ある数値の集団の中で任意の条件を満たすものの平均を返す非常に便利なAVERAGEIF関数ですが、実はAVERAGEIF関数は条件は一つしか指定できません。
そんなAVERAGEIF関数を拡張することができるのが、AVERAGEIFS関数です。AVERAGEIFS関数によって、例えばAVERAGEIF関数が営業担当ごとの売上平均や商品ごとの売上平均しか集計できなかったことに対し、営業担当ごとの商品売上平均などのデータを求めることが可能になります。
AVERAGEIFS関数とは?
AVERAGEIFS関数は指定した複数の条件を満たす範囲内の値の平均値を返す関数です。範囲については、条件に応じて個別に設定することができます。
AVERAGEIFS関数の書式
=AVERAGEIFS(平均対象範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2)
平均対象範囲
集計の対象となる範囲を指定します。
条件範囲1
条件1に該当するかどうか、評価するセル範囲です。数値か数値を含む名前、配列、参照のいずれかが含まれている必要があります。
条件1
集計の対象となるセルを定義する条件を指定します。数値、式、セル範囲、文字列、関数で指定します。
条件範囲2
条件2に該当するかどうか、評価するセル範囲です。数値か数値を含む名前、配列、参照のいずれかが含まれている必要があります。
条件2
集計の対象となるセルを定義する条件を指定します。数値、式、セル範囲、文字列、関数で指定します。
※条件が3つ以上の場合は、条件の追加される数だけ、条件範囲と条件を追加していくことで対応可能です。
AVERAGEIFS関数の使用例
複数の商品売上データから、ある営業担当における商品Aの売上平均を集計する例を見てみましょう。
このとき、G3のセルにはAVERAGEIFS関数が入っており、条件として①「営業担当名が”佐藤”であること」②「商品名が”A”であること」が指定されています。
その条件に対応している条件範囲がそれぞれA3からA15とB3からB15となります。条件と条件範囲に基づき、平均範囲であるC3からC15で集計を行った結果を返しています。