メールアドレスの確認フィールドをなくすべき理由

Anthony

UX Movementの著者、編集長。明快で効果的なデザインを愛し、ユーザのために日々奮闘しています。

この記事はUX Movementからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Why the Email Confirmation Field Must Die

メールアドレスは、もっとも間違いやすいフォームフィールドの1つです。

入力データにはさまざまな種類の文字による長い文字列が含まれているため、間違って入力してしまいがちです。これにより、ユーザーが間違ったメールアドレスを送信する可能性があるのです。

メールアドレス確認の問題

デザイナーは、メールアドレスの確認フィールドを追加することで、間違ったメールアドレスの送信を防ぐことができると考えています。メールアドレスの確認フィールドの追加で誤送信を何件か防ぐことはできるかもしれませんが、必ずしもすべてを防ぐことができるというわけではありません。

多くのユーザーは、メールアドレスの入力内容をコピーして、確認フィールドに貼り付ける傾向があります。これでは、ユーザーが間違ったメールアドレスを貼り付ける可能性があるため、確認フィールドの目的に反してしまいます。確認フィールドは、ユーザーのメールアドレスの入力ミス防止に役立ちません。

ある調査研究では、「確認フィールドでメールアドレスを再入力する際、被験者のうち60%がメールを一貫してコピー/貼り付け」することが判明しました。再入力が面倒なため、ユーザーは頻繁にコピー/貼り付けをします。そのようなユーザーはメールアドレスの入力ミスをするとは思ってもいないため、実際に入力ミスをしていたことに気づくと驚きます。

メールアドレスの確認フィールドは、誤送信の問題を解決しません。それだけでなく、ユーザーは本来行うよりも余計な作業を強いられます。また、ユーザーが結局両方の入力フィールドで入力ミスをしてしまう可能性があります。メールアドレスの確認フィールドは、ユーザーの妨げとなる可能性のある入力の訂正に、時間を費やさせてしまうかもしれないのです。

メールアドレスフィールドのリデザイン

正しいメールアドレスの送信を増やしたければ、メールアドレスフィールドをリデザインする必要があります。メールアドレスフィールドの配置、サイズ、ラベル付けを変更する必要があるでしょう。

メールアドレスフィールドを最初に配置する

フォームの入力は、ありふれた作業です。ユーザーは早く次のタスクに移動したいので、フォーム入力を急ぐ傾向があります。しかし、急いでいるときこそ入力ミスは起きやすくなるのです。

メールアドレスフィールドを最初に配置することで、入力ミスを防ぐことができます。これは、メールアドレスフィールドがフォームの最初にあるので、ユーザーは急ぐ必要がないと感じるからです。メールアドレスフィールドをフォームの真ん中や最後に配置することは、理想的ではありません。なぜならユーザーは入力に疲れてきていて、早く終わりにしたいと思っているからです。

入力フィールドのサイズを大きくする

メールアドレスフィールドは、登録フォームの中でもっとも間違いの多いフィールドです。 ある研究でも、このことはデータで説明されています。メールアドレスフィールドのサイズを大きくして、ユーザーが入力ミスに気づくのを手助けすることが重要です。

多くのフォームにおいて、メールアドレスフィールドの入力に使用するフォントサイズが小さすぎます。ユーザーが入力ミスをした場合、それに気付くのは難しいでしょう。入力フィールドのフォントサイズが大きければ、ユーザーは特定の文字を簡単に識別できます。フォントサイズを大きくすることは、ユーザーが入力内容を確認するとき、ひと目で入力ミスに気づくのに役立つでしょう。

メールアドレスフィールドをほかのフィールドよりも大きくすることはできますが、フォームフィールドが一貫性のないスタイルになってしまう可能性があります。代わりに、ユーザーがメールアドレスが入力されているときにフィールドとフォントサイズを大きく表示するようにしましょう。ユーザーがメールアドレスフィールドの選択を解除すると、通常のサイズに戻るようにします。

どのように見えるかというは、次のようになります。

入力フィールドのラベルの入力精度を強調する

ほとんどのデザイナーは、メールアドレスフィールドに「メールアドレス」というラベルを付けます。これは短くてわかりやすいですが、入力精度の重要性は強調していません。ユーザーに入力データを再確認してほしい場合は、入力フィールドのラベルで強調する必要があります。

「メールアドレス(正しいことを確認してください)」のようなフィールドラベルで、ユーザーが入力後に入力データを確認するように促します。ほとんどのユーザーは自分のメールアドレスを入力ミスしているとは思っていないので、入力データの確認をわざわざしません。そのため、強調することが重要です。

必要なのは明瞭さだけです

すべてのフォームデータが同程度の複雑さであるわけではありません。メールアドレスフィールドは、入力データがほかのフィールドよりも複雑であるため、特別な扱いを受けるに値します。メールアドレスには入力ミスしやすい英数字や記号が含まれています。

メールアドレスフィールドをどのようにデザインするかについて、新しいアプローチを行うべきです。解決策は、別のフィールドに記入するのではなく、既存のフィールドを明確にすることです。目立つ配置、大きめの入力サイズや具体的なラベルが必要です。この変更を行い、メールの確認フィールドをきっぱりとやめましょう。


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