Webデザインの価値を理解できない人にどう対処するか

Eric Karkovack

Ericは20年以上の経験を持つWebデザイナーです。彼の事業については、こちらをご覧ください。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Dealing with People Who Don’t Value Web Designers (2017-09-12)

Webデザイン業界に少しでも携われば、一度はWebデザイナーの仕事の価値を理解しない人と出会うでしょう。私たちが生きるこの情報化された世界においてさえ、いまだにWebデザインの仕事は誰にでもできると考える人が存在するのには驚かされます。

数年前まで、Webデザイナーが仕事を理解されないのはよくあることでした。私が若手デザイナーだった頃、一部の同僚や上司でさえも私の職業をまったく理解していなかったのを覚えています。

しかし、当時Webデザインは一般の人々にとってかなり新しい概念だったため、理解していないことに悪意があるとは思いませんでした。まだ全員がWebの状況を把握できていないに過ぎなかったのです。

今はテクノロジーはいたるところに存在しています。人々は、Webのすべてを自在に使うことができます。それにもかかわらず、いまだに私たちを流行りに乗じた詐欺師だと考える人々に出くわすのです。

最近、私はこうした人に出会い、ちょっと困惑したことがあります。その人は、Webデザイナーは数回のクリックでいくつかのタスクを行うので、Webデザインはただの肉体労働だと考えていました。デザイナーに必要なのは単に適切なボタンをクリックすることだけで、マウスを操作するスキル以上の価値を持っていないというのです。

これ以上話が逸れる前に、Web制作ツールを使って自らサイトを構築する人がたくさんいることを認めるべきでしょうが、それは問題ではありません。それよりも、他人の職業に等しく敬意を持つということが重要なのです。

プロだけが知っていること

偶然でしょうか、先の人と会った頃、素晴らしい仕事をする別の職業の人にも出会いました。私は、大工が近所の家のテラスを作っているのを観察していました。そのとき、「あんな風に自分で何かを作れたらなあ」と、何度も心の中で思いました。正確でありながら比較的簡単に仕事をするのを見て、あらゆる職業には複雑な部分があり、それは本当の専門家にしか操ることができないものだと気づいたのです。

Webデザインも間違いなく同じです。課題に対処するには、デザインのための審美眼と、コーディングのための頭脳が必要になります。どのデスクトップ機能がモバイルでもうまく適応するのかや、どうやって買い物かごの動きをカスタマイズするのかなどは、経験からわかるものです。誰にでもできる仕事ではありません。大工が木の切り方を正確に理解しているのと同じように、Webデザイナーもその仕事特有の問題解決方法を知っています。

特定の職業を「簡単なもの」として見切ったり、「誰でもできる」と推測するのは簡単ですが、それはまったくの間違いです。

価値を信じない人への対応

Webデザイナーがお互いをよく褒め合っているように見えるのは、この仕事が難しく、たくさんの課題があるからです。よって、同業者が何かすごいことを達成するのを見たら、成し遂げた仕事への報酬としてその評判を広めたいものなのです。自分たちの成長を鼓舞するときは特に、お互いの成功の共有を密に行います。

この業界の外では、同じような評価は必ずしも期待できません。しかし、プロとしてあなたが費やした時間や価値に、敬意を払う人もいるはずです。

あなたの仕事にお金を出さない人と出くわしたときは、決して自分の価値を下げて一緒に仕事してはいけません。

あなたのスキルを評価しない人々と働く意味はありません。そうした人たちは、ほとんど確実にサービスに相場の料金を支払いたがらず、きわめて低価格ですべての仕事を行うことを期待するでしょう。結局はWebブラウザをクリックするだけしか要求されないのでしょうが、どの道、アドバイスを受け入れてくれるかどうかもわかりません。

Webの仕事を自分でできると何気なく言ってきたら、そうするように勧めましょう。既成のテーマや、いくつかのプラグインを使って必要なものを作り上げるかもしれません。もし彼らが自作することになったら、健闘を祈りましょう。しかし結局、彼らは数回のクリックだけでは解決できない問題に必ず出くわします。そうなったとき、彼らは初めて、専門家に事態を収拾してもらう必要があることに気づくことになるでしょう。

「敬意」

もしかしたら、この話題は取るに足りないものかもしれません。この世界には多種多様な人々がいて、そのすべてが理想的なクライアントではありません。より大きく優れたものに鞍替えするのはとても簡単なことです。

しかし、自力で生きていくのもまた、デザイナーの能力だと私は考えています。若い頃の私は、不当な状況を真実として受け入れていたかもしれません。そのせいで、価格ではなく、私自身の水準を低くしたかもしれません。しかし、だからと言って誰も助けてはくれません。

誤解のないように言うと、単にあなたの価格体系に同意しないからといって、あなたに敬意を払っていないということにはなりません。価格をめぐる交渉は、Webデザインよりはるかに昔から行われてきた習慣であり、ほぼすべての業種で行われています。この交渉はむしろ、あなたのサービスの価値をどう評価するのかということです。

自分のスキルのレベルや努力量をもっとも知っているのは、ほかでもない自分自身です。それに疑問を抱く人がいるとしたら――それはあなたに必要のない人でしょう。