覚えておきたい!広告媒体12種類の効果・特徴を比較

広告媒体の種類は大きくマス媒体SP(セールスプロモーション)媒体インターネット媒体の3つに分けられます。それぞれに特徴があり、目的や役割も異なるので、しっかり違いを理解することが重要です。ここでは3種類の広告媒体から深く掘り、より細かい種類と特徴をご紹介します。

3種類の比較

マス媒体

圧倒的多数の人に発信した情報を届けることができ、ALT(Above the line/情報の上流)と呼ばれています。人の目に入る機会が多いため、知名度を上げることや情報を届けることが目的の場合、効果が抜群です

SP媒体

マス媒体のATL に対してBTL(Below the Line/情報の下流)と呼ばれます。直接ピンポイントの情報を掲載し、ターゲットユーザーに対する有益な情報を提供することで購買意欲を高めることができます。

インターネット媒体

近年最も需要の高まっている媒体です。範囲がとても広く、マス媒体の持つALT(Above the line/情報の上流)とSP媒体の持つBTL(Below the Line/情報の下流)それぞれの要素を持ちます。大きな特徴は、コストが低く、しっかりセグメンテーションできることです。また、消費者自らが情報を発信すること・ユーザー同士が交流し、情報を交換することで広告の威力が高まるというPR効果もあります。

マス媒体

新聞、雑誌、TV、ラジオといったメディアへの掲載をする広告が該当し、別名はマス4媒体です。日本の広告費の過半数を占め、広告を掲載する際は、媒体を提供する企業に広告費を支払います。

TV広告

日本人の多くが毎日、テレビを視聴しているため、広範囲に一斉に告知することができます。認知効果は抜群の広告媒体です。

特徴

(1) 提供番組の選択でターゲットをある程度絞ることが可能

(2) 映像という表現力を持って感情に訴えることができる

(3) インパクトがあれば話題になる

(4) コミュニケーションスピードの早さから新商品のキャンペーンなどにも向いている

また、テレビCMには30秒間の「タイム」と15秒間の「スポット」の2種類があります。

(1) タイム

広告主は、ターゲットが視聴する番組を選び、提供スポンサーとなります。テレビドラマと同じく1、4、7、10月に開始し、出稿期間は3ヶ月(1クール)です。一般的には2クールで契約します。継続して同じ時間帯に訴求できるので、確実に視聴者に到達するというメリットが特徴です。その半面で番組提供CMは柔軟性に欠け、多額な予算がかかるなどのデメリットがあります。

(2) スポット

スポットは番組と番組の間に流される短期集中的な放送形態です。タイムに比べ自由度が高く、新商品や期間限定商品など集中して売り出したいものを広告する場合に最適です。

ラジオ広告

テレビ同様に、タイムとスポットの2種類が基本です。ラジオは時間帯によってリスナーの年齢層が異なり、パーソナリティが番組を進行していきます。1対1でコミュニケーションをとっているようなパーソナリティとリスナーとのつながりの把握が大切です。企業の一方的なメッセージではなく、リスナーに受け入れられやすい広告を出すことが求められます。

特徴

(1) 親しみやすさから集客数が上がることが期待できる

(2) 車の運転中など「ながら聴取」となるのでTVより到達率は劣る

(3) ほかのマス媒体より低コストで済む

雑誌

雑誌は、生活者のさまざまな年齢層やライフスタイルをテーマにつくられています。よって、雑誌広告においては情報を伝えるターゲットに合わせた雑誌選びが重要です。雑誌に企業の商品やサービス情報、実際に自社商品を利用した人の口コミを載せるのが効果的といえます。

特徴

(1) テレビよりもターゲットセグメンテーション(絞り込み)が可能なため効率的

(2) ターゲットのライフスタイルやニーズに合った広告表現で購買意欲を高められる

(3) 人気ブランドの付録によって大きな広告効果が期待できる

新聞

日本の新聞は、90%以上が自宅に届けられる定期購読なので、各世帯で目を通してもらえます。1ページで大々的に取り上げる“全面広告”や、各ページの記事の下部に取り上げられる“記事下広告”などがあります。

