Linuxのrcpコマンドを使用することで、リモート・ローカル間でファイルのコピーを行うことができます。
rcpコマンドの通信は暗号化されないので、より安全にファイルを転送するには、暗号化して通信を行うscpコマンドの使用を推奨します。
rcpコマンドの書式
rcpコマンドの書式は以下の通りです。
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$ rcp [オプション] コピー元のファイル名 コピー先のファイル名 $ rcp [オプション] コピー元のファイル名 ... コピー先のディレクトリ名 |
オプション
-p | コピー元の更新日時、アクセス権の情報もコピーする |
-r | コピー元のディレクトリ内のファイルをすべてコピーする |
ファイルの転送
リモートホストからローカルホストへコピー
リモートホストのファイルは以下のように指定します。
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ユーザー名@ホスト名:ファイルパス |
ローカルホストのファイルは通常通り指定できます。
以下の例ではリモートホストの「example.com」にユーザー名「user1」でログインし、「file1」というファイルをローカルホストへ「file2」という名前でコピーしています。
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$ rcp user1@example.com:/home/user1/file1 file2 |
転送先にディレクトリを指定した場合は、コピー元のファイルは指定したディレクトリ内にコピーされます。
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$ rcp user1@example.com:/home/user1/file1 dir1 $ ls dir1 file1 |
リモート間でファイルのコピー
コピー元、コピー先の両方ともリモートホストに指定することで、リモート間でファイルをコピーすることができます。
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$ rcp user1@example.com:/home/user1/file1 user2@example2.com:/home/user2/file2 |
ディレクトリ内のファイルをすべてコピー
「-r」オプションを付けることで、ディレクトリ内のファイルをすべてコピーすることができます。この場合、コピー先もディレクトリを指定する必要があります。
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$ rcp -r user1@example.com:dir1 dir2 |