ECサイトでのパーソナライズを考える

Jenna Erickson

 Codalのマーケティングマネージャー、ブロガー、テクノロジー+スタートアップファンです。 Codalは、シカゴに本社を置くグローバルソフトウェア設計開発機関です。 ジェナはテクノロジーの世界に情熱を注いでおり、その豊かさを追求しています。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Personalizing Your eCommerce Store

リードイメージ:Magnascan - Creative Commons

お気に入りのお店で商品を試着して、店員から試着したものに合わせて何枚かシャツを持ってきてもらった、というような経験はありませんか? この行動は、店舗内でのパーソナライゼーションとされています。パーソナライゼーションはオンラインでも重宝されています。

ユーザーはECサイトを閲覧しているときに、何らかの形で店舗と同じようなパーソナライゼーションを期待しています。

このパーソナライゼーションは、広告やコンテンツ、製品などさまざまな形式で提供されます。簡単なパーソナライゼーション行うだけで、上手くいけばエンゲージメントを向上させ、結果的に販売を伸ばすことができ大いに役立つものになるかもしれません。

eConsultancyによると、驚くことにWebサイトにパーソナライゼーションを導入している小売業者はたったの62%だそうです。セールスファネルのあらゆる段階において、パーソナライズする機会は何かしらあります。そのため、顧客のためにユーザー体験をパーソナライズしましょう。

なぜユーザー体験をパーソナライズするのか

Mojnによると(編注:元記事でリンク切れ)、消費者の75%が商品やメッセージのパーソナライズを喜んでいます。また、消費者の74%はサイトのコンテンツが自分と無関係であれば不満を感じ、61%は多少のプライバシーの損害があったとしても、パーソナライズされたおすすめを嬉しく感じます。

ユーザーによりパーソナライズされた体験を提供することで、ユーザーがWebサイトで商品を購入する可能性が高くなります。主にイギリスで使用されているモバイルアプリは、潜在顧客に対して旅行パックのパーソナライズを始めたところ購入数が210%増加しました。

ユーザーがWebサイトに訪れたとき、自分の好きなものが見当たらないと直帰してしまい、もうそのサイトには戻ってこないでしょう。しかし、ユーザーがWebサイトを訪れて、ホームページに好みの商品がいくつか表示された場合は、そのユーザーのCLV(顧客生涯価値)が向上します。

ファインダビリティは、ユーザー体験において重要な部分です。Webサイトにユーザーの好みの商品が1つあったとしても、その商品がユーザーの目に触れなければ何の意味もありません。

Amazonはパーソナライゼーションを完璧に行っています。Amazonにログインするたびに、閲覧履歴に基づいた好みに合いそうな商品が表示されます。そして、本も既に読んだものに似たものが表示されます。

Amazonのパーソナライゼーション(画像ソース:Amazon)

基本的に、Amazonはサイト内にある商品の中から欲しいもののリストを提供して、ウィッシュリストにまとめてくれます。

Amazonのパーソナライゼーションの別の例(画像ソース:Amazon)

Amazonは好みの本や服のスタイルをわかっているため、サイト内でどんどん商品を購入しますし、サイトを楽しんで閲覧します。あなたにも共感できる部分があると思います。

数十億ドル規模の企業は上記の例を行なっています。パーソナライズをしたくても、導入するためのツールやリソースがないかもしれません。しかし、ユーザーの体験をパーソナライズするための選択肢は無数にあります。

ユーザー体験のパーソナライズの始め方

パーソナライゼーションは、Webサイトのあらゆる部分に実装することができます。コンテンツや広告、製品、メールもパーソナライズすることができるのです。これはすべて、販売プロセスの各後続段階で、またはたった1つの段階のみで実装できます。

たとえばAmazonは、ホームページを開いた途端に体験をパーソナライズします。しかし、一部のECサイトでは、顧客が買い物かごに何かを入れたあとにほかの商品やその商品よりも売れている商品を勧めて、パーソナライズを行います。あるいは、初回購入後にメールを送信することでパーソナライズを行うこともあるでしょう。

また、UXデザインの代理店を雇って、自分のサイト用に完全にカスタムしてもらうこともできます。しかし、第三者のツールを利用して自分でもパーソナライズを行うことができるでしょう。

ここでは、基本的なパーソナライズについて説明します。

動的コンテンツ

Dynoは、Webサイトの訪問者をグループに分けて、そのグループに特化したコンテンツを提供するためのツールです。Webサイトに動的コンテンツを設定すると、UX全体が向上し、ユーザーのエンゲージメントを永続化させます。

パーソナライズされた製品とおすすめ製品

多くのサイトでは、Webサイト上やそれ以外での閲覧履歴に基づいて製品を推奨します。

製品の推奨は、クリック、スクロール、購入を分類するページ上のアルゴリズムを利用するか、GoogleやBingなどの第三者機関から、自分のWebページ以外での閲覧データを購入することで行われます。

パーソナライズされたメール

ShopifyのようなECプラットフォームを使用している場合、パーソナライズされたメールは簡単に送信することができます。詳しくパーソナライズされたメールを送信できる第三者機関のアプリもたくさんあります。メールを個人的なやり取りのようにするためには、SoundestKlaviyoがおすすめです。

消費者は1日にたくさんのメールを受信するため、メールマーケティング活動を目立たせる必要があります。そして、メールをパーソナライズすることが最適な方法でしょう。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、既に店舗を利用したことがあるユーザーに対して広告を表示する、今流行りのマーケティング手法です。過去に利用したことがあるユーザーに対してパーソナライズされた広告を表示すると、戻ってくる可能性がより高くなります。

Google AdWordsAdRollRetargeter、さらにFacebook使用してリターゲティングキャンペーンを設定できます。

まとめ

Webサイトのパーソナライゼーションは、当分なくならないでしょう。パーソナライゼーションはユーザーが望み、期待するトレンドなのです。このような状況では、顧客を再びWebサイトに誘導するような方法のパーソナライゼーションは、顧客と関わり合う可能性を損なう可能性があります。

パーソナライゼーションは、現代のユーザー体験において不可欠です。サイト以外でのユーザーの生活に広く普及しているため、使わない手はありません。Facebook、Google、Twitter、Amazon、Instagramやそれ以外のほぼすべての主要なデジタル経験が、パーソナライゼーションを実装しているという圧倒的な流れについて考えてみてください。このような巨匠たちによる基本設定に反して進んでいく必要はありますか?

コンテンツ、色、製品、おすすめ商品、広告、さらには購入後に何が起こるかなど、すべてのことがWebサイトのユーザー体験の一部です。成功のチャンスを増やすためにサイト内の多くの部分をパーソナライズしましょう。


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