インタビュー:転職に新たな体験を。WEB EXPERT DRAFTのサービス設計とは?

三瓶 亮

1983年東京生まれアメリカ育ち。ガラケー時代からモバイルコンテンツの企画・デザインなどに従事。現在はUX MILK編集長/プロデューサーとしてメディア、イベント、関連サービスなどの企画やデザインをしている。パンクロックとゲームが好き。モンハンする時間がない。

UX MILK編集長の三瓶です。今回は、「WEB EXPERT DRAFTのサービス設計」と「いま企業から求められるディレクター・プロデューサー像」についてインタビューをしてきました。

WEB EXPERT DRAFTは姉妹サイトである転職ドラフトと同様、年収提示・開催期間があるなど転職サービスとしては変わったサービス設計になっているので、その理由などについて聞いてみたいと思います。

登場人物
転職ドラフトプロジェクト 松栄 友希
UX MILK編集長 三瓶 亮

左:転職ドラフトプロジェクト 松栄 友希、右:UX MILK編集長 三瓶 亮

コンセプト、コアバリューを重視したサービス設計

三瓶:まずはWEB EXPERT DRAFTを知らない方に簡単にサービスの説明をしてもらってもいいでしょうか。

松栄:WEB EXPERT DRAFTは、転職ドラフトの姉妹サイトとしてスタートした転職サービスで、企業が年収つきでユーザーに競争入札するのが特徴です。元々、野球のドラフト会議をイメージしていて、「あなたが欲しい」と指名される体験を提供したいというのがベースにあります。

三瓶:すごくコンセプトが伝わりやすい名前ですね。

松栄:ありがとうございます。加えてドラフト会議では「誰が1位指名されるのか」など、多くの人が注目するじゃないですか。それを転職という異なるもので実現したかったのです。

三瓶:なるほど。WEB EXPERT DRAFTでは、他ユーザーの入札結果を見れますよね。

松栄:そうです。登録していない人も同じように盛り上がれた方が楽しいと思うのでそのように作っています。

あと、転職活動ってみんな隠れてひっそりやるじゃないですか。ひとりで何が正しいのかよくわからないまま続けるみたいな。そうではなく、胸を張って自分の実力を評価してもらいましょうよ、と思っているんです。自分の能力を評価される、求められる体験を楽しいものにしたいという想いはあります。

会員登録すると、具体的な年収の金額が見れるようになる

実力に合った適正年収を知れるのがコアバリュー

三瓶:WEB EXPERT DRAFTの第1回を開催して、ユーザーさんの反応はどうでしたか?

松栄:「自分のどこが評価されるのかわかって良かった」と言ってくれる方が多かったですね。ディレクターの方だと何でも屋さんみたいな感じで幅広く仕事をしていて、「ほかの企業で通用するのかな」と不安を感じている方も多いのかなと思いました。

三瓶:その不安はわかります。WEB EXPERT DRAFTは、年収評価シートなど入力項目も割と多めで、さらに審査もあるので登録のハードルはほかと比べると高いですよね。

*編注:年収評価シートとは、自分のコアバリューを形成したプロジェクトや経緯などを入力するシートです。

松栄:実力が正しく評価されることを重視しているので、あえて参加に必要な労力のハードルは少し高くしています。私たちが一番提供したいコアバリューは、その人の実力に合った適正な年収を無駄な労力を使わずに知ることができることだと思っているので。

実際、従来の転職サイトを利用しての転職だと、年収の相場観がわからないなど多くの課題があります。たとえば、現在の年収が400万円で450万円くらいのオファーが来たらそれが自分の適正な年収だと判断すると思います。でも、それは現年収に基づいて判断されたもので、適正ではないかもしれません。

三瓶:本当はもっと年収が上がるかもしれないと。

松栄:そうです。実際、転職ドラフトだと倍近く上がってらっしゃる方もいます。

あとは年収とは別に自分のスキルや経験のどこが評価されるのか、自分が求められる理由は何なのかなどを知ることもできます。

三瓶:自分のキャリアを見直すきっかけになりそうですね。何回かドラフトに参加してキャリアアップを目指すみたいな体験も想定していたりしますか?

松栄:イメージはしてます。なので参加して指名をもらえなくても、勉強をして1年後にもう1回チャレンジするみたいに利用してもらえたら嬉しいですね。

Webエキスパートとは?

三瓶:ハードルが高いと言えば、「Webエキスパート」という言葉も敷居が高そうだと感じたのですが、どの程度のレベル感の人が対象ですか?

松栄:一概に言うのは難しいですが、「指示されたことはできるけど、それ以上はできません」というレベルの人は審査で落ちる可能性が高いと思います。

でも、「自分で企画をします」とか「自分で改善案を考えます」と言える方であれば大丈夫かなと。まだ一部の範囲しかできなくても構わないです。

三瓶:では、ハイレベル向けの転職サービスということはないのですね。

松栄:そうですね。現在、そこはちょっとうまく伝えられてないですね。対象となる職種が幅広かったこともあり、ちょうど良い呼び方がなかっただけなんです。実は、WebクリエイターやWebパーソンという案もあったのですが。

三瓶:なるほど(笑)

松栄:「自分は参加していいのかな」って思う人はみんな参加して欲しいなって思います。あと、職種に関わらず広くWeb業界で企画に関わっている方は歓迎です。セールスやカスタマーサポート、カスタマーサクセスなどの方も登録していただきたいと思っています。

三瓶:UX MILKのこの記事読んでる人は大体対象と考えて良いですかね?

