大学生が聞く:デザイナーって、実際どんな仕事をしているの?

UX MILK編集部

モノづくりのヒントになるような記事をお届けします。

UX MILK編集部でインターンをしている大学3年生の井上です。

突然ですが、みなさんはデザイナーと聞くとどんなイメージがわきますか? センス抜群でアーティスティックな人でないとなれなさそうという印象でしょうか。また、デザイナーに興味があったり将来デザイナーになりたいと思っているものの、実際どんな仕事をしているのか想像がつかない人もいるかもしれません。

そこで今回は、学生時代からデザイナーとして活躍し、現在自転車専門通販サイト「cyma‐サイマ‐」の運営を担当されている、株式会社エイチームの髙村さんにインタビューしてきました! 新規事業立ち上げのお話や、デザイナーになろうと思ったきっかけ、デザイナーになるために必要なものを聞きました。

株式会社エイチーム EC事業本部 マネージャー 髙村友さん

自転車通販のNo.1を目指す

井上

まずはじめに、エイチームの事業について教えてください。

髙村

エイチームの事業は、スマートデバイス向けゲーム・ツールアプリを提供するエンターテインメント事業、「引越し侍」という引越し比較・予約サイトや結婚式場情報サイトの「ハナユメ」をはじめとしたライフスタイルサポート事業、自転車専門通販サイト「cyma-サイマ-」を運営するEC事業と、多岐にわたります。

井上

その中でも、髙村さんはどのようなお仕事をされているんですか?

髙村

私はEC事業本部に所属しており、自転車専門通販サイト「cyma-サイマ-」を担当しています。cymaは、高価なロードバイクやクロスバイクだけを取り扱うお店ではなく、町の自転車店に近いようなラインナップの、総合的な自転車専門通販サイトとして運営をしています。いまはマネージャーなのでデザインやエンジニアリングなどの実務はほとんどやっていませんが、もともとはデザイナーとして携わっていました。

井上

cymaはいつから担当されているんですか?

髙村

立ち上げ当初から関わっています。立ち上げ当初はフロントエンド開発やサイトのUI設計を担当し、リリース後は徐々に販促施策などをする企画側に回っていきました。

井上

なぜ「自転車」という商材を選んだんですか?

髙村

EC事業に挑戦することを決めた際、小物や家具家電の販売ではAmazonや楽天などの巨大モールに勝つことができないという壁にぶつかりました。そこで、Amazonや楽天が手を出しづらい商材を扱う、つまり巨大モールのカテゴリーキラーになれば立ち向かう筋道が見つかるのではないかという結論に至り、「自転車」にたどり着いたのです。

また、自転車は単純に売れば終わりではなく、組み立てや整備、保険やアフターケアなどが必要な商材なので、巨大モールもそこまで注力していない分野でした。

井上

たしかに、自転車に特化したECサイトってあまりありませんね。ちなみに、0からECサイトを作成するにあたって参考にしたものってありますか?

髙村

いろいろなサイトを見ているうちに、眼鏡やハンコなどが自転車に近い商材なのではないかということに気づきました。これらは、1度購入するとあまり買い換えることのない商材なんですよね。

一般的なアパレルECサイトのような購入動線を真似してしまうと、自転車を売るには冗長なものになってしまうため、購入に必要な機能だけに絞って設計を進めていきました。

井上

実際にcymaのWebサイトを見て、ECサイトなのに検索ボックスがないなと思いました。どうして検索ボックスがないんですか?

髙村

cymaはもともと、お客さんのニーズに応えられる最低限のラインナップがあればいいという発想から始まったので、あまり商品数がなかったんです。また、検索ボックスを実装するとなるとUI設計が複雑になってしまうので、実装には至りませんでした。

それに、自転車の名前で知っているものって、何かありますか?

井上

う~ん、ブリヂストンくらいしか思いつきません……。

髙村

そんなに出てきませんよね。ユーザが既に欲しい商品を買うための方法を知っている上で行う情報探索を、デザイン分野において「既知情報探索」というのですが、自転車は既知情報探索がほぼ見られないケースだと判断したので実装しなかったという理由もあります。商品名を検索するよりもカテゴリ分けで探したほうが、お客さんが求めるものにたどり着きやすいという仮説があったんです。

井上

なるほど! ちなみに、カテゴリ分けはどのように決めたんですか?

髙村

実は、カテゴリ分けも最初はありませんでした。ですがあるとき家電量販店に行って、家電屋さんはただ家電を売っているわけではないということに気づきました。

日常生活で使う家庭用電気機器のことを「白物家電」と呼びますよね。しかし、その白物家電には冷蔵庫から炊飯器、エアコンなど、幅広い種類の家電が含まれています。このように、さまざまな種類の製品を「家電」という言葉で一括りにされている状況に対して、家電量販店はフロアーごとに家電のカテゴリをおおまかに分けていると気づいたのです。

そして、cymaも自転車屋として、家電と同じようにママチャリや電動自転車といったカテゴリーに分けてあげる必要があると気づいたのです。実際に購入しようとする人にとってママチャリと電動自転車は、エアコンと冷蔵庫くらい違うものなのではないかと考えています。

リリーススピードを重視したデザイン

井上

髙村さんは、どうしてデザイナーになろうと思ったんですか?

