ゲーミフィケーションにおけるプレイヤーペルソナの作り方

Interaction Design Foundation

Interaction Design Foundationはグローバルにデザインレベルの向上を目指す、デンマーク発の非営利団体です。

この記事はInteraction Design Foundationからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

The Persona Template for Gamification

どのようなゲーミフィケーションのプロジェクトでも、システムに必要なことを決定するために、プレイヤーを調査する必要があります。この調査でもっとも優れたものが、プレイヤーペルソナの開発です。ほとんどのUXリサーチ経験者が親しんでいるだろうユーザーペルソナに似ていますが、プレイヤーペルソナでは、標準的なユーザーペルソナには存在しない、ゲーミフィケーション特有の要素もいくつか検証します。では、それらの要素を見ていきましょう。

プレイヤーを知るための最終ステップ

ゲーミフィケーションには、プレイヤーへの深い理解が必要です。調査を通じて複数の異なる分野において理解を深め、プレイヤーについて十分に理解したら、上記の図を参照しながら、プレイヤーのペルソナシートを作成しましょう。

Janaki Kumar氏とMario Herger氏は、著書『Gamification at Work:Designing Engagement Business Software』にて、このプレイヤーペルソナを提唱しました。

この上図のテンプレートは、デザインチームの全員が、ゲーミフィケーションにおいて軌道に乗れるようにするための簡単なガイドラインを提供します。チームが新しい機能について議論するときには、すべてのチームメンバーが作ったプレイヤーペルソナを読み返して、「プレイヤーにとって適切に機能するのだろうか?」、「プレイヤーのニーズや目標を満たしているのだろうか?」、「同時にビジネスのニーズを満たすことにもつながるのだろうか?」といった質問をしましょう。

プレイヤーペルソナのテンプレートに含まれるもの

プレイヤーペルソナのテンプレートには、プレイヤーの性別が含まれます。これは、男性と女性ではゲームの好みが異なるためです。各世代でゲームのニーズが微妙に異なるため、プレイヤーの生年月日も必要です。

男性と女性のゲームの好みの違いは、普通この写真ほど極端ではないことは頭に留めておきましょう。Author/Copyright holder: Gage Skidmore. Copyright terms and licence: CC BY-SA 2.0

ゲーミフィケーションが引き出そうとしているのは、あくまで行動に対する態度や反応なので、ユーザーの交際状況は必ずしも必要ではありません。

ユーザーの職種と業界、仕事の目標は、ゲーミフィケーションのプロセスがプレイヤーだけでなく、プロジェクトのスポンサーの要件にも適合していることを確かめるためにもとても重要です。

ペインポイントは、プレイヤーが日々の仕事で遭遇するトラブルを表します。作業の苦痛を解消できるゲーミフィケーションは、ただお飾りで付けたものよりはるかに成功するでしょう。言い換えれば、あなたは化粧ではなく麻酔に焦点を当てるべきです。

「あなたのスイートスポットと、顧客のペインポイントが混じりあったとき、本当に価値のある物語が生まれるのです。」-コンテンツマーケティング研究所創設者Joe Pullizi氏

ゲーミフィケーションを使用してプレイヤーの苦痛を和らげることは、プロジェクトへのエンゲージメントを高める素晴らしい方法です。Author/Copyright holder: LaurMG.. Copyright terms and licence: CC BY-SA 3.0

プレイヤーの願望と、その願望を達成するのとに、ゲーミフィケーションのプロセスがどのように役立つかを認識することが重要です。たとえば、何度も不満を感じて仕事を投げ出したくなるような、時間を浪費するだけのペインポイントのいくつかを排除できる機能を使って作業することができれば、プレイヤーは足を引っ張られることのない場所で、前向きに集中することができます。

またプレイヤーペルソナには、「Bartleのプレイヤータイプ」を含めることもできます。Bartleのプレイヤータイプとは、あらゆる種類のゲームにおいてプレイヤーがモチベーションを高める要因を理解する手助けになる評価尺度です。この情報は、仕事を取り巻く文化についての理解を支えるものでもあります。

Bartleのプレイヤータイプは、ゲーミフィケーションプロジェクトでプレーヤーが探しているものを、非常に高い精度で一般化してくれます。Author/Copyright holder: Janaki Kumar and Mario Herger. Copyright terms and licence: CC BY-ND 3.0

また、所属する仕事のグループ、職場やゲーム環境内にいる友人、普遍性があるかもしれない一般的な関心事など、プレイヤーのより正確なプロフィールを構築するのに役立つと思われる情報があれば、プレイヤーペルソナに含めても良いでしょう。ゲームにおける関連する参考情報は、プロセスに少し個性を加えられるので価値があります。

忘れずに

プレイヤーペルソナは、プレイヤー中心デザインにおける優れたツールです。そのため、プレイヤーがデザインプロセスの中心になるように、定期的に参照してください。また、プレイヤーペルソナは生ものです。心優しい「フランケンシュタイン」のようなもので、画面上で必要な調整ができる作業環境です。環境で何かが変化してプレイヤーの初期評価を変更する必要がある場合は、いつでも変更することができます。

ただ、このペルソナを環境と適合するように維持して、スリルと喜びを求めるプレイヤータイプを正確に反映させておく必要があることは忘れないでください。

まとめ

プレイヤーペルソナは、ゲーミフィケーションプロジェクトにおいてプレイヤーのニーズを伝える重要なツールです。ほとんどのUXプロジェクトで使用されているユーザーペルソナの改訂版で、Bartleのプレイヤータイプや企業環境などの、ゲーミフィケーション特有のニーズや属性に焦点を当てています。

上記で提供されているペルソナのテンプレートは、効果的な出発点となり、各自のゲーミングプロジェクトのニーズを満たすようにカスタマイズすることができます。そこから、デザインを利用することで、ふさわしい方法で最大の楽しみを得られるようなプレイヤー像を正しくイメージし続けられるように、ペルソナを形作りましょう。