Linuxのzipコマンドは、ファイルの圧縮を行うコマンドです。zipコマンドはコマンドの名前の通り、ファイルやディレクトリをZIP形式で圧縮します。
ここでは、Linuxのzipコマンドについて説明します。
zipコマンドの使い方
ファイルを圧縮する
ファイルを圧縮するときは以下のように入力します。
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$ zip 圧縮後のファイル名 ファイル名 |
たとえば、hogeというファイルをhoge.zipという名前で圧縮する場合は以下のように入力します。
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$ zip hoge.zip hoge |
これでhoge.zipという圧縮ファイルが作成されます。単一のファイルだけでなく、ディレクトリを圧縮することも可能です。
複数ファイルを圧縮する
ファイルやディレクトリは複数指定でき、ひとつのZIPファイルが作成されます。
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$ zip -r hoge.zip file1 file2 |
上の例では「 file1」と「file2」がhoge.zipにまとめて圧縮されます。
パスワード付きで圧縮する
「-P」オプションの後にパスワードを付ければ、パスワード付きの圧縮ファイルを作成できます。
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$ zip -P password hoge.zip file |
作成されたZIPファイルを解凍するときは、入力したパスワードが必要になります。
また、「-P」オプションの場合、シェルの履歴に入力したパスワードが残ってしまうので、注意が必要です。もし履歴を残したくない場合は、対話式でパスワードの入力を行う「-e」オプションを使うといいでしょう。
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$ zip -e hoge.zip file Enter password: Verify password: adding: file (deflated 99%) |
「-e」オプションの場合、圧縮ファイルのパスワードと確認パスワードの2回入力が求められます。
一部のファイルを除いて圧縮する
ワイルドカードの「*」を使えば、カレントディレクトリのすべてのファイルを圧縮できます。さらに「-x」オプションの後にファイルを指定すれば、それらのファイルを圧縮しないようにできます。
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$ zip hoge.zip * -x *.o |
この場合、 sample1.o, sample2.o のような「.o」拡張子がついたものすべて除外することができます。