今回は、「yum」のオプション「--skip-broken」について紹介します。主に、インストールやアップデート時に使うことが多いオプションです。
不具合をスキップする「--skip-broken」
「--skip-broken」は、元々は「yum」のプラグインとして提供されており、今ではオプションとして使用することができます。
依存性エラーをスキップして処理を続行
「yum」はインストールやアップデート時などに、自動的に依存性を解決するのですが、この時に依存性を解決できないと「Error: Missing Dependency:〜」といったエラー出力を表示して処理をストップしてしまいます。
ですが、この「--skip-broken」オプションをつけると、依存性を解決できないパッケージをスキップして処理を続行することができます。
「--skip-broken」の使いどころ
例えばパッケージを一括アップデートしようとした時、パッケージの依存関係にエラーがあると以下のようにストップしてしまいます。
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$ yum update (中略) Error: Missing Dependency: package-1 is needed by package package-2 |
このエラーは、「package-1」が「package-2」と依存関係にあることによるエラーなので、「package-1」をインストールすれば解決されます。
ですが、このような依存性エラーがいくつもある場合、ひとつひとつ解決するのは大変です。そこで、「--skip-broken」オプションを使えば、依存性エラーがあるパッケージを除いた全てのパッケージのアップデートすることができます。
インストール時にも「--skip-broken」は使用可能
また、このオプションはインストール時にも使うことができますが、その場合は必要とされるパッケージをインストールして依存関係を解決したほうが良いでしょう。
インストール時の依存関係エラーは、バージョンやリポジトリの指定すれば解決するケースが多いです。