近年、ますます注目を浴びるようになってきたコンテンツマーケティング。一方で、コンテンツマーケティングで成果を上げる方法についてはあまり知られていないのが現状。本記事では、コンテンツマーケティングの活用事例を紹介しつつ、成功のポイントについて探っていきたいと思います。
コンテンツマーケティングとは?
事例についてご紹介する前に、コンテンツマーケティングとは何なのか、簡単に復習しておきましょう。コンテンツマーケティングとは、オウンドメディアなどのオンラインコンテンツを活用するマーケティング手法のこと。顧客(潜在顧客)にとって魅力的なコンテンツを提供することで、顧客の獲得やコンバージョンアップを狙うのです。他のマーケティング手法と比較して、良質な顧客を獲得できることが大きな特徴と言えます。成果を出すにはある程度の期間が必要なので、即効性のある施策ではありません。
コンテンツマーケティングの成功事例
1.ソーシャルメディアを上手に使い分ける
1965年創業の、土屋鞄製造所。もともとはランドセルの販売からはじまり、いまではバッグや財布などあらゆる小物を取り扱っています。WebサイトやECサイト、SNSなど、幅広く展開しています。この事例のポイントは、ソーシャルメディアを有効活用したブランディングや、ファン層の拡大です。ブログやFacebook、Instagramなどさまざまなサービスを活用しており、それぞれのメディアの特性を上手に捉えています。たとえばInstagramのアカウントを見てみましょう。土屋鞄製造所の製品が、何気ない日々を彩ってくれるということを、Instagramらしい手軽なアート感を出しながら、上手に訴求しています。また、SNSのフォロワーとのコミュニケーションもこまめに行っています。こういった運営面も大変参考になります。
2.メディアとECサイトを一本化する
株式会社クラシコムが運営しているメディア兼ECサイト、北欧、暮らしの道具店。「ライフスタイルをオーダーメイドする」という方針のもと、ライフスタイルを提案する記事を公開しています。オウンドメディアとECサイトを一本化しているところが、大きなポイントです。オンラインコンテンツとECサイトを共存させたメディアは多いのですが、とってつけた感のあるサービスが大勢を占めています。一方で、「北欧、暮らしの道具店」はコンテンツから購買行動までが一貫してまとまっている好事例です。特集記事も多く、コンテンツ企画に相当な力を注いでいることも伝わっており、記事を読み、興味を持ち、購買する、という一連の流れを非常にスムーズな体験として提供しています。
3.コンテンツ設計はシンプルにする
制御機器知恵袋は、Panasonicの制御機器コールセンターが運営している情報サイトです。自社製品に関する相談や問い合わせをネタに、顧客の役に立つ技術的なトピックについてやさしく解説しています。特徴は、明確なコンテンツ設計による正統派コンテンツマーケティング。メーカーとしての技術力アピールだけでなく、サポートの充実度もうかがい知ることのできる好事例です。消費者との関係をより深いものにしてくれるので、新規顧客の獲得だけでなく、リピーター増加にも大いに役立つことでしょう。質問ページやメール会員登録へのCTA(コールトゥアクション)要素が配置してある点も確認してください。基本的なことですが、こういった導線を的確に配置することも大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。コンテンツを重視するGoogleの方針も後押しとなり、コンテンツマーケティングはより一層重要なウェブ戦略になっていくことでしょう。成功事例を参考にしながら、効果の上がる施策を行っていきたいものです。