より価値のあるフィードバックの伝え方とは

Kristina Bjoran

KristinaはForum Oneのコンテンツ戦略家およびUXデザイナーです。Forum Oneで彼女は世界中のNPOへの戦略構築に注力しています。@bjoran_identityで彼女をフォローしてください。

この記事はThe UX Boothからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

When Feedback Goes Horribly Wrong

私はこれまでスタートアップから巨大なプロジェクトチームまで、多種多様な組織で仕事をしてきました。どの組織の形にも長所と短所が存在するものですが、私はある1つの共通点に気づきました。

それは、フィードバックをとても上手にこなしている組織はほとんど存在しないということです。

フィードバックとは、組織のパフォーマンスに対する便利で実用的な情報をチームに提供することです。これはどういうことでしょうか?

役に立たないフィードバック

これまでの仕事を通じて、私は以下のようなあまり役に立たないフィードバックに出会いました。

  • あいまいタイプ:マネージャーやチームメンバーが、パフォーマンスに対してただなんとなく良いことを言うものです。このようなフィードバックでは決して実際のパフォーマンスを反映することはないので、成長するための明確な方向性を見つけることができません。
  • 本質ではない批判タイプ:フィードバックを伝える人が、妙に細かすぎる点を指摘します。結果的に、実際のパフォーマンスに対して現実的な収穫は得られません。
  • 察し待ちタイプ:明らかに大きな問題が見え隠れしているのにもかかわらず、直接的には指摘しないタイプです(私が特に嫌いなタイプです)。
  • 目の敵タイプ:パフォーマンスの良し悪しに関わらず、明らかにつぶす目的でされるフィードバックです。

もしこれを読んでいるあなたも他に思いついたならば教えてください。

衝突を回避したい

組織内部のシステムがどれだけ組織化され、形式化されていようと、このフィードバックの問題の根幹にはある1つのことが存在します。それは衝突の回避です。これは他人に不快な想いをさせたくないという気持ちと大いに関係があることだと思います。この考え方は納得できます。「他人に不快な想いをさせたくない」という心構えは、ほとんどの社会的な状況でとても有益だからです。

もちろん、職場環境は必ずしも「社会的な状況」というわけではありません。私の個人的な分析はともかく、この考え方は多くの人たちによって長い間論じられてきたものです。今年の7月にバンクーバーで開催された「Design & Content」では Amelie Lamont氏が「Don’t Kill Them Softly: Fostering a Culture of Fearless Feedback(じわじわと殺してはいけない:恐れのないフィードバックの文化を育もう)」という講演をしましたが、講演の要点はシンプルです。フィードバックは、誰でもすることができます。しかし、先程示したような他人に害を与える有益性や実効性のないフィードバックは、かならずチームの動力を低下させるでしょう。

Amelie氏の講演では、彼女が「恐れのないフィードバック」と呼ぶものを育むためのフレームワークについて議論しました。これは欠点を指摘するのでなく、価値を付加することに焦点を当てることに重きをおいています。

正しいフィードバックのために

正しいフィードバックを伝えるために、私が便利だと感じたことは以下のようなことです。

  • 衝突を避けたいからといってお世辞を言ってはいけません。心から称賛していないのならなおさらやめましょう。むしろ、それは見下しているのと同じでしょう。
  • 責めたり辱めたりしてはいけません。特定の人に直接フィードバックを与えるのですから、完璧でないという事実に対して注目を集める必要はまったくありません。改善するためには何が必要かというほうに注目しましょう。
  • どうしたら改善できるかという助言を与えましょう。改善できるかもしれない点に気づいているなら、それはおそらく改善を望んでいるということでしょう。アイデアをシェアして、積極的に会話をしましょう。
  • 否定的なフィードバックは個人的に伝えましょう。受け手が恥ずかしいと思う可能性のあるフィードバックは、チーム全体の前でするより個人的に伝えてあげましょう。
  • 瞬時に伝えましょう。肯定的であれ否定的であれ、フィードバックはできるだけその場で伝えるように努めましょう。フィードバックのコンテキストが重要です。

私が伝えたいことは以上です。あなたはどんなフィードバックを受けたいですか? 


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