現在、契約や取引の有効期限が残っているにもかかわらず、途中で契約をやめることを「契約解除」といいます。自社の都合で解除をする場合は、事情を説明し、今までの取引について感謝を述べましょう。今後、取引が再開するようなことがあった時、お互いが気持ち良く対応できるようにしたいものです。
また、相手になんらかの違反があったり、迷惑を被った結果、取引を中止する場合は、理由を明確に伝えましょう。どちらに、どのような非があったかを明確にすることで、後々の証拠として使えることもあるかもしれません。
配慮は必要だが曖昧にしない
契約解除を伝えるのは気が滅入るものです。相手に気兼ねをして遠回しな表現をすると、双方で誤解を生むことがあり、かえって悪印象を与えかねません。解除の意思は誰が読んでも明確に分かるようにしましょう。
ですが、お断りの内容だけですと失礼な印象を与えてしまいますので、「申し訳ないのですが」「残念ながら」「不本意ではございますが」などという言葉を添えますと、相手も受け入れやすくなるでしょう。これまでの契約に関してのお礼の言葉も書くと良いですね。
理由は書くが失礼なことは書かないように
お断りをするときには必ず理由を書きましょう。理由を述べずにお断りをすれば、相手は納得できかねるからです。理由を書くのはマナーです。ただし、相手の心証を害さないように気をつける必要があります。
「他の取引先の方が良い」「今までの取引に不満がある」などと失礼なことを書いてはいけません。「諸事情により」「予算の都合上」「業務全般を見直した結果」などと書くと、当たり障りがないでしょう。取引を停止するときは、丁寧な対応を心がけましょう。
契約解除メール文例
件名:今後のお取引について
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
いつも大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。
これまで御社とお取引をさせていただきましたが、この度社内の業務全般を見直した結果、次回の契約更新を見送ることとなりました。
誠に勝手ではございますが、諸般の事情をご賢察くだされば幸いです。契約終了に際し、必要な書類がありましたらご送付願います。
またお声をおかけすることもあるかもしれませんので、その節はよろしくお願いいたします。御社のますますのご発展をお祈りしております。
署名