髙村

学生時代から心理や社会的認知といった学術的な分野が好きで、独学で勉強していました。たとえば、車のウィンカーが点灯したほうに曲がるということは、教えられなくても誰もが知っていることですよね。これはデザインのなせる業だなと思い、徐々に認知心理学の分野にのめり込んでいきました。

また、世界中の人と触れ合えるという無限の可能性を持つインターネットに魅力を感じていました。モノづくりも好きだったこともあり、デザイナーとしてインターネット上の何らかのソフトウェアやプロダクトに、学んできたデザインの知識を落とし込みたいと思っていたんです。

井上

逆に、車のウィンカーのようなプロダクトデザインを実際にやってみようとは思わなかったんですか?

髙村

思わなかったというわけではありませんが、そういったプロダクトは開発サイクルが長いというのが自分の中で課題でした。それよりもお客さんの近くでデザインをしたいという思いがあったので、インターネットという媒体を選びました。

そこで、デザインの知識が活かせてかつ若くてもある程度事業の中核でコミットできる会社はどこだろうと探した結果、エイチームと出会いました。学生時代にアルバイトとしてジョインして、当時は生理日予測・体調管理アプリ「ラルーン」のスマホ対応などを担当しました。

井上

学生のころからエイチームで活躍されていたんですね! ラルーンではどのようなことを担当していたんですか?

髙村

ラルーンは最初、Webアプリでリリースされました。リリース当時はスマートフォンが出始めたばかりで、iPhoneでいうと3Gや3GSの時代でした。そのため、Web業界でもスマートフォン向けのサイトを用意したほうがいいのではないかという風潮がありました。

会社的にも私のデザイナーとしての感覚的にも、スマートフォンというデバイスが主流になっていきそうだなという認識があったため、すぐにスマートフォン対応サイトを作成する必要があるという決定に至りました。なので、ラルーンのスマホ対応を推し進めていました。

井上

学生時代にはすでに、社員さんと一緒に仕事ができるレベルだったんですか?

髙村

そうですね。勉強していた技術をもとに、エンジニアやデザイナーと一緒に働いていました。フロントエンドなども、仕事に入っていける程度にはできるレベルでしたね。

井上

すごいですね! 実際にデザイナーとして経験を積んでいく中で、生まれたこだわりなどはありますか?

髙村

サービスをリリースする際に、スピードを重視することですね。もちろん時間内で最大限のことを考えているのですが、それ以上に早く世の中に出してお客さんの反応を見たほうが、お客さんにとっての正解に最短でたどり着くことができると考えています。

なので、1番最初にリリースしたものがずっと正解であるというわけではなくて、早い段階で正解を見つけて繰り返しデザインをしていくということは、私自身のデザイン哲学として大事にしてきました。

好きなことしかデザインできないのではダメ

井上

正直なところ、デザイナーになるのにセンスって必要ですか?

髙村

おそらく、ビジュアルデザインなどの視覚部分を担うデザイナーになりたいのであれば、センスは必要なのではないでしょうか。たとえば配色を決める際に、論理的なだけではなく、しっかりと感情や視覚に訴えられるような色の選択をするとします。このような場合、色の選択をするビジュアルデザイナーにとって、センスは必要ですよね。

ただ、デザインという言葉は、「設計する」という意味も持っています。私はデザインという言葉をこのニュアンスでとらえています。

デザインを「設計する」ととらえた場合の優秀なデザイナーは、アプリやツールにおけるインターフェイスの論理構造や、ユーザーに対するインタラクションのレスポンスを、合理的かつ論理的に落とし込む能力のある人だと思います。そういった意味では、美的センスはそこまで問われないのではないでしょうか。

井上

ではデザイナーになるために、学生のうちにしておいたほうが良いことってありますか?

髙村

幅広いプロダクトのデザインを考えられるように、ものごとに興味や疑問を持つことを習慣化することですかね。

井上

どうして興味や疑問を持つことが、デザイナーになることとつながるんですか?

髙村

たとえば、過去の経験や特定の商材・業界に精通しているからできるデザインというのがあります。そういった「知っている」「親しみがある」からできる優秀なデザインというのは、その人のデザイナーとしての優秀さには直結しないと思っています。

それより、知識がないものや自分が好きではないものでも、想像力を働かせることでお客さんにとって正解のデザインを考えられるデザイナーのほうが、デザイナーとして優秀なのではないかと考えます。

井上

なるほど。たしかに、今回紹介していただいた2つのサービスもまったく毛色が違いますね。

髙村

長年その業界にいるからデザインができるって、当たり前だと思うんです。そういったデザイナーはむしろ、好きなことしかデザインできない、とても狭い世界でしか生きられないデザイナーなのではないかなとも思います。なので、デザイナーとして担当できる業務の幅もあまり広くはないでしょう。

その点、性別や年齢が違ったり、興味や知識が一切ない分野を想像力で語って仮説を紡ぎだせるデザイナーのほうが優秀でしょうし、デザイナーとして活躍できる幅も広がると思います。

それに、私もそういう人と一緒に働きたいと思っています。

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イベント情報

7/10(火)、UX MILK主催で、エイチームさんと「遊びじゃない、仕事としてのデザイン!デザインの現在と実際のワークスタイル」をテーマに、学生向けのイベント「UX MILK Workstyle for students feat. Ateam」を開催します。

当日は、今回お話をしてくださった髙村さんもご登壇されます。Webデザイナー志望や、IT業界に興味のある学生さんのご応募をお待ちしております!

イベントページへ

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インターンシップ情報

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インターンシップ詳細

提供:株式会社エイチーム
企画制作:UX MILK編集部


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