ヨーロッパのECサイトの動向からみるモバイルで最適なフォーム

Andrian Valeanu

Andrianはエンジニアで、Designmodoの創始者です。アンドラ出身で、スペインに在住しています。

この記事はDesignmodoからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

How 40 European E-commerce Websites Handle Forms on Mobile (2016-12-06)

ヨーロッパのECサイトが盛況です。その成功の鍵がモバイルフレンドリーなWebサイトだと言われても、私は驚かないでしょう。昨年は、約2億9,600万人のオンラインユーザーが4550億ユーロをECで使いました。そして、その内16.5%は、モバイルユーザーだったのです。

わずか16%だと思うかもしれませんが、モバイルのシェアの成長率は驚異的です。イギリスの大手小売Argosは、ブラックフライデーの午前中、1時間に700,000回の訪問を受け、デスクトップからの訪問はわずか20%であったと報告しました。

この事実から示唆されるのは、モバイルユーザーにとってもっとも大きなハードルの1つであるフォームの扱い方を、Webデザインに従事する全員が考え直すべきだということです。Form Analyticsを運営する企業UseItBetterによる最近の調査が、考え直す際に大きな助けになるでしょう。この記事では、この調査の中からもっとも興味深いものを紹介します。また調査結果のすべてはこちらから閲覧できます。

なぜ登録フォームの最適化が重要なのか?

ECサイトにおいてUXの要素やマイクロインタラクションは、単にユーザーに美しい体験を提供するためだけに存在しているわけではありません。どれだけ上手くこれらの要素やインタラクションが機能するかは、コンバージョンと売上に影響を与えるでしょう。 

ユーザーが登録フォームで失敗するたびに、利益は失われていきます。一方で、登録が成功するたびに、特に簡単に達成できれば、売上は上昇します。そして消費を楽しんだ顧客は、次の買い物の際に再訪する可能性が高くなるのです。

登録フォームを作成するためのベストプラクティスが書かれたチェックリストや、理想的なフォームを作成できる型にはまったアプローチは存在しません。これらのフォームのフォーマットとコンテンツは通常、サイトのオーナーの事業目的に応じて定義されます。

登録フォームをデザインするには、対話が必要です。記入するのに時間がかからない簡単なフォームを求める顧客がいる一方、もう一方では、基本的なデータ、場合によってはWebサイトでのユーザー体験をパーソナライズするために必要なデータを求める企業がいます。

顧客は、ECサイトを訪れる際、快適な体験を望んでいることがわかります。

ユーザーと企業の両方に喜ばれるフォームと、明らかに離脱されるだろうフォームの間には、大抵微妙な境界線しかありません。経験則によれば、質問が追加されるごとに、離脱されるリスクが高まります。

間違われることも離脱されることもない、完璧な登録フォームを作成できる法則は、恐らくどこにも存在しません。その理由はユーザーにあります。すべてのユーザーは異なり、多様な考え方やオンライン体験の経験に従ってフォームを記入するでしょう。

専門家によると、ここでは複雑な開発が問題になっているようです。
同じフォームでも記入している人物によって、異なる振る舞いがされます。イギリスのサイトではアメリカのユーザーは買い物をしないのでしょうか? すでに登録されているにも関わらず、アカウントを作成したことを忘れているユーザーはいるでしょうか? Androidのソフトキーボードから提出されたフォームとiOSのから提出されたフォームに違いはあるでしょうか? これらはすべて、識別して解決するべき非常に具体的なシナリオです。 ユーザーが簡単に買い物を完了できるように、慎重に処理することが重要になります。
 
― UseItBetter CEO, Lukasz Twardowski氏

フィールドとCTAの数

UseltBetterによる調査によると、ヨーロッパの上位40社のECサイトが使用している典型的なモバイル登録フォームのフィールドとCTAの数は大きく異なるようです。 たとえば、burton.co.ukやjohnlewis.comといったサイトは、シンプルな体験を提供します。 ユーザーが記入するフィールドは、メールアドレス、パスワード、パスワード確認、週刊のニュースレターへの登録、登録ボタンの5つだけです。

反対にmakro.co.ukやjdwilliam.co.ukといった企業は、もっとも多い23~34個のフィールドとCTAをユーザーに要求していました。

72%の企業はパスワード入力を2回要求している

この仕様はユーザーのミスを正すため、現在では一般的になっています。しかし、モバイルの小さな画面を使うユーザーにとって、2度のパスワード入力はやや面倒です。
 
20%のECサイトがユーザーにパスワードを表示するオプションを提供している一方で、32%はユーザーにメールアドレスを2回入力するよう要求していました。 qvuck.comは、メール、メールの確認、パスワード、パスワードの確認、セキュリティからの回答、場合によってはPIN番号を要求していて、モバイルユーザーに多くのタスクを要求しています。

13社中4社のみ、生年月日が必要な理由を説明

顧客が買い物できる年齢に達していなければならない場合、生年月日を要求する必要があるかもしれません(qvcuk.comとNext.co.uk)。 生年月日は、マーケティング情報や、単にセキュリティ対策としても役立ちます(jdwilliams.co.uk)。もう1つユーザーに好まれやすい理由として、誕生日のお祝いや誕生日の割引(asos.com)の提供に使用できることが挙げられます。

UXの専門家が情報を収集するフォーマットには色々ありますが、モバイルユーザーに最適なものを判断することは難しいかもしれません。 ほとんどのECサイトは、データを失うリスクが少ないため、ドロップダウンフォームを使用するのを好みます。

パーソナルデータの使用

パーソナルデータの要求と使用は重要であり、最近ではこのトピックが議論を巻き起こすこともあります。 UseItBetterの調査によると、ECサイトの85%がマーケティング目的でデータを使用する許可を求めていました。 また、大手ECサイトの15%は、サードパーティのマーケティングのためにパーソナルデータを使用することを公言している一方で、8%は「その他」の目的で使用しています。
 
登録フォームは、自身のユーザーやクライアントのユーザーの大きな情報源です。コンバージョン率に悪影響を与えているかどうか確かめたいのであれば、すぐにForm Analyticsを利用してみましょう。