2012年ごろから登場したDMP(Data Management Platform)はターゲティングに欠かせず、広告やマーケティングで役に立つシステムです。今回はこのDMPについてと導入のポイントをご紹介します。
DMPとは
DMPとは、インターネット上のあらゆるデータ(自社データ・外部データ)を統合・分析・管理し、DSPやアドエクスチェンジなどにデータを販売、または自社サービスで活用するためのシステムです。主に広告やマーケティングの施策に活用できます。
自社データ・他社データの説明は以下の通りです。
自社データ
自社の顧客のアクセス解析データ・会員情報(デモグラデータ)・アンケートデータ(意識データ)・購買データ・オフライン広告データ・その他の自社データ(プロモーションの結果など)
外部データ
外部データには以下のものが該当します。
- 第三者配信データ
DSP、リスティング広告、純広告、メール配信データ、3PASで配信された広告配信データや広告への反応データ
- オーディエンスデータ
Cookieのデータで得た個人のサイトの訪問履歴や購入履歴や属性データ、位置情報データと、そこから想定された「人」の興味・関心
- ソーシャルメディアデータ
FacebookやTwitter、Instagramから入手できるユーザーの興味関心や位置情報
- ECサイトデータ
楽天やアマゾンといったECサイトの購買履歴や検索履歴等のデータ
DMP領域プレイヤーの例
DMP事業者の例は以下の通りです。
DMP導入のポイント
DMP導入について押さえておくべきポイントとして、メリットや課題を挙げていきます。
DMP導入のメリット
メリットは主に以下の2つです。
- 「人」のターゲティングが可能
DMPを導入し、自社データと外部データを組み合わせてDSPのような広告システムにデータエクスチェンジすることでパーソナル情報が充実し、ねらいたいユーザーをターゲティングしたインターネット広告を配信できます。
- CRMに有効
CRMは、顧客との長期的な関係性を構築するために、製品・サービスの継続的な利用を促すマーケティングです。パーソナル情報を把握することでその人に合わせたマーケティングができます。
DMP導入についての課題
データの取り扱いやセキュリティやプライバシー問題等、取り扱いに注意が必要なため、導入の敷居は高いです。DMP事業者は、DMPのシステムを売るだけではなくデータマネジメント方法のレクチャーをすることが求められます。
導入する側も、事前に「DMPに蓄積された情報でどんなマーケティングプランを作れるのか?」を考え、施策を打ち出すことが必須です。
参考文献 『アドテクノロジーの教科書デジタルマーケティング実践指南』