ヨーロッパのECサイトが盛況です。その成功の鍵がモバイルフレンドリーなWebサイトだと言われても、私は驚かないでしょう。昨年は、約2億9,600万人のオンラインユーザーが4550億ユーロをECで使いました。そして、その内16.5%は、モバイルユーザーだったのです。
わずか16%だと思うかもしれませんが、モバイルのシェアの成長率は驚異的です。イギリスの大手小売Argosは、ブラックフライデーの午前中、1時間に700,000回の訪問を受け、デスクトップからの訪問はわずか20%であったと報告しました。
この事実から示唆されるのは、モバイルユーザーにとってもっとも大きなハードルの1つであるフォームの扱い方を、Webデザインに従事する全員が考え直すべきだということです。Form Analyticsを運営する企業UseItBetterによる最近の調査が、考え直す際に大きな助けになるでしょう。この記事では、この調査の中からもっとも興味深いものを紹介します。また調査結果のすべてはこちらから閲覧できます。
なぜ登録フォームの最適化が重要なのか?
ユーザーが登録フォームで失敗するたびに、利益は失われていきます。一方で、登録が成功するたびに、特に簡単に達成できれば、売上は上昇します。そして消費を楽しんだ顧客は、次の買い物の際に再訪する可能性が高くなるのです。
登録フォームを作成するためのベストプラクティスが書かれたチェックリストや、理想的なフォームを作成できる型にはまったアプローチは存在しません。これらのフォームのフォーマットとコンテンツは通常、サイトのオーナーの事業目的に応じて定義されます。
登録フォームをデザインするには、対話が必要です。記入するのに時間がかからない簡単なフォームを求める顧客がいる一方、もう一方では、基本的なデータ、場合によってはWebサイトでのユーザー体験をパーソナライズするために必要なデータを求める企業がいます。
ユーザーと企業の両方に喜ばれるフォームと、明らかに離脱されるだろうフォームの間には、大抵微妙な境界線しかありません。経験則によれば、質問が追加されるごとに、離脱されるリスクが高まります。
間違われることも離脱されることもない、完璧な登録フォームを作成できる法則は、恐らくどこにも存在しません。その理由はユーザーにあります。すべてのユーザーは異なり、多様な考え方やオンライン体験の経験に従ってフォームを記入するでしょう。
同じフォームでも記入している人物によって、異なる振る舞いがされます。イギリスのサイトではアメリカのユーザーは買い物をしないのでしょうか? すでに登録されているにも関わらず、アカウントを作成したことを忘れているユーザーはいるでしょうか? Androidのソフトキーボードから提出されたフォームとiOSのから提出されたフォームに違いはあるでしょうか? これらはすべて、識別して解決するべき非常に具体的なシナリオです。 ユーザーが簡単に買い物を完了できるように、慎重に処理することが重要になります。― UseItBetter CEO, Lukasz Twardowski氏
フィールドとCTAの数
反対にmakro.co.ukやjdwilliam.co.ukといった企業は、もっとも多い23~34個のフィールドとCTAをユーザーに要求していました。
72%の企業はパスワード入力を2回要求している
13社中4社のみ、生年月日が必要な理由を説明
UXの専門家が情報を収集するフォーマットには色々ありますが、モバイルユーザーに最適なものを判断することは難しいかもしれません。 ほとんどのECサイトは、データを失うリスクが少ないため、ドロップダウンフォームを使用するのを好みます。