Webテクノロジーの過去と未来。私たちの行き先は?

Kim Morrow

KimはUXデザイナー、コンテンツ戦略家、そして情報設計士として活躍しています。TwitterLinkedInSoundCloudで彼女が情熱を注いでいるUXやアート、歌、ランニングなどについての彼女のリンクやコメントを共有することができるので、ぜひフォローしてください。

この記事はThe UX Boothからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Keeping Up With an Ever-Evolving Internet

未来の創造:Web 3.0

Web 3.0は、バーチャルリアリティーや人工知能、セマンティックまたはパーソナライズされたコンテンツのような最先端のテクノロジーをもとに成り立っています。これまでにも、(例示したような)テクノロジーを1つ以上使用したWebサイトがありますが、真のWeb 3.0はこれらの最先端テクノロジーを全て活用し、かつ、これまで以上に「スマート」であり、私たちの生活の一部となっているのです。以下の記事は未来について書かれていますが、私たちがすごい速さで近づいている遠くはない未来のことであり、(もっといえば)10年前だったら、SFのように思えるような未来のことです。

インターネットを変える10つの魅力的なアイデア By Jim Boulton

記事のタイトル通り、「Webを変えた100個のアイデア」という記事の執筆者であるBoulton氏が9月11日に執筆した10のアイデアは、非常に興味深く、Web 3.0がすべきことやできることについて解説されています。インターネットの発明者であるTim Berners-Lee氏がWebに対して「World Wide Mind (世界規模でのマインドの統合)」というビジョンを抱いており、とても無謀なことのように思えますが、それほど現実からかけ離れたビジョンではないとBoulton氏は説明しています。

Webを変える100個のアイデア

Webを変えた100個のアイデア

Boulton氏は人やアプリケーションが関わりあうことで膨大な知識や情報を生み出している例として、Facebookを引き合いに出しています。例えば、ユーザーが初めて訪れる町のお勧めのコーヒーショップについて、その町に訪れたことがある高校や大学、職場の友人などから意見を求めることができます。Boulton氏は、AmazonやEbay、Twitterなどの他のサイトも同じようなことを実践していると指摘しています。つまり、これらのサイトは私たちから学び、そしてアルゴリズムを検討、または少なくとも利用して私たちの思考や行動を分析・研究しているのです。そして、おそらく近い将来もし知識がオープンネットワークでより幅広く共有されることになれば、私たちはセマンティックWebの理解により近づけるのです。

EコマースからWeb 3.0へ:ボットにショッピングをさせよう By Sramana Mitra

9月16日に、企業戦略コンサルタントであるSramana Mitra氏は、WIREDの新メディア「Innovation Insights」について述べたブログ記事を投稿し、今後Web 3.0が何をもたらすのかについて考えを述べています。Mitra氏は、Web 3.0=(4C + P + VS)、つまりWeb 3.0はコンテンツ、コマース、コミュニティ及びコンテキストに加えて、パーソナライゼーションとバーティカル検索を組み合わせたものと同等であると述べています。Web 2.0も現在これらの要素を(個別には)提供していますが、徹底的に個人化されていたり、シームレスなエクスペリエンスが提供されていたり、すべての要素が1つのインテリジェントシステムに統合されていたりするわけではありません。

Mitra氏はユーザーの性格や好み、予算、そして興味のあるものに基づいて作成されたボットが、ユーザーにとって最高の休暇を手配したり (TripAdvisorやOrbitzをより高度にしたもの)、ユーザーの好みに合わせたファッションのアドバイスを提示し、ユーザーのサイズや体型、肌の色、スタイル、予算などに基づいてファッションアイテムのシームレスな購入を実現するといった仮説例を挙げています。このようなボットはWeb 2.0の全ての要素を備えており、かつ人間の旅行代理店担当者や買い物客に代わる、ユーザーがどのデバイスでも自由に利用できるボットを作成するための人工知能をも備えているのです。

新しいAIエコノミーの世界へ突き進む By Elliot Turner

AlchemyAPIのCEOであるElliot Turner氏は、9月19日に公開した記事の中で、多くの人がWeb 3.0にとって必須要素だと考えている人工知能について、更なる考察を提供しています。Turner氏は、人工知能がすでに実用化されており、私たちの経済の一部として大きな役割を果たしていると指摘しています。例えば、GoogleマップはAIテクノロジーを利用して正確な方向を示しており、またSiriやGoogle Nowも、デジタル・パーソナルアシスタントとなるために、発話認識や言語理解、そして予測モデリング (全てAIの信条) を利用しているのです。

私たちがすでにAIを体験しているということに加えて、Turner氏は将来に対する自身の見解も述べています。彼の考えでは、高精度の認知システムがより広く利用されるようになり、それに伴った新しい製品の開発をする企業が出てくるとしています。さらにTurner氏は、AIの発展に伴い、非構造化データを用いた開発経験や、AIを理解し、かつ信頼して利用できるようにする能力が(いっそう)求められることを指摘しています。


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