特徴

(1) 社会的信頼性と公共性の高いため、掲載される情報の信用度が増す

(2) 信頼性が高さゆえに謝罪広告、企業広告などにも適する

(3) 地域ごとに合わせた情報を発信できる

SP媒体

電車の中などにある交通広告、ダイレクトメール、チラシ、店舗などにあるPOPが該当します。

交通広告

電鉄広告・バス広告・タクシー広告など公共交通機関で目にするものです。訴求するエリアをある程度限定できます。

特徴

(1) 毎日使用する環境で繰り返し見られる(反復訴求効果)

(2) エリアごとの地域密着性・地域ブランディング効果がある

(3) 「第五のマス媒体」と呼ばれる接触率の高さ

POP

POPとはスーパーや本屋、CDショップなどの店頭に設置される商品紹介をしたカードやポスターのことです。メーカーなどが制作して配布するもの、個別店舗で制作するものなど種類はさまざまです。消費者の約9割は、店内商品を見た上で商品を決めるといわれています。

特徴

(1) 店頭の商品認知ができる購買意欲を後押しする

(2) 購買意欲を後押しする

DM(ダイレクトメール)

DMは、自社を利用する顧客の自宅に情報を届ける紙広告です。一般的にはキャンペーンのお知らせなどを伝える際に活用しています。

特徴

(1) セグメンテーションをしっかりするなど工夫次第で費用対効果を上げられる

(2) 特典提供などでメリットを伝え、購入意欲を高めることが重要

チラシ

新聞と一緒に毎日各家庭に届くものです。サイズ・エリア・時期・デザインなど自由に決められます。

特徴

(1) 直接購買につなげられるケースが多いのでダイレクトレスポンス広告としても利用できる

(2) 生活情報の1つとして楽しまれる傾向がある

プレゼントキャンペーン

プレゼントキャンペーンにはオープンキャンペーンとクローズドキャンペーンの2種類があり、商品の直接的な販売促進が期待できる方法です。

(1) オープンキャンペーン

商品を購入しなくても誰でも応募ができ、商品の知名度を上げることが目的です。商品名を答えたり、商品に関するクイズに答えるような簡単なものです。

(2) クローズドキャンペーン

対象商品の購入者が参加でき、商品の直接的な販売促進が目的です。バーコード、シリアルナンバーなどを送って応募します。

イベント

(1) スポーツイベントや文化イベント

消費者に向けたスポーツイベントやコンサートなどの文化イベントのスポンサーとして協賛し、宣伝ができます。企業のブランドにスポーツの持つパワーや文化的で知的なプラスのイメージをつけられるというメリットや、認知度の大きな高まりが期待できます。

(2) 商品を取り扱う業者に対して行うイベント

有力な取引先を招いて行うプライベートショーなどの展示会です。関係を維持したり、新たな取引を開拓する機会を作ることができます。ブランド企業の姿勢・方向性を知ってもらうことも可能です。

(3) ゲームショーやモーターショー

一般の消費者を招くこともあります。メディアによる取材でPRも期待でき、新商品の発表、新しいコンセプトをアピールすることも可能です。

インターネット媒体

Webサイト、検索エンジンなどの各種広告や、メールマガジンなどを指します。

Web広告

(1) バナー広告
Web広告の中で最も代表的なものがバナー広告です。ホームページなどのWebサイトに商品画像などを表示させ、クリックするとサイトに移動します。ページ閲覧数の多いサイトに掲載すればより大きな効果が期待できます。また、アドネットワーク広告(SNSなどの広告媒体をまとめてネットワークを形成し、そのネットワーク内のサイトへ広告を配信する手法)を使って大量のトラフィックを確保することも可能です。

(2) ネットCM

ネットCMはTVCMと違い時間制限がないため、長編ムービー型広告を配信できます。さまざまなバリエーションのあるシリーズ広告やエンターテインメント要素の高いものによってユーザーを楽しませることができます。

(3) リスティング広告

検索エンジンに入力したキーワードと関連する広告を載せる方法です。例えば、「ニューヨーク 旅行」と検索すれば旅行会社のパッケージツアーのテキスト広告などが表示されます。検索キーワードを基にしているのでターゲットを明確に絞れ、うまく使えばコストを抑えることができます。

メールマガジン

自社に登録した消費者のパソコンや携帯電話、スマートフォンなどに送るメッセージのことです。メールマガジンの記事前後や中に広告を掲載する「メール広告」があり、クリックをするとWebサイトへ繋がります。確実に届く、ターゲティングが可能というメリットがあります。


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