新しいデザインを考える際に、ありきたりな既存のUIパターンをそのまま使うよりも、すべてを一から作り直したいと思うデザイナーは珍しくありません。
しかし、そういったデザインのセオリーは、既に導入されてテストが済んでおり、うまく機能しているものだということを覚えておかなければなりません。ユーザーがよく知っているものなので、説明もマニュアルも必要ありません。ユーザーが目新しさよりもユーザビリティを求めることを考えれば、スタンダードなパターンは結局はユーザーに恩恵を与えるものなのです。
新しいアプローチが必要だということもあるでしょうが、その場合は新しいソリューションが現在のものよりも100%良いという確証が必要です。
Webのセオリーの重要性について
・Steve Krug氏は自著『Don't make me think(→日本語訳版)』の中で、「セオリーは友達」であり、ユーザーがサイトからサイトへと渡り歩くときには必要なことだと言っています。
・『How to create a good enough website』の中でSeth Godin氏は、インスピレーションをくれるWebページは無数にあるというアドバイスをしています。
・Web Design from Scratchによると、オリジナリティというものを強制したりしなければ、デザインプロセスは「より速く、簡単でもっと利益を生む」ものになり、また「ユーザーにとっても有益」だということです。
・CarsonifiedのThink Vitamin blogは「あなたが求める優れたデザインソリューションというのはたぶん既にどこかにある」と指摘しています。
オリジナリティについての参考文献
・The Myth of Originality : オリジナルと謳う物の多くが実際にはオリジナルでない理由
・Nina Paley: The Cult of Originality : オリジナリティというカルト
・Kyle Meyer: Originality in Web Design : Webデザインにおけるオリジナリティ