ECサイトでかご落ちしたユーザーへの効果的なメールとは?

Rebecca Doherty

Rebeccaはロンドンのメールマーケティングプラットフォーム、dotmailerのマーケティングマネージャー。

この記事はdotmailerからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

How abandoned cart emails will save your business

多くのECサイトは、顧客の「カゴ落ち」により、潜在的な販売の機会を失っています。このようなとき、カゴ落ちメールを配信することで、低コストかつ効果的に顧客を呼び戻すことができます。

編注:カゴ落ちとは、ECサイトでショッピングカートに入れたにもかかわらず、途中で離脱してしまうことを意味します。

カゴ落ちが起こる理由

顧客側の要因

  • ブラウザやタブが、停止したり閉じてしまったりする
  • インターネット接続環境の不具合
  • 接続タイムアウト
  • 何らかの事情で、コンピューターを閉じなければならない事態が発生する
  • 送料や消費税が加算された最終的な金額が、想像と違っていた
  • まだその製品を購入する段階でないと、顧客が最終判断を行った
  • Webサイトのセキュリティへの懸念
  • あとで製品を買おうと決断した場合
  • 製品やサイトに対する興味がなくなった

サイト側の要因

  • 購買を行う顧客を獲得できていない
  • 複雑でわかりにくいサイトのフォーム
  • 支払い方法が限定されている
  • 配送方法が限定されている
  • Webページ自体の技術的な問題

カゴ落ちメールはどのように有効か?

顧客側に要因のある問題に対し、販売者ができることはあまり多くありません。そのため、カゴ落ちメールは、もっとも効果的な手段と言えます。このメールは、顧客の購入を促進することを目的とするものです。さらに、コンバーションに関するの各種指標を分析することで、Webサイトの障害・問題となる部分を特定することができます。

開封率50%、CVR30%以上

あるリサーチでは、半分以上のカゴ落ちメールが開封されており、さらにその3分の1以上が購入に至っていることがわかっています。カゴ落ちメールが高い開封率と、コンバーション率を達成していることは疑いようがなく、その活用に注目が集まっています。

カゴ落ちメールを始めるには?

まずは、顧客にメールアドレスを登録してもらうと良いでしょう。これによって、顧客が「購買ファネル」のどの位置にあっても、顧客にリーチすることができるようになります。Webサイトの中には、電話番号の入力を求めるものもありますが、これは消費者に対して、押しつけがましい印象を与えてしまいます。

また、カスタマーサービスの電話番号を、メールの最下部に表示しておくと、顧客が販売者に対してコンタクトを取りやすくなります。メールには、ショッピングカートへのリンクも表示しておきましょう。

メール送信のタイミング

オーダーの過程が進んでいれば進んでいるほど、カゴ落ちメールをすぐに送信すべきです。注文の比較的最初の段階で、カゴ落ちが起きている場合は、2~3日空けて送信しましょう。可能であれば、複数のメールを送るのが好ましいです。段階的にアプローチするようにし、自動化したメールを送信しましょう。目安としては、初回はカゴ落ちの1時間以内に送信し、2回目は24時間以内、そして最後のメールは72時間が経過後に送信すると良いでしょう。

どのような内容にするか

カゴ落ちメールを送られた理由を、顧客が理解できるような文言を付け加えることが重要です。内容は、簡潔かつ丁寧なものが良いです。支払いのトランザクションが完了しなかった旨をシンプルに伝え、カートに戻る手順を教えるものにしましょう。また、顧客に不明点が生じたときのため、メールの最後にお問い合わせ先を加えるべきです。

カゴ落ちメールのポイント

カゴ落ちメールは、マーケティングにおいてボーナスとも言える絶好の機会です。よく考えられたカゴ落ちメールは、興味がひかれるようなタイトル、魅力的なコンテンツ、ハイクオリティな画像で構成されます。

カゴ落ちが起こる一般的な理由に、すべてのアイテムがカートに入った時点で、合計金額が予想しなかったものになるということがあります。また、消費税や送料を考慮するのを忘れてしまう人もよくいます。この場合、値引きによって顧客が買い物を継続するようにすると良いでしょう。クーポンコードを作成し、カゴ落ちメールの中に表示するようにします。

カゴ落ちメールは、ほかのメールマーケティングよりも開封率が高く、トランザクションを期待できる手段です。販売プロセスにおける重要な段階で、顧客の獲得を諦めてはいけません。購入が完了しなかったのは、商品やサイトへの関心が原因ではないことが多いからです。カゴ落ちに対する効果的な戦略を構築して、顧客をサイトに呼び戻し、固定客化することを目指しましょう。


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