ここでは、リストの基本的な使い方と使用上の注意点について説明します。リストは、CやJavaの配列と同じように使うことができます。タプルが変更不可能であるのに対し、リストは中身を変更することができます。
リストの作り方
リストは複数の値をひとつの名前でまとめて管理・処理することができる便利な型です。リストは次のように作ります。
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person = ["Taro", "Jiro", "Hanako"] |
personという名前で3つの値を要素としてもつリストが作られています。この時、Taro、Jiro、Hanakoをリストの要素とよび、各要素はリストの添字番号を使って表します。例えば、person[0]はTaroを、person[1]はJiroを表します。添字は0から始まる点に注意してください。
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print person #('Taro', 'Jiro', 'Hanako') print person[0] #Taro |
リストを作る書式は以下のようになります。
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リスト名 = [要素, 要素, ...] |
リストの各要素はリスト名と添字を使って表します。
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リスト名[添字] |
リストを使うときの注意点
- C言語の配列のように、リストを作る際に大きさを宣言する必要はありません。
- 添字には負の数を指定することができ、その場合リストの末尾要素から順番を数えます。上記の例では、person[-1]はHanakoを表します。
- リストの要素には、様々なデータ型を混在させることができます。要素に式を記述することもできます。
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list = [1, 2, "x", 5-3] |
- リストの要素としてリストを指定することができます。リストを入れ子にすることで、多次元リストを作ることができます。
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list = [["Taro", "Jiro", "Hanako"], ["male", "male", "female"], ["19", "20", "21"]] |
リストの変更とリスト操作
リストの変更
タプルとは異なり、リストは要素を書き換えることができます。
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person[2] = "Saburo" # HanakoをSaburoに変更 |
リストは要素を変更することができるため、リストに対して様々な操作を行うことができます。ここでは基本的な3つの操作について見ていきます。
要素を追加する:append()
リストの末尾に新しい要素を追加するには、リスト名.append(要素)を使います。
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person = [] person.append("Taro") person.append("Jiro") person.append("Hanako") print person #['Taro', 'Jiro', 'Hanako'] |
i番目に要素を追加する:insert()
要素を追加する場所を指定するには、リスト名.insert(添字, 要素)を使います。
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person.insert(2, "Saburo") print person #['Taro', 'Jiro', 'Saburo', 'Hanako'] |
最後尾の要素を削除する:pop()
末尾要素を削除するにはリスト名.pop()を使います。
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person.pop() print person #['Taro', 'Jiro', 'Saburo'] |