UXデザイン手法を用いたメールマーケティングの最適化方法

Vincent Sevilla

Vincent Sevilla氏はWebsiteSetup社のプロのWebデザイナーであり、Metapress社の作家でもあります。また、オンラインマーケティングの広範なバックグラウンドを持っています。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Optimize Your Email Marketing Campaigns with the Right UX Design (2017-04-18)

現実の世界だろうとデジタルの世界だろうと、ユーザーの感情あるいは知的な反応は、製品のルック&フィール(look and feel)や使いやすさによって引き起こされます。

ユーザーがポジティブあるいはネガティブな体験をした場合、ポジティブな体験は売り上げの向上に、ネガティブな体験は売り上げを低下させるといったように、それぞれ予想される効果が売り上げに影響を及ぼします。オンラインビジネスでは、ポジティブなUXにより35%以上も売上を伸ばすことに成功しました。

UXは、Webやモバイルアプリのデザインのみに言及しているわけではないと注意することが必要です。UXはプロダクトに関わるすべての工程に関係があり、購読者に送信するメールも例外ではありません。

マーケティング担当者の大半(89%)が、メールは新規顧客を獲得するためのもっとも効果的なツールであると考えていることから、なぜメールによるマーケティング活動に注意を払う必要があるかが容易に想像できます。

今回は、正しいUXデザインを用いてメールのマーケティング活動を最適化する方法を紹介します。

メールとUXの関係

UX専門家のJakob Nielsen氏は、平均的なユーザーはマーケティングメールに51秒ほどしか時間を費やしておらず、ほとんどのユーザー(81%)は流し読みをしていると述べています。溢れかえるほどの情報を受信しているため、その大半は流し読みしなくてはなりません。そして、本当に面白い、または重要だと思ったコンテンツのみに時間を費やしているのです。

もしメールが長文であったり、見づらい、ダウンロードが必要、読み込みが遅いなどの場合、UXの観点から見ると多くの課題があると言えます。購読者に読んでもらうためには、いくつかの重要なUXの問題点に注意を払う必要があります。この記事では、これらの問題点を説明していきます。

関連するコンテンツのみを送信する

すぐにメールの内容をUXと関連付けるのではなく、UXはメールに関連するすべてが対象であると考えてください。つまり、メッセージの開封や読むことから得られる満足感も含まれています。

誰も自分と関連性のない、あるいは価値のないメールで時間を無駄にしたくありません。そのため、メールのコンテンツが受信者にとって関連性と価値があるものか確認しなくてはなりません。

コールトゥアクション(CTA)の強調

マーケティングメールの主な目的は、リンクやボタンのクリックなど、望んだ行動を読者に取らせることです。メールを開くとすぐに、コールトゥアクションが読者の目に入るようになっているか確認してください。読者は、コールトゥアクションに答えるか否かを決めるためにもう少しテキストを読んでみようと思う傾向があります。

タイポグラフィーに注意する

マーケティングメールは主にテキスト(または画像テキスト)によって構成される傾向があるので、タイポグラフィには特に注意を払う必要があります。テキストが読みやすく、背景はあまり派手でなく、読者の気が散らないようにしてください。

ビジュアルコンテンツはつねに人気がありますが、読み込み時間が遅くならないようにしましょう。そうでなければ、一生懸命作成したものが内容も確認されずに削除されてしまいます。

リンク切れがないか確認する

ニュースレターの重要なリンクが開けるかどうかを、しっかりチェックしているとは思いますが、リンク切れがないかを確認するのはUXの重要な部分です。実際に、メールのマーケティング活動に関する標準業務手順表(SOP)に加えられるべきでしょう。メールのリンクが切れているようなことがあれば、新規顧客の獲得どころか、企業イメージを損なってしまいます。

リンクのランディングページは関連性のあるページにする

もちろん、メールの受信者に企業のホームページへアクセスしてもらうことは可能です。しかし、リンク先に読者の見たい情報がなければ、リンク先のサイト内でメールと関連性のあるページを探さなければなりません。

ホームページの代わりに、ニュースレターをランディングページにしたリンクをメッセージに貼ります。ニュースレターにメールより多くの情報があるかどうかと、適切なコールトゥアクションを与えられているかを確認してください。

タイプミスを調べる

一見明らかと思っても見落としやすい作業は、文章の文法、スペル、タイピングのミスをチェックする校正と編集です。スペルの間違いや、不適切なコンテンツは読者にネガティブな印象を与えてしまいます。そして、このような不備があるメールのほとんどがごみ箱に捨てられてしまうのです。

モバイル向けのデザインをする

メールの半分以上(54%)がモバイルで読まれていることはご存知でしょうか? スマホで何かを読んだことがあれば、すべてのコンテンツが画面に収まらないときに、横にスライドしながら読まなければならないことが、どれほど不快に感じるかわかると思います。

多くの人にとって、その状況でリンクをクリックするのはもちろんのこと、メールのメッセージ全体をわざわざ読むと思いますか? モバイル向けメールにする秘訣に従えば、読者のクリック率が大幅に向上するでしょう。

デザインの一貫性を保つ

「メスガチョウのソースはオスガチョウのソースにもなる」ということわざは一般的に男女平等を意味しますが、これと同じ考え方をメールマーケティングに適用することもできます。メールのメッセージの見た目とトーンがサイトのブランドイメージと一貫していることを確認し、一目でわかるようにします。ブランドを反映したロゴや色、フォント、ビジュアルコンテンツを使用しましょう。

アクセシビリティを考慮する

ニュースレターをデザインする際、アクセシビリティについても検討すべきでしょう。読者の中には視力が弱い人もいるかもしれません。そのため、テキストとホワイトスペースのバランスが取れていることと、フォントが読みやすいことを確認してください。また、コールトゥアクションボタンやリンクが大きく、モバイル端末でも簡単に見つけてクリックできるようにしましょう。

UXへの対応をテストする

おそらく、メールとUXがしっかりと結びつきを持ち、メールのマーケティング活動を最大限に活用するためのもっとも良い方法は、テストメッセージを送信することです。ニュースレターがさまざまなデバイスやクライアントでうまく動作しているか、読み込み時間は早いか(3〜5秒以内)、リンクがきちんと動作しているかを確認してください。

テストの受信者からフィードバックを得るために直接質問したり、開封しクリックする確率を確認します。結局のところ、論より証拠なのです。また、Litmusのようなツールを使用して、メールが異なるメールプラットフォームやブラウザ、デバイスと互換性があるかどうかを、送信する前に確認することもできます。

まとめ

メールマーケティングは、マーケティング戦略のレパートリーのなかでもシンプルで効果的なツールです。ポジティブなUXの効果は計り知れないでしょう。以上の、今までにない簡単でわかりやすい最適化のヒントを見本にしてみてください。