Google Analyticsを使うとき、セッション率やページビュー、直帰率など、用語の意味がよくわからないために、Google Analyticsを使いこなせずに困ってしまうことはありませんか?
正しい意味を理解せずにサイト分析を行ってしまうと、SEO対策が上手くいかないかもしれません。
この記事では、Google Analyticsで使用されている用語を解説していきます。
よく使われる用語7選
Google Analyticsにログインすると、最初に上のようなユーザー分析のサマリーページが表示されます。
まず初めに、この画面に表示されている用語の意味を確認していきましょう。
セッション
セッションとは、ユーザーがサイトへアクセスしてから離脱するまでの一連の動作のことを意味しています。
サイトを離脱したと判断される基準は大きく分けて3つになります。
①30分以上操作をしなかった場合
操作がまったく行われない状態で30分経過した場合、ページを離脱したと認識されてセッションが切れます。
②日付をまたぐ場合
午前0時になると、強制的にセッションが切れます。
たとえば、23時55分にサイトへアクセスして、翌日の0時20分にサイトを離脱したとすると、セッションは2とカウントされます。
③サイトへの流入経路が変わった場合
サイトへの流入経路が変わるとセッションが切れます。
たとえば、1回目に検索エンジンからの検索でサイトを訪問して離脱したあと、続けて外部リンクから2回目の訪問をしたとします。この場合、30分以内の訪問であっても一度離脱してから訪問しなおしたと認識されるため、セッションは2とカウントされます。
以上3つの基準を紹介しましたが、さらに詳しい計算方法に関してはGoogleが公開しているアナリティクスでのセッション数の算出方法を参考にしてみてください。
ユーザー
ユーザーは、サイトを訪れた人の数を意味しています。
単位が「人」なので、たった1回の訪問でも、複数回の訪問でも、ユーザーは1とカウントされます。
ただし、WebではCookieを元にユーザーを判別しているため、異なるデバイスから閲覧した場合や、Cookieを削除した場合は、別のユーザーとしてカウントされます。
ページビュー数(PV数)
ページビュー数は、サイト内で読まれたページ数を意味します。
ページビュー数においてユーザーの区別はされないため、1人のユーザーがサイト内で5つのページを見た際、ページビュー数は5となります。
ページ/セッション
こちらは、ページビュー数をセッション数で割った指標で、1セッションあたりのページビュー数を意味しています。
ページ/セッションが高いサイトは、ユーザーのニーズにあうコンテンツが多かったり、全体的にコンテンツの質が高いといえるでしょう。
平均セッション時間
平均セッション時間は、すべてのセッション継続時間の秒単位での合計をセッション数で割った値を意味しています。つまり、ユーザーの平均滞在時間と同じになります。
平均セッション時間の計算方法は、ページの構成によって異なるため、Googleが公開している平均セッション時間のページを参考にしてみてください。
直帰率
直帰率とは、あるページから始まったすべてのセッションで、そのページがセッションに存在する唯一のページだった割合を意味します。
たとえばあるサイトについて、3日間にわたって以下のようなセッションがあったとします。
・1月1日:ページA→ページB→ページC
・1月2日:ページC→ページA→ページB
・1月3日:ページA→離脱
この場合、ページAのページビュー数は3、直帰率は50%となります。
1月1日は、ページAからセッションが始まりましたが、その後ページB、ページCと違うページにアクセスしているため、直帰率は0%です。
1月2日は、そもそもページCからセッションが始まっているため、ページAの直帰率には影響しません。
1月3日は、ページAからセッションが始まり、その後離脱しているため、直帰率は100%となります。このためこの3日間でのページAに関する直帰率は50%となります。
また、似たような言葉で「離脱率」というものがあります。
離脱率は、個々のページのすべてのページビューのうち、そのページがセッションの最後のページになった割合を示しています。先ほどの例の場合の離脱率は、
・ページA:33%
・ページB:50%
・ページC:50%
となります。
新規セッション率
新規セッション率とは、サイトのすべてのセッションの内、そのサイトを初めて訪問したユーザーのセッションの割合を示します。
ユーザーのセッションは、cookieを利用して特定されていて、Google Analyticsでのcookieの有効期限は2年です。
cookieについてや、設定変更の方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
http://uxmilk.jp/44078
その他の用語
Measurement Protocol
インターネット接続デバイスで発生したヒットを収集し、Google Analyticsに送信するための標準ルールセットを示します。
Measurement Protocolを使用すれば、インターネットに接続しているどのような機器からでもGoogle Analyticsで集計可能なデータを送ることができるようになります。
User ID ビュー
固有のIDと関連データがGoogle Analyticsに送信されたセッションのデータのみを表示する特別なレポートビューを意味しています。
User IDビューではIDが割り当てられたトラフィックのセグメントを、その他のトラフィックと分けて分析することができます。
