本記事では、デジタル製品の世界で成功するためのカギとなる、インタラクションデザインの目的を全3回に分けて見ていきます。
①ユーザーファースト|②透明性|③学習しやすさ
3. 学習しやすいということ
新しい街を旅する際、私は都会で車に乗ることが嫌いなので、いつも公共交通機関を利用しています。新しい街で初めて地下鉄やバスに乗る時は、いつも当惑、苛立ち、驚きでいっぱいの体験をします。切符の販売機が私が知っているものと異なっているというだけでなく、回転式の改札口を通ることもまた、私をビデオゲームのレベル1を攻略した初心者のような気持ちにさせるのです。
私はロサンゼルスやロンドンで、それぞれTapカードやOysterカードを使用してストレスなく移動することに慣れています。それは私にとって慣れ親しんだものであり、予測可能であり、かつ「ここをタップしてください」とはっきり表示しているサインほど、始めて利用する人にとってありがたいものはありません。
そして、私はニューヨークへ行きましたが、そこでは2つの金属製の出っ張りの間にあるこの細い隙間に通すMetroCardがありました。しかし、カードを通すのが速すぎても遅すぎても、この機械はカードを読み取ってくれません。また、こちら側からカードを通すのか、それとも反対側からこちらに向かってカードを通すのかもわかりません。数回地下鉄に乗った後、なんとなく正しく行うことができるようになります。
マドリードでは、10往復分のチケットが小さくて分厚い紙となっており、どこかにそのチケットを挿入するのですが、それがどこかわからず、また改札に入る時にはそのチケットを再度受け取らなくてはなりません。入場する際にチケットを忘れずに受け取ることで次回乗車する際にもそのチケットを利用できますが、残念なことにそのチケットは非常に小さいため、私がそうだったように、ポケットに入れても紛失したり、雨に降られて利用できなくなるかもしれません。
情報元: The Source、NewsOne、MetroParaQuito
これらは全て、実に混乱を招くものになっています。なぜ、全ての街の地下鉄はユーザーフレンドリーであることを示すようなシステムを導入することができないのでしょうか?
結局、私がいつも行っていることは、人々がどのように改札口を通っているかを離れたところで観察し、そして人々がやっていたことを真似してみるということです。まさに初心者であることを体現していることは承知していますが、皆さんのユーザーの大部分は、やり方を学習するまでは初心者となるのです。インタラクションデザイナーとしての皆さんの目的は、製品の総合的な学習のしやすさを向上させることによって、ユーザーが利用方法を学習する手助けをすることなのです。
実践方法
インタラクションをデザインする際には、学習しやすさを向上させるために一貫性と予測可能性を生み出すことを心がけましょう。しかし、これはインタラクションが退屈でいつも同じものである必要があるという意味ではありません。一貫性があり、予測可能で、それによって学習しやすいインタラクションデザインは、ユーザーが皆さんの製品に対して心地よく感じるようサポートしてくれます。なので、これは後に新しいインタラクティブ要素を導入する余地をより一層与えてくれることになるのです。学習しやすさに関して大幅に妥協することなく、お好きなだけ奇抜かつ革新的になることができます。
皆さんの創造性を台無しにすることなく、ユーザーが製品とのやり取りを開始するための親近感を感じさせる土台を与えてくれる、UIパターンを利用しましょう。理想としては、ユーザーが特定の動作を実行する前に何が起きるかを予測できるべきでしょう。
異常なインタラクションが発生した場合は、ユーザーに馴染みのあるシニフィエを利用することによってユーザーはアフォーダンスを捉え、迅速に学習することができます。視覚化されたフィードバックを提供して、学習しやすさの最適化とUXの強化を行いましょう。ユーザーが正しく利用していることを皆さんが知りたいと考えているように、ユーザーもまた自分たちが適切な方法で利用しているということを知りたいと考えています。
インタラクションデザインのこれらの3つの目的を達成するよう尽力することは、デザイナーとしてより成功するための素晴らしい一歩となります。しかしながら、自分がユーザー中心の考え方、透明性、そして学習しやすさのために効果的にデザインしているかどうかを知るには、どうすればよいのでしょうか?実際のユーザーの協力を得て、皆さんが生み出したインタラクションデザインをテストし、どのような成果が得られるかを見れば良いのです。Proto.ioは、忠実度が高く、完全にインタラクティブなデジタルプロトタイプを、コーディング無しで作成することを可能にします。皆さんのプロトタイプをネイティブモバイルアプリに取り込んで、ユーザーテストを容易に行うこともできます。モックアップで妥協せず、Proto.ioを今すぐお試しください。