整数だと思っていたけれど、Excelの計算上では小数点を含む数字として処理・計算されてしまい、意図した計算結果が表示されないと困ったことはありませんか?
その場合はExcelに対して、「対象の数字は整数である」と認識させる必要があります。
そこで今回は、小数を含む数字に対して整数扱いを適用できるINT関数をご紹介します。
INT関数の意味
INTとは「整数型」という意味を持つ言葉です。ExcelにおいてINT関数とは「指定した数値の小数点以下を切り捨て、元の数字を超えない最大の整数を返す」関数です。
5.8にINT関数を適用すると、5を値として返すといった具合です。
式は「=INT(数値)」です。
INT関数の使い方
図1の表を用いて、INT関数の実際の使い方をご紹介します。
セルA2、A3の値にINT関数を適用し、セルB2、B3に整数を表示します。
- B2セルに「=INT()」と入力する
- A2セルを選択する
INT関数は切り捨てを行う関数なので、対象が正の整数の場合、四捨五入をせずそのまま切り捨てます。
一方で、対象の数値が負の整数(マイナス)の場合は注意が必要です。セルA3(-12.678)をそのまま切り捨てると、「-12」となります。これでは元の数字(-12.678)よりも大きい数字となってしまいます。
INT関数のルールは、元の数字を超えない最大の整数を返すということなので、セルB3には「-13」になります。対象の数値が負の整数(マイナス)の場合は、ゼロから離れた値に丸められると考えていいでしょう。
小数部分を求めるには
INT関数は整数を返す関数ですが、INT関数を使用して小数部分を求める方法があります。
図2の表の数字を用いて「=A2−INT(A2)」と式を立てると、「=12.678−12」と計算して「0.678」となります。
まとめ
最後に、改めてINT関数の大切なポイントを振り返ります。
・小数点以下の切り捨てる
・対象の数値がマイナスの場合、ゼロから離れた値に丸められる
また、任意の桁を切り捨てるROUNDDOWN関数など、似た機能を持つ関数がいくつかあります。
エクセルで数値を任意の桁数で切り捨てるROUNDDOWN関数の使い方|UX MILK
自身が意図する数値の表記に最も適した関数を使用しましょう。