Googleスプレッドシートを使って毎日のKPI管理をしている時などに使うと便利な「Google Apps Script」の基礎と使い方について説明していきます。
【Google Apps Script入門】
第1回 Google Apps Scriptとは?
第2回 スクリプトエディタの基本操作
第3回 セルの取得・変更をする
Google Apps Scriptとは
Google Apps Script(通称GAS)は、Googleが提供する11のサービスをクラウド上でスクリプトを実行することで操作できるサービスです。スクリプトの言語は、JavaScriptをベースとしています。
「Excelのマクロと同じ」と言われることもありますが、これは正しくありません。スプレッドシートだけを操作する場合は、Excelのマクロと似ていますが、Google Apps Scriptはより幅広い用途に使用できます。
Google Apps Scriptの対象となるサービス
以下の11のサービスを操作することができます。
- カレンダー
- コンタクト
- ドライブ
- ドキュメント
- スプレッドシート
- フォーム
- Gmail
- グループ
- マップ
- サイト
- Languages
Google Apps ScriptのJavaScriptとの違い
Google Apps Scriptは、JavaScriptをベースにしていますがJavaScriptの全ての組み込み関数を使えるわけではありません。
例えば、以下のようにalert()関数を使ったJavaScriptのサンプルでよく使われるものを実行します。
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function myFunction() { alert(“hello, world!”); } |
すると、以下のよう未定義エラーが出て実行ができません。
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ReferenceError: 「alert」が定義されていません。(行 2、ファイル「コード」)表示しない |
Google Apps Scriptは、Windowオブジェクトやその一部であるDocumentオブジェクトを使った処理は使えません。
Google Apps Scriptはサーバーサイドで動作する
これは、Google Apps Scriptがサーバーで実行されることによるものです。
JavaScriptはWebブラウザというクライアントサイドで実行されるのですが、Google Apps Scriptはサーバーサイドで実行されるためwindow.alert()やgetElementByIdなどWindowオブジェクトの関数は実行できません。
Google Apps Scriptでは、これらWindowオブジェクトなどの代わりに、各サービス毎にオリジナルの組み込み関数が用意されているので、これを使う必要があります。
次回は、Google Apps Scriptを編集・実行・管理するスクリプトエディタについて説明します。