多くの場合では、アカウントへのログインでUser IDが設定れており、ログインしたユーザーがどのようにコンテンツを利用したかを分析することができます。
アトリビューション
コンバージョンまで到達した流入経路や広告、すべての接触履歴を解析して、それぞれのコンバージョン達成成果への貢献度を測るプロセスを意味しています。
アトリビューションにより、どのような経路が効果的なマーケティングであるかがわかります。
アトリビューション モデル
コンバージョンに至った広告の貢献度をコンバージョン経路のタッチポイントにどのように割り振るかを決めるルールを示しています。
アトリビューションモデルにはさまざまな種類があります。詳しくはGoogleが公開しているアトリビューションモデルの例を見てみてください。
カスタム ディメンション
カスタムディメンションとは、解析対象とするデータをユーザーが自由に設定できる機能です。
Google Analytics既定の解析対象以外の解析を行いたいときに便利です。
コンテンツグループ
サイトのコンテンツをユーザーの目的に合わせた構造に分類したあと、グループ名ごとに集計した指標を表示して比較することができます。
たとえば、アパレルサイトにおいて、「男性」「女性」「子供」のグループを作成し、さらに各グループで「アウター」「シャツ」「ボトムス」などのコンテンツを作成します。すると、女性アウター、女性シャツ、女性ボトムスの細分化したグループでの比較を行うことが可能になります。
セグメント
共通の属性を持つセッション、またはユーザーなど、Google Analyticsのデータの一部のことをセグメントといいます。
セグメントを設定すれば、ある特定のユーザーなどに関する傾向がわかり、対策を行うことができます。
ソリューション ギャラリー
ソリューションギャラリーは、アドバンスセグメントと呼ばれるデータ絞り込み条件の設定やカスタムレポートのテンプレートを1クリックで自分のGoogle Analyticsに追加することのできる機能です。
この機能を使えば、データは公開されずに他のメンバーが設定を利用できたり、一般に公開したり、反対に他の人が作った設定を取り込むことが可能となります。
チャネルグループ
ルールに基づいてトラフィックをグループ分けしたものをチャネルグループと呼びます。
チャネルグループを使うことにより、各トラフィックチャネルのパフォーマンスがすぐに確認できます。
ディメンション
ディメンションとは、データの属性のことをいいます。
似たような用語で「指標」というものがありまあすが、こちらはデータを定量化したものを指しています。
たとえば、自サイトを訪問したユーザーの国やブラウザごとのセッション、ページ/セッションを調べようとします。
この場合、国とブラウザがディメンション、セッションとページ/セッションが指標となります。
データセット
データセットとは、Google Analyticsにアップロードするデータを保持するためのコンテナのことです。
データセットは、外部ソースからデータをアップロードし、Google Analyticsで収集したデータと統合する「データインポート」という機能を使用する際に不可欠です。
データセットはデータのタイプに対応しています。例として、費用データ、コンテンツデータなどがあります。
トラッキングコード
トラッキングコードとは、Webサイトからデータを集めてGoogle Analyticsに送信するJava Scriptのコードを指します。
各ページにトラッキングコードがあり、訪問したユーザーがどこから、どのようなOSを使ってきたのか、どのようなキーワードで検索したのかを調べることができます。
Java Scriptに関してはこちらのJava Script入門を参考にしてみてください。
ビュー
ビューとは、プロパティをより細分化したものです。
ビューを設定することにより、サイトの部分的なアクセス解析を行うことができます。
ビューフィルタ
ビューフィルタは、ビューに含めるトラフィックデータの制限や変更を行うことができる機能です。
たとえば、ビューフィルタを使用すればレポートから内部トラフィックを削除することなどもできます。
プロパティ
プロパティとは、トラッキングコードに関連付けられたリソースのことです。
たとえば、複数のサイトやブログ運営を行っている場合、それぞれのサイトやブログごとにプロパティを作成すると、1つのGoogle Analyticsアカウントで複数のデータ管理を簡単に行うことができます。
ユニバーサル アナリティクス
ユニバーサルアナリティクスとは、Google Analytics最新のデータ収集手法です。
セッションとキャンペーンの期限設定、referralに分類された流入の検索エンジン分類など、従来のGoogle Analyticsでは調べることのできなかった機能が増えました。
参照元/メディア
参照元とは、トラフィックの流入元を指します。たとえば、検索エンジンやドメインなどです。
メディアとは、参照元の分類を指します。たとえばオーガニック検索やWebサイトからの紹介などがあります。
そして参照元/メディアとは、参照元とメディアという2つのディメンションを合わせたディメンションとなります。
たとえば、Googleを使ったオーガニック検索によるアクセスはgoogle/organicという表記になります。
目標
目標とは、ビジネスの成功につながるユーザー行動であるコンバージョンをトラッキングできるようにする設定項目を指します。
目標として設定された操作をサイト訪問者が実行すると、Google Analyticsでコンバージョンとして記録されます。