松栄:大体対象ですね。UX MILKを知ってる時点で多分対象ですね(笑)

WEB EXPERT DRAFTに登録する

ディレクター、プロデューサーの転職

三瓶:UX MILKはディレクターの読者も多いのですが、ディレクターやプロデューサーは、わかりやすいポートフォリオがないのでアピールがしにくいと思うのですが、実際のところどうでしょうか?

松栄:やっぱり「ここがすごい」と語りづらいとは思っています。私はWEB EXPERT DRAFTの審査もしているのですが、年収評価シートで業務内容を羅列される方が多いんですよ。プロジェクトの調整と開発ディレクション、クライアント提案みたいな。

三瓶:そうなりますよね。

松栄:業務内容が幅広いので、どこに注力して書けば良いかわからなくなりがちなんですよね。なので、「ここを詳しく書いてください」と審査のフィードバックで返すようにしています。いまは必要な文字数も100文字以上と以前より少なくしたので、まずは羅列でも良いので書いてもらえればと思います。

三瓶:僕も前にデザイナードラフトに登録したときにフィードバックを貰って、「こんなに引き出してもらえるんだ」と思いました。キャッチボールしながらやってみようみたいな。

松栄:キャッチボールしながらやるという印象で全然いいです。あと、ディレクターとかプロデューサーとかの方って、できて当たり前と思っている範囲が広いんですよね。

三瓶:そうですよね。

松栄:「書いてもアピールにならない」って思っていたり、当たり前にこなしていたりする部分も、ひとつひとつちゃんと書かれていれば、けっこう企業さんも評価してくれます。たとえば、ディレクターだと調整は当たり前だと思ってアピールされないことが多いですが、「ここを重視して調整しています」とか「根回ししっかりしときます」とか書くとけっこう評価されたりしますね。

三瓶:確かに、こういったレジュメとかで改まって「根回し」とか書きづらいかもしれません。

指名が多いジェネラリスト、高額が入りやすいスペシャリスト

三瓶:WEB EXPERT DRAFTではどのような方が企業さんから人気がありますか? たとえば、ディレクター職で企業さんから指名が入りやすい人など。

松栄:必要なスキルセットを幅広くきちんと押さえていて、視野が広くて、ポテンシャルがある人は人気になりやすいですね。

たとえば、プロダクトだけでなくチームのこともちゃんと考えてるし、事業についても着実に伸ばすことができて、将来のビジョンについても考えられるような人です。いまは完璧にできていなくても意識として持っていて、今後伸びそうという方は人気になりますね。

一方で、専門性が高い人は高額が入りやすい傾向がありますね。分析に強いとか組織改善の経験が豊富など、いまある課題を劇的に改善してくれるだろうと企業さんがイメージできると高額がポンとつきます。

三瓶:なるほど。評価されるポイントは企業さんによってけっこう違いそうですね。

松栄:だいぶ違いますね。ほかのドラフトと比べても、企業が良いと思うポイントがバラけています。ディレクター職で必要とされる能力が幅広いので、ある企業は分析能力を重視していて、またある企業は組織設計やチームマネジメントを重視していたりします。

三瓶:同じ人でも企業によって評価ポイントが違ってきたりするんですか?

松栄:そうですね。提示年収に関しても、ばらつきがありました。極端な例だと、同じ方に対してほかの数社は500万円なのに、ある1社だけ800万を提示するみたいなことも。

三瓶:それは希望が持てますね(笑)

企業は「野望」を重視

三瓶:スキルや経験以外に、企業さんが重視しているポイントはありますか?

松栄:そうですね。「野望」の項目を重視している企業さんは多いかなと思います。3〜5年後の目標や野望とその理由を記入する欄なのですが、企業さんは「この人がなにを目指しているか、どの方向に進みたいか」を見ていますね。

意外かもしれないですが、「スキルと人柄はマッチしてる。けれど、弊社の仕事をやりたいと思うかどうかがわからない」と、踏みとどまったりする場合とかもあるんですよね。

三瓶:確かに企業さんとして提供できることと、ユーザーさんがしたいことのマッチングは大事ですね。

松栄:そうです。わかりやすい例だと、「ひとつのスキルを伸ばしたい」という方か、「ジェネラリストになりたい」という方かでも違います。そういった今後のキャリアの希望と企業さんの考えやポジションと合うかという点が年収評価シートと同等ぐらい見られています。

三瓶:なるほど。ほかにドラフトに参加するにあたりポイントなどはありますか?

松栄:そうですね。ポイントではないですが登録時の審査で通過しなくても、そこで諦めないで欲しいということですかね。通過できないほとんどの方が、スキルや経験不足が理由ではなく、情報量が少ないため判断できないという理由なので、フィードバックを参考に情報を追加して再審査リクエストを送ってもらえると嬉しいです。

・・・

次回のWEB EXPERT DRAFTは、2018年2月21日に開催予定です。開催までに審査通過することで、ドラフト指名を受けることができます。

転職予定がなくても、自分の実力や市場価値を知るために登録しても良いそうなので、ぜひエントリーしてみてください。

WEB EXPERT DRAFTに参加する

提供:株式会社リブセンス
企画制作:UX MILK編集部


イベント

2018/02/27(火)
UX JAM 24