クライアントとうまくやるための3つの法則

Michael Greff

Michaelはbrosinink.comのオーナー、citrusbits.comのクリエイティブディレクター。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

3 Rules To A Great Customer Experience (2015-01-26)

誰もが一度は要求の高い、気難しいクライアントに出くわしたことがあるのではないでしょうか? 納品のたびに緊張させられるタイプのクライアントです。

私は最近、大手衣料メーカーであるクイックシルバーのアプリ企画とデザインを担当したのですが、そこでまさにこれを経験しました。非常に難易度の高いプロジェクトで、国内外のたくさんのステークホルダーを巻き込むようなものでした。

この経験や他のプロジェクトでの経験から、私は顧客経験価値を高めるための3つの共通項を見い出しました。

プロジェクトを成功に導くためのカギは、全てのステークホルダーの間に透明性を保つことです。クライアントがいて、ユーザーがいて、デザイナーや開発者もいる。その人たち全てが違う考え方をしているので、全ての関係者がコンセンサスのとれるようにまとめあげることが重要です。この透明性により、それぞれが独自の視点からより多くの質問を投げかけられ、良いアウトプットに結びつくのです。

クライアントには彼らの要求に関した質問を投げかけさせ、開発者には、プログラミングに関した質問を投げかけさせることで、プロジェクトはあらゆる側面で健常に進行し、重大な見落としも防げます。ステークホルダーにとって、プロジェクトの全容を把握できず、うまくいくようにと祈っているだけの状態ほど恐ろしいものはありません。

彼らを安心させるとともに、教育するのです。最終的には一つのボタンの機能についても関係者全員が答えられる状態が理想です。

ではそういった状態に持って行くにはどうしたらいいのでしょう? 以下、3つのルールをまとめてみました。

ルール1:使う言葉を統一する

言葉は、人間が持つ最強の武器です。言葉を使うことで、考えをまとめ、素晴らしいモノを作ることができます。例えばあなたが普段「キッチン」と呼んでいる場所を、ある人は「調理場」と呼び、またある人は「台所」と呼んでいるとします。彼らに「キッチンで会う」と言ったとき、各人の間に起こる混乱が、想像出来ますでしょうか?

アプリ製作においても同じです。ある人が「バッジ」と呼ぶものを、別の人が「トロフィー」と呼んだなら、全員が混乱します。ここをコントロールするのが大事なのです。あなたが、早い段階で専門用語を定義し、全員がその意味にそって用語を使っているのを確かめましょう。関係者同士の会話がスムーズに進むだけでなく、プロジェクトに対するあなた自身の知識や理解が深まります。意思の齟齬とは、もうお別れです。

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【今まで】

あなた:「productボタンの色が変わってるのは何故です? productタブの色を変更してほしいと伝えたはずですけど」

デザイナー:「これがproductタブでしょう?」

あなた:「いや、これはproductボタンですよ」

【これから】

あなた:「ありがとうございます。完璧な仕上がりです!」

ルール2:クライアントと協力する

クライアントから怒鳴られて楽しい人間はいません。気分が悪いですし、そのプロジェクトのことが嫌になってしまったりもします。

全てのプロジェクトは、クライアントとのコラボレーションの上に成り立つと考えましょう。あなたが全てを背負い込むなんてことはないようにしましょう。大体の計画が出来た時点で、一旦クライアントに相談し、フィードバックをもらいましょう。計画の細部まで練り上げた段階で初めて、クライアントに相談する…なんてことはないよう。早期に出した計画が、クライアントの想像するものと100%合致していなくても、大した問題ではありません。むしろ、関係者が集まり、改善点を見つけてくれるのです。自分たちがプロジェクトに関われたことで、クライアントは満足するはずですし、最終的な製品も素晴らしいものになるでしょう。

【いままで】

あなた:「これが最終的なデザインになります。」

クライアント:「…? これは当初の計画とだいぶ違いませんか? かなりの修正が必要ですけど、納期に間に合いそうにもないですよね…?」

【これから】

あなた:「とりあえずこちらを御覧ください。何かご指摘等ございましたらなんなりとお申し付けください。まだ製作過程ですので、お気に召した点とそうでない点をご遠慮無くお申し付けください。」

クライアント:「いい感じですね。少し気になる点がありますが、すぐに修正できそうですね。早い段階で見せていただいて助かります。ありがとうございます!」

ルール3:情報をしっかりと管理する

事あるごとにオーダーを間違える店ってありますよね。とあるブリトー屋さん初来店時にビーフブリトーをオニオン抜きで頼んだとします。しかしブリトーを一口食べた瞬間、意思の齟齬があったことに気付きます。次に来店した際、あなたは前回ブリトーにオニオンが入っていた件を、ウエーターに告げ、頼むからオニオンをいれないでと懇願します。しかし、ブリトーにはまたオニオンが入っていました。オニオンと同様に、このブリトー屋さんのことも大嫌いになってしまうわけです。

こんな店に、くれぐれもなってはいけません。

クライアントのフィードバックはきちんと整理して管理しましょう。自分のフィードバックを反映させず、修正版を持って来られたら、誰でも嫌な気分になります。あなたの評価は悪くなりますし、クライアントは時間を無駄にしたと思ってしまいます。各工程・段階ごとに、フィードバックを集め、体系的にまとめましょう。以下に、私たちがその際使っている道具を紹介します。

Googleスプレッドシート:ユーザーストーリーを共有する

Googleスプレッドシートを使うことで、全ての関係者の声を一箇所にまとめられます。私達はここにユーザーのストーリーを整理・記述し、項目ごとにクライアントがアイデアやメモを追記できるようなカラムを用意しています。これをもとに、クライアントと電話しながら必要な調整をリアルタイムで調整できます。あっちいったりこっちいったりと、時間をムダにすることはありません。

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Invision:ワイヤーフレームとデザイン

Invisionを使うことで、ワイヤーフレームやデザインに関するコメントや議論が、直接デザイン上に表示されるようになります。全てのフィードバックや議論が、ひとつの場所にまとめられるのです。さらに、修正が行われた際にはクライアントはそれぞれのフィードバックが反映されたかどうかを確認できます。Invisionを使うことによる恩恵は一晩でも語り尽くせません!

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【いままで】

クライアント:「アイコンの色を変更してくださいとお願いしたはずですが?」

あなた:「すみません、うっかり忘れてしまいました。でもすぐに修正できます、1分もあれば完了します!」

クライアント:「時間の問題じゃないですよ。ふざけてるんですか?」

【これから】

クライアント:「頑張ってくれてありがとう、いい感じですね。」 

まとめ

1. 全員が同じ単語を使うようにしましょう

クライアント、デザイナー、そして開発者が共通の単語を使うことで、仕事は劇的に捗ります。言葉を定義してあげるだけで、クライアントにとってあなたはプロジェクトにおけるスーパースターとなるでしょう。

2. クライアントと協力しましょう

クライアントとの納品時の衝突は回避しましょう。早い段階で彼らからフィードバックをもらい、そして頻繁に相談しましょう。クライアントのビジョンを共有してもらった上で、あなたのUXスキルを発揮しましょう。

3. フィードバックをちゃんとまとめましょう

フィードバックを決してムダにしないでください。一度言ったことを繰り返すことが好きな人間なんて、いません。GoogleドキュメントやInvisionのようなツールを使いましょう。あなたを見る目は変わるでしょう。保証します。

これらのシンプルなルールに従うことで、プロジェクトは驚くほど順調に進みます。頭を悩ませる必要はありません。プロジェクトを完璧に把握し、クライアントを満足させ、継続して仕事を受注しましょう!