Web広告のマーケティングの一つとして「プッシュ型」と「プル型」という戦略があります。これは広告をユーザーにどう見てもらうか、どう歩み寄るかを大きく二つに分類したものです。今回は「プッシュ型」と「プル型」戦略の違いと、それぞれの特徴を説明します。
「プッシュ型」と「プル型」の違い
まず、「プッシュ型」「プル型」についてを説明します。
プッシュ型戦略の広告
プッシュ型戦略の広告は積極的に顧客へ情報を発信する方法で、認知獲得やブランディングを目的として不特定多数の人に向けた攻める側の広告です。具体的なアプローチとして、
- 動画(CM)などの広告宣伝
- バナー広告やディスプレイ広告
- メール発信
- アフィリエイト
などが該当します。プッシュ広告の中でも動画や広告のような認知目的としたマスマーケティングと、企業側の顧客情報でセグメンテーションして情報を発信するメール配信といったサービスや商品の再購入やブランドロイヤリティの獲得を目指すアウトバウンドマーケティングとで役割に違いがあります。
デメリットとしては
- ある程度の配信ボリュームを要するため広告費が高いこと
- 必要としない人への過度の情報発信で煙たがられる可能性
が挙げられます。
プル型戦略の広告
「プル型」戦略の広告は、顧客による検索を通して集客を得る受身な広告です。自社の製品やサービスの宣伝が中心となる広告っぽさを全面に押し出さず、見込み顧客が自ら売り手にアプローチをしてくるように仕掛けます。目的が明確な見込み客を確実に取り入れるための広告です。具体的なアプローチは、
- SEO対策
- 検索連動型広告(リスティング広告、サーチワード広告)
です。マスに訴求する一部のプッシュ戦略の広告に比べればコストが安いというメリットがあります。その半面、プッシュ型に比べ認知がされにくく、ブランディングもされていないため広告効果が見込みづらいです。
融合型の戦略
自社のホームページ・SNS・ブログ・アプリ等は「プッシュ型」と「プル型」の両方の特性を持っています。
- 認知拡大
- 新たに自社の顧客になりそうな見込みユーザーの集客
- レビューや評価による集客後の効果が明確化
- ブランドロイヤリティの獲得
が期待できますが、プル型集客と比べると獲得成果(コンバージョン)の即効性は見えにくいです。