長時間パソコンを使っていると、急に動作が遅くなったり、固まったり(反応しなくなる)ということがあります。このような場合、問答無用で電源を切って入れ直すという荒業もありますが、まずはWindowsに標準装備されている「タスクマネージャー」を使ってみましょう。
今回は、タスクマネージャーとその使い方について紹介いたします。
タスクマネージャーとは
Windowsパソコンで動いている様々なプログラム(これらを総称してタスクと呼びます)を管理(マネージ)するのがタスクマネージャーです。
マルチタスク
今どきのパソコンはマルチタスクで動いています。つまり、いくつもの(マルチ)プログラム(タスク)を同時に動かして複数の作業ができるということです。
ウェブブラウザやメールアプリ、ワードにエクセルなどいくつものアプリケーションを同時に使うのは当たり前になりました。
直接ユーザーの目に触れるプログラムのほかに、裏で人知れず動いているプログラムがあります。これをバックグウンドプロセスといいます。これらは、内部処理のためにWindowsが動作を取り仕切っているのですが、何かの拍子に裏で動いているプログラムの動作が活発になることがあります。ユーザーは特に何もしていないのに、突然パソコンの動作が遅くなるので、ストレスがたまってしまいます。
遅くなるだけなら我慢するという対処法もありますが、最悪の場合はパソコンが固まってしまい我慢では済まなくなります。このようなときは、タスクマネージャーの出番です。
以下は、Windows10を例に説明します。
タスクマネージャーの起動方法
タスクマネージャーは次の三つのキーを同時に押すことで起動することができます。
[Ctrl]+[Shift]+[Esc]
キーボード操作が嫌いな方は、カーソルをタスクバーの空いているところに置いて右クリックをしてください。するとポップアップウインドウが開きます。下のほうに「タスクマネージャー」というのがあるので、カーソルをそこに移動させて左クリックするとタスクマネージャーが起動します。
[ファイル]、[オプション]、[表示]と書かれたメニューバーの下に[プロセス]、[パフォーマンス]、[アプリの履歴]などのタブが並んでいます。タスクマネージャー起動直後は[プロセス]タブが選択されています。
表題に[名前]と書かれた列には今動いているプログラムが並んでいます。[アプリ]はユーザーが動かしているプログラム、[バックグラウンドプロセス]は先に述べた、裏で動いているプログラムです。
[CPU]列は、そのプログラムがCPUをどのくらい使っているかを表します。[メモリ]列はそのプログラムが占有しているメモリの量です。[CPU]と書かれているところを左クリックすると[CPU]使用量の多い(再度クリックすると少ない)順にプログラムが並び替わります。[メモリ]を左クリックするとメモリ使用量の多い(少ない)順に並びます。
これでCPU、あるいはメモリをたくさん使っている、つまりパソコンが遅くなっている原因のアプリケーションやバックグラウンドプロセスがわかるので、そのプログラムを強制終了させます。ディスクが動作し続けている場合は[ディスク]列も注意しましょう。
タスクの終了の仕方
タスクの終了の仕方は、以下の通りです。
1. 終了させたいプログラムにカーソルを置いて右クリックする。
2. ポップアップウインドウが開くので、[タスクの終了]を選択して左クリックすると完了です。
ここで注意しなければならないことがあります。アプリケーションはユーザーが動かしているプログラムなので強制終了しても構わないのですが、注意すべきはバックグラウンドプロセスです。バックグラウンドプロセスを不用意に強制終了させると、パソコンそのものの動作が不安定になる、または動かなくなってしまうかもしれないので慎重に行う必要があります。このあたりの操作はすべて自己責任です。何をしているかよくわからないプロセスは、ネットなどでよく調べ、強制終了しても問題ないことを確かめてから強制終了させることをお勧めします。
タスクマネージャーのその他の機能
タスクマネージャーには[プロセス]のほかに[パフォーマンス]、[アプリの履歴]、[スタートアップ]、[ユーザー]、[詳細]、[サービス]というタブがあります。
パソコンの状態を詳細に示してくれるので、有効に活用するとパソコンを快適な状態に保つことができます。
まとめ
パソコンを使っていて、急に動作が遅くなったり、固まったりしたときは「タスクマネージャー」を使って原因となるプログラムを突き止め、そのプログラムを終了させると改善することが多いです。ただし、バックグウンドプロセスを終了させる場合は、何をしているプログラムかを調べて、パソコンの動作に影響がないことを確認してからにすることをお忘れなく。