Photoshopにはレイヤーという、層状に重ねることができるフィルムのような機能があります。このレイヤー機能を利用すると、画像の合成や写真補正を簡単に行うことが可能です。
そこで今回は、Photoshopを使う際に理解しておきたいレイヤー機能について紹介します。レイヤーに関する基本的な操作と、レイヤーの種類について確認していきましょう。
Photoshopのレイヤーとは
レイヤーを作成すると、レイヤーパネルに表示されます。レイヤーそのものは無色透明で、何もオブジェクトが存在しません。
このレイヤーに色をつけたり、オブジェクトを配置したりしながら、フィルムを重ねていき編集を行っていきます。
レイヤーの基本操作
新規レイヤーを追加する
レイヤーパネルの右から2番目のアイコンをクリックすると、新規レイヤーの作成が可能です。レイヤーを増やす上限や、効果がつけられる限界は、使用しているマシンのスペックに依存します。
ショートカットキーはCommand+Shift+N (Mac)/Ctrl+Shift+N(Windows) が利用できます。
レイヤーを複製する
すでに作成したレイヤーを複製する場合は、レイヤーを選択した状態で右クリックします。サブメニューが表示されたら、レイヤーを複製を選択してください。
ショートカットキーは、Command+J(Mac)/Ctrl+J(Windows)です。
レイヤーを移動する
レイヤー自体を動かすことで、レイヤーに描画したものを移動させることができます。下の画像を確認してみましょう。黄色い円と緑色の円のオブジェクトが、レイヤーごとに分かれて描写されています。
レイヤー1がレイヤー2の上にくるように、レイヤーの順番を入れかえます。入れかえたいレイヤーをクリックした状態のまま、レイヤーパネルの上部に持っていきましょう。
黄色い円のオブジェクトが手前に見えるようになりました。
レイヤーをグループにまとめる
増えてしまったレイヤーは、グループにまとめることができます。グループにまとめておくと、グループに内包されているレイヤーを一括で移動させたり、削除することができて便利です。
ショートカットキーはCommand+G(Mac)/ Ctrl+G(Windows) が利用できます。
レイヤーパネルの右から3番目のアイコンをクリックすると、グループを作成することができます。既に作成したレイヤーをグループに入れ込む場合は、レイヤーを選択して、一番上にあるグループレイヤーに重ねあわせます。
レイヤーを結合する
作成したレイヤーを1つのレイヤーに結合することができます。一度結合してしまうと、それぞれのレイヤーに戻すことはできませんが、いっぺんに効果をつけたり、複製するのが楽になる他、ファイルサイズが軽くなります。
結合したいレイヤーを複数選択して、右クリックをしてください。サブメニューの下の方にある、レイヤーを結合を選択すると、複数のレイヤーが1つのレイヤーに結合されます。
表示レイヤーに結合を選択した場合は、レイヤーパネルでの表示だけが結合した状態になります。
ショートカットキーは、Command+E(Mac)/ Ctrl+E(Windows) です。
レイヤーのロックとは
レイヤーパネルの上部にあるのが、レイヤーのロック機能です。ロックは4種類あり、ロックを適用するとレイヤー内にあるオブジェクトの移動や、追加ができなくなります。複数のレイヤーを使用するときに、誤って別のレイヤーを編集してしまうミスを防止するのに便利です。
それぞれのロックアイコンについて紹介します。
…選択しているレイヤーの透明部分が保護されます。
…選択しているレイヤーにブラシなどで描画ができなくなります。移動ツールなどは利用できます。
…選択しているレイヤー上にある、オブジェクトの移動ができなくなります。
…移動や編集など、レイヤーに関する操作が一切不可能になります。
レイヤーの種類
レイヤーには、様々な描画モードがあります。描画モードの特徴について、紹介します。
通常
レイヤーを作成したときに設定されているデフォルトの描画モードです。基本はこの通常レイヤーで作図や写真加工を行っていきます。下記画像では、背景レイヤーの上にある円が描画されているレイヤーが優先して表示されています。
乗算・焼き込みカラー
下のレイヤーに対して、上のレイヤーの色が暗くなる効果がかかります。
スクリーン・覆い焼きカラー
下のレイヤーに対して、上のレイヤーの色が明るくなる効果がかかります。
オーバーレイ
色の鮮やかさが増したような効果がかかります。光など、発光しているものを表現するときなどによく使用されます。
レイヤーマスクとは
不要な部分を非表示にしたり、特定の範囲だけを編集するときに便利な機能が、レイヤーマスクです。詳しくは以下の記事を確認してください。
レイヤースタイルとは
レイヤーには、選択しているレイヤー全体に対してスタイル効果をかけることができる、レイヤースタイルという機能があります。オブジェクトや文字に、光沢感や立体感などの質感を簡単に与えることができます。詳しくは以下の記事を確認してみてください。
まとめ
レイヤー機能について紹介してきました。レイヤーを回転させたり、反転させる方法については以下の記事で紹介しています。