UXデザインのプロセスの中でユーザーペルソナは強力なUXリサーチツールとなります。
ペルソナはUXデザイナーにユーザーの立場視点の濃密なインサイトを与え、計り知れない価値を創り出します。
本質的には、ペルソナはユーザーリサーチによって創り上げられ、すべてのデザインプロセスにおける足がかりとなります。デザインの判断をする際、リサーチによる根拠がなければ、UXデザイナーとして仕事になりません。
実のところ、ペルソナはどう使えばいいのか?
ペルソナはあなたがこれからデザインする対象のユーザーのこれまでの人生や課題、モチベーション、目標を一般化したものです。
さらに、ペルソナはUXデザイナーやUXリサーチャーにターゲットユーザーが具体的に望んでいることや目標に議論の焦点を当てることができるようになるため、目的志向のUXデザイン戦略で要の部分となります。
データを集めて完全なペルソナを作り上げる
ペルソナはユーザーについて集めたデータを忠実に作り上げたときにのみ、価値があるものとなります。UXデザイナーとしての経験があるからといって、ユーザーリサーチをすることなくデザインできると信じて、失敗するUXデザイナーが時々います。
これは根本的に間違った思い込みです。ユーザーリサーチはUXデザインをパズルに見立てたときに最も重要なピースとなるようなものです。ですから、正確なターゲットユーザーを作りあげていくために、ペルソナ製作の前に行われたリサーチは丁寧にじっくりと分析することが大切です。
ペルソナのためのユーザーデータを作り出すのに最も良い方法が2つありますが、それはアンケートとユーザーインタビューです。
アンケート
アンケートは、ターゲットについての推測をなくしていくために使われます。アンケートを最大限有効にしたいのであれば、アンケートを作成し配布する前にアンケートの目的を明確にしましょう。(例:どの推測について答えを得たいかなど)
アンケートは様々な方法で配布することができ、それぞれの方法にそれぞれの長所があります。
Codal社のUXリサーチチームはSMSやオンライン調査、メールでの最新情報やメルマガ、ユーザーからの返事が期待できるホームベージなど、複数のチャネルを通してアンケートを配信しています。
アンケートを最大限活用するためには、これらのすべてのチャネルを組み合わせると良いでしょう。また、アンケートを配布するチャネルを多く持つことはある多くの利点があり、特定のグループをターゲットにすることができます(購読者のメールリストなど)。
ユーザーへのインタビュー
アンケート結果は非常に役立つものですがアンケートはいつもさらに検証すべき疑問や推測を生み出します。ですから、ユーザーインタビューという形でリサーチを深く掘り下げるため追加の質問を行うことをお勧めします。
後から出てきた疑問に対処することはもっとも難しいことの一つで、既にアンケートに参加したユーザーを追跡しなければなりません。アンケートを始めるときに連絡先を求めることが、今後インタビューするかもしれない相手に連絡を取るための良い方法です。
ユーザーを正しく描写するのであれば、あなたがインタビューするサンプルユーザーのバランスが取れていなければなりません。
その題材の背景や業界の知識、商品を販売する上でのターゲット層、経験、その他の関連するデータの知識に関して、最も商品を使用するユーザーと仮定されたインタビューを受ける人たちが代表曲線上に散らばるようにします。
リサーチ結果を目的志向のUXデザインに還元する
アンケートやインタビューが終われば、UXリサーチャーは何が使えるもので何が使えないものかを選別しなければなりません。何が役に立つかを決めるのには長い時間がかかるので、最も難しいステップになるかもしれません。
これはUXデザイナーが上記のステップと経験を基にして製作したペルソナです。
データの有用性にフィルターがかけられたら、さらに正確なペルソナを製作するためデータを分類し定義付けしましょう。
すなわち、データはUXデザイナーがペルソナを見るだけですぐに必要なところで正しい方向性を取れるようにふるい分けされていなければなりません。
まとめ
ペルソナは非常に役に立ちます。ペルソナは土台が築かれる前にユーザーを理解する素晴らしい方法です。デザイナーとして、それがデザイン原理だけではなくリサーチを基にして、デザイン決定を推し進めることがより簡単になります。
しかし忘れないでください。ペルソナが複雑な研究型のプロジェクトで使われるとき、全てのプロジェクトにおいてペルソナを製作しなければならないというわけではありません。
ユーザーが誰だかわかっていて、長い間同じユーザーと取引しているならば、ユーザーリサーチやペルソナはそこまで必要ではありません。
Codal社はユーザーリサーチを支持していますが、プロジェクトの種類によってUXのプロセスをどうするか決めています。
UXデザイナーは以下のことを忘れないでください。消費者についての製作した推測が無効であるかもしれないという可能性がありますが、ユーザビリティテストを実施すれば分かります。デザイン後のペルソナのシナリオを組み合わせ、きちんとペルソナを製作することができたか確認してみましょう。