスのパフォーマンスやセキュリティ、およびその他の多くの開発上の決定が、ユーザー体験に影響を与えています。

優れたユーザー体験に貢献しているのは、デザイナーだけではありません。

あなたが開発者であるのなら、今こそあなたのユーザー体験への貢献を喧伝するときです。UXエンジニアになる時代がやってきました。その理由とは、ユーザー体験はビジネスにとって必要不可欠で経営者はそのことを知っているからです。

UXエンジニアになる理由

伝統的なマーケティングの時代は終わりました。人々は広告を見ないし、広告ブロッカーをインストールしたがっています。しかし、人々は友人や家族の話には耳を傾けます。

企業は顧客を常に満足させなければなりません。顧客は素晴らしい体験を得られたら、それを皆に伝えるでしょう。しかし、悪い体験をした場合も同じくらいの速さで知れ渡ります。

ユーザー体験は、ほぼすべての分野において重要な差別化要因となってきているのです。

つまり、ユーザー体験はほぼすべての分野で重要な差別化要因となっています。あなたの役割が何であれ、あなたがユーザー体験に利益をもたらしていることを示せば、経営陣はあなたを評価するでしょう。

開発者がユーザー体験にもたらすもの

多くの組織では、開発者はデザイナーと同じくらいユーザー体験に大きな影響を与えます。デザイナーはしばしばPhotoshopでデザインカンプを作ります。しかし、このようなユーザーインターフェースの「モックアップ」は、優れたユーザー体験を生み出すもののほんの一部に過ぎません。開発者はこれらのイメージを機能する、使える体験に変えます。

開発者が意思決定をする項目を考えてみましょう。

  • フォームでバリデーションはどのように機能しますか?
  • エラーメッセージにはどのような言葉が表示されますか?
  • ページの読み込みを高速化するにはどうすれば良いですか?
  • セキュリティとパスワードのユーザビリティとの間にはどのようなトレードオフが生じますか?
  • このページはモバイルデバイス上でどのように機能しますか?
  • 不明瞭なエッジケースには、どのように対処しますか?

まだまだリストは続きます。明らかなのは、開発者の存在がユーザー体験にとって重要であるということです。しかし、開発者自身がそうであるように、間違いが起こるまで誰も問題に気づかないのです。

開発者がユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性

私たちは皆、ユーザー体験は自分の仕事だと思っていない開発者に悩まされます。国を選択するドロップダウンメニューは、私の個人的なお気に入りの一つです。開発者は手を止めてリストに含めるべき国を尋ねることなく国の長いリストを丸写しします。私は南極大陸が記載されているドロップダウンメニューを使用したことがあります。本当に南極大陸に配達する会社があるか試したかったです。

Blizzard 404のページは、大きなエラーページの例として、Creative Bloqsによって導入されました。 しかし実際、それはユーザーに責任をおしつけ、何の助けにもなりません。

もちろん、エラーは生じます。 「これはあなたが探しているページではありません」という、404エラーページが数回表示さたら、イライラするでしょう。もちろん、この件ではデザイナーも開発者と同じくらい責任があります。

似たようなことはもっとあります。ユーザーを苛立たせるデータ入力の強要や、あまりにも複雑で、覚えることが不可能なパスワードなどです。フォームフィールドに関して、ユーザーと関連するまで開発者は非表示にする必要があります。

CAPTCHAは開発者のせいでユーザーが悩まされる良い例です。

これらの問題は、デザイナーが取り上げるべきものだと主張することができるでしょう。それは公正な議論です。しかし、デザイナーはPhotoshopファイルを手渡したらいなくなってしまうということも事実です。彼らはあまりにも忙しすぎるか、気が散りすぎてデザインを続行することができないのです。こうして、問題は開発者の手元に回ってきます。

ユーザー体験開発者としての旅の出発点

優れたユーザー体験を作成することは、皆の責任であるべきです。しかし残念なことに、UXはデザイナーの役割であるという考えが非常に深いため、開発者のための記述はほとんどありません。そして腹立たしいことに、開発者がユーザー体験を理解したければデザイナー向けに書かれた情報を苦労して読まなければならないのです。

私は、開発者の苦労について何かできたらいいなと思っています。私は開発者のためのトレーニングコースをまとめている途中です。 1つは、ユーザー体験の基礎と役割について紹介するものです。こうすることで、開発者にユーザー体験を採用する権限を与えられるでしょう。


以下の3つのこともおすすめです。

デザイナーとの仕事

まずはデザイナーの横に座り、できる限り緊密に仕事をしてみてください。彼らの仕事の進捗状況を尋ねることを恐れてはいけませんし、普段は1人で取り組むさまざまな決断をデザイナーと一緒に行ってください。

そうすることで、ユーザー体験についてもっと学ぶことができます。そして、デザイナーがよく見落としがちなユーザー体験に関する幅広い問題について、デザイナーを教育することもできるでしょう。

ユーザビリティテストのチャンピオンになる

次に、ユーザビリティテストのセッションに参加してください。実際に、これらのセッションで取り上げたい分野を推奨しているか確認してみてください。ユーザーに影響を与えるすべての決定は、仮説としてとらえてください。テストには仮説が必要なのです。

もしあなたの組織で実行されていないことであれば、それを実現してください。対面する必要はありません。usertesting.comのようなサービスを利用できます。

自分自身をUXエンジニアと呼ぶ

最後に、UXエンジニアという肩書を採用します。その肩書が公式なものでなくても、あなた自身をそう呼ぶようにしてください。多くの人は仕事の肩書を気にしないと言いますが、私はそう思いません。自分自身をUXエンジニアと呼ぶなら、2つのことが起こるでしょう。

まず1つ目に、ユーザーのニーズを優先しつつも、その肩書で生計を立てるためにより懸命に働かなくてはなりません。

2つ目は、ユーザー体験の問題について人々が相談しに来るようになるでしょう。そうすれば、ユーザー体験の向上において部外者でなくなります。あなたの役割について、人々の認識はきっと変わるでしょう。