ペルソナをプロジェクトに活用するための5つの方法

Neil Turner

NeilはUKのUXデザイナーおよび研究者です。

この記事はUX for the Massesからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

5 ways to use personas in your projects

5 ways to use personas in your projects

私が若い頃は、確かに寝室にポスターを飾っていました。実際、ポスターだけを販売するような店が街角にあったのです。私の寝室の壁には、キャメロン・ディアスTaxi Driverのときのロバート・デ・ニーロが不自然に飾られていました。かなり奇妙なハリウッドのカップルでしょう。

私はペルソナについて考えるとき、よくポスターのことを思い浮かべます。これはおそらく、ポスターがペルソナを共有する際の自然な媒体だからなのでしょう。ペルソナとポスターの2つは、ストロベリーとクリーム、ジンとトニックの関係のように自然に組み合わさります。ペルソナを作成するために、チームは多大な労力を費やします。たとえば、上記のMailChimpの素敵なポスターのように(編注:MailChimpはメール配信サービスを提供する米国の会社)、会社で自然と「ユーザー」について話し始めることを期待し、オフィスにペルソナのポスターを何枚か貼りつけたりもします。

このアイデアがまったくダメな考えだというつもりはありませんし、むしろ素晴らしい取り組みですが、ただ素敵なポスターを何枚か作ってオフィスを華やかにする以外にも、ペルソナを活用できることはたくさんあります。このことを念頭に置き、この記事ではペルソナをプロジェクトに活用するための5つの方法を紹介します。

1. 利用シナリオの出発点として

私は以前、製品やサービスをデザインする際に、現実世界での利用シナリオを想定することの重要性について記事を書いたことがあります(The complete guide to scenariosの記事を見てください)。製品のどのように使われるかというシナリオを考える際、ペルソナはとても良い出発点です。

たとえば、ペルソナの「ベン」はどのように製品を使うでしょうか? ベンはいつ、どこで、どのように、何のために製品を使うでしょうか? 何となくシナリオを作り始めるよりも、ペルソナから製品の利用シナリオを考えたほうが上手くいくでしょう。

残念なことに、このチョコレートでできたティーポットのデザインチームは現実世界における使用をまったく考慮していませんでした。

2. アジャイル型ユーザーストーリーへの追加コンテキストとして

アジャイル型チームで働いたことのある人は、以下のような一般的なユーザーストーリーのフォーマットに慣れていると思います。

<ある理由>のために、<あるユーザー>として私は<ある目標>を達成したい

ユーザーストーリーの例として、以下のようなものがあります。

「新しいコンテンツを追加するために、編集者として私はページを編集したい」

ユーザーストーリーは、チームやステークホルダーがユーザー視点で機能について考える際に役立つため、素晴らしいものです。しかし、上の例のユーザーストーリーには、コンテキストがかなり不足しています。どのようなタイプのユーザーが編集者でしょうか? 編集者はどのようなタイプのコンテキストを追加するでしょうか? この謎めいた編集者は、いつページ編集を行うでしょうか? 

ユーザーストーリーにコンテキストを追加するのに、ペルソナはとても役立つ方法です。ユーザーストーリーに、ペルソナへの言及を加えることで、チームやステークホルダーは真っ先にコンテキストに関するより良いアイデアを得ることができます。以下のようなフォーマットを利用することができるでしょう。

<ある理由>のために、<ペルソナ>のような<ユーザータイプ>として私は<ある目標>を達成したい

ユーザーストーリーの例は以下のようになるでしょう。

「新しいコンテンツを追加するために、Edith氏のような編集者として私はページを編集したいです。」

単純にユーザータイプをペルソナに置き換えるのではなく、ユーザータイプをペルソナにたとえているのはなぜでしょう? なぜなら「Edith氏として私は…」というように、特定のペルソナを用いるのは具体的すぎるからです。あらゆるユーザータイプのペルソナを想定するだけでなく、ミスリードの可能性も生じてしまいます。つまり、Edith氏のためにデザインをするのではなく、Edith氏のようなユーザーを意識しながらデザインを行うのです。

3. エクスペリエンスマップやストーリーボードのキャラクターとして

エクスペリエンスマップ(またはユーザージャーニーマップ)は、ユーザー行動の始まりから終わりまでを表します。そして何よりも、目標に到達するためのユーザー体験を示すことができるのです。たとえば休日を過ごすためのエクスペリエンスマップには、休日に関するリサーチから実際の休日の送り方、そして休日に関して書かれたレビューまでのすべてがカバーされるでしょう。一方、ストーリーボードは漫画形式でシナリオを図示するものです。

エクスペリエンスマップとストーリーボードは、どちらも製品やサービスが現在どのように使われているか、または将来どのように使われるかを表現するのに、とても便利な手法です。どちらも本質的にはただのストーリーです。

もちろん、良いストーリーには良いキャラクターが必要です。ペルソナは、エクスペリエンスマップやストーリーボードのわかりやすいキャラクターとして役立ちます。さまざまなタイプの旅や体験をマップに表したり、どのようなストーリーを図示するかを考える際、ペルソナは素晴らしい出発点をもたらすのです。

ペルソナはストーリーボードの素晴らしいキャラクターとして役立ちます。この素敵なストーリーボードの事例はBonny Colville-Hyde氏のものです。

4. コンセプト考案の会議の焦点として

部屋の中に何人かの人を集めましょう。そして、対処すべきデザイン課題の項目について、彼らに思いつくアイデアを挙げてもらいます。たいていの場合、たくさんのアイデアが出てきます。アイデアには良いものもあれば悪いものもあるでしょうが、大半がどちらとも言えないと思います。ところが、焦点がはっきりしていないと、このようなコンセプト考案の会議は、簡単な仕事のように感じるでしょう。そして、さまざまなアイデアを得られるでしょうが、それはほとんど無駄になってしまうでしょう。

コンセプト考案の会議を最大限に活用するために、あなたは思考の切り口をいくつか出そうと思うかもしれません。その際、ペルソナは非常に有効な方法です。対処したいデザイン課題がある場合は、参加者全員に対してペルソナに注目するように言いましょう。

たとえば、ペルソナのサラは何をできるようになりたいと考えているでしょうか? サラにとって重要な機能はなんでしょうか? サラが本当に好きなものは何でしょうか? ペルソナはコンセプト考案の会議に焦点をもたらすだけでなく、参加者全員がユーザー視点で課題を考えられるようにするのにも役立ちます。

ペルソナを活用して焦点をもたらし、手当り次第にアイデアが出るような会議を避けましょう

5. シナリオベースのユーザビリティレビューのキャラクターとして

シナリオベースのユーザビリティレビューは、既存のデザインや新しいアイデアのユーザビリティをテストするための体系化された方法です。この手法は、潜在的な利用シナリオに反する形で評価を行います。

たとえば、ユーザーがあるタイプのカメラを見つけて購入したいと考えているとします。このユーザーは最新のデザインから、そのカメラを探すことができるでしょうか? シナリオベースのユーザビリティレビューは、ユーザビリティの観点からデザインを検証する非常に良い方法です。これは、現実世界においてデザインがどのように実行するかを考えるのに役立ちます。

名前の通り、シナリオベースのレビューでは、シナリオを実際に検証する必要があります。ここまでで、ペルソナはシナリオの利用に対して潜在的な出発点をもたらすことがわかったと思います。また、ペルソナはシナリオベースのユーザビリティレビューに欠かせない要素です。ユーザビリティのレビューに関する詳細は、実行方法も含めて私の書いたA guide to carrying out usability reviewsの記事を見てください。


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