Linuxのifconfigコマンドを使うことでネットワークの現在の状態を確認したり、設定を行ったりすることができます。
ifconfigコマンドの書式
ifconfigコマンドの書式は以下の通りです。
ネットワークの状態を確認する
起動中のインターフェイス
オプションを何も付けずに実行した場合は、現在起動しているインターフェイスのみを対象にネットワークの状態が表示されます。
左に表示される「eth0」などの文字列はインターフェイス名を表しています。右に表示されているのがそれぞれのインターフェイスの状況です。
「lo」は「ローカルループバック」と呼ばれる特殊な項目(ホスト自身を表す仮想インターフェイス)です。
すべてのインターフェイス
「-a」オプションを付けて実行すると、環境内にあるすべてのインターフェイスごとにネットワークの状態が表示されます。
特定のインターフェイス
インターフェイス名を付けて実行した場合は、そのインターフェイスのみを対象にネットワークの状態が表示されます。
表示される項目の見方
ifconfigを使用したときに表示される各項目の意味は以下の通りです。
項目 | 説明 |
Link encap | 接続されているインターフェイスの種類 |
HWaddr | MACアドレス |
inet addr | IPアドレス |
Bcast | ブロードキャスト用のアドレス |
Mask | サブネットマスク |
inet6 addr | IPv6アドレス |
UP | インターフェイスが起動しているときに表示される |
BROADCAST | ブロードキャストが有効なときに表示される |
RUNNING | インターフェイスの動作準備が完了しているときに表示される |
MULTICAST | マルチキャストが有効なときに表示される |
MTU | 1フレームの送信最大値(Maximum Transmission Unit) |
Metric | メトリック値(送信先までの経路の距離を表す指標) |
RX | packets:受信パケット数 errors:エラーパケット数 dropped:破棄したパケット数 overruns:処理が追いつかなかったパケット数 |
TX | 送信パケット数 |
collisions | 衝突が発生した回数 |
txqueuelen | パケット送信キュー(待機場所)の大きさ |
ネットワークの設定を行う
ifconfigコマンドは確認だけでなく、設定もすることもできます。
インターフェイスの起動と停止を行う
インターフェイス名と「up」あるいは「down」を付けて実行すると、そのインターフェイスを起動したり停止したりすることができます。
たとえば、「enp0s3」という名前のインターフェイスの起動・停止を行いたいときは、それぞれ以下のように入力して実行します。
IPアドレスを設定する
インターフェイス名の後にIPアドレスを付けて実行すると、そのインターフェイスに特定のIPアドレスを割り当てられます。
たとえば、「enp0s3」という名前のインターフェイスのIPアドレスを変更したいときは、以下のように入力して実行します。
ネットマスク・ブロードキャストアドレスを設定する
ネットマスク、ブロードキャストアドレスを設定したい場合は、以下のように指定します。