Webデザイナーが避けるべき厄介なクライアントの特徴

Addison Duvall

Addisonは、食べ物、デザイン、アート、カルチャーの融合を目指すブログ「Food Identities」の著者です。ライター、デザイナーとして活動しており、健啖家でもあります。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

The Many Types of Web Design Clients to Avoid

デザイナーがデザインスクールを卒業して社会の荒波に揉まれると、自分が非常に苦しい状況におちいっていると気づくことがあります。新しいクライアントを引き受ける際は、相手をできる限り慎重に見定めるべきだと学校の先生が警告してくれたかもしれません。あるいは、真逆のことを教わって、それが嘘だと知っていたかもしれません。それでもデザイナーは、新人の頃に予想していた以上に現実の厳しさを思い知ることになるのです。

請求書がたまり家賃の支払期日が迫っているとき、突然怪しい人が現れて、わずか150ドルと「露出」の報酬でロゴとWebサイトをデザインして欲しいと依頼してきたら悪い話だとは思わないかもしれません。

自分の信念を守りながら、泥沼化することなくキャリアを高めてくれる仕事を探し求めるのは難しいことだと、私たちは知っています。しかし、少し考えてみてください。

支払いを拒んだり、何回ものデザイン変更を求めたりするような酷いクライアントの仕事を受けると、労働の対価や裁判費用にまったく見合わない労力を費やすことになります。このとき失われるエネルギーは、簡単な仕事をいくつかこなしたり、良いクライアントを探したりするよりもはるかに大きいでしょう。たちの悪いクライアントは、たちの悪い問題以外の何物でもありません。厄介なクライアントと付き合い続けるのは、割に合わないのです。

干渉しすぎるクライアントを避ける

クライアントがデザイナーに依頼をする理由は、それが情報サイトであろうと、製品であろうと、パーソナルブランドであろうと、利益率を上げるためです。クライアントも少なくとも最初のうちは、使いやすいものを作って収益増加という目標に貢献してくれるプロフェッショナルが必要であることを理解しています。

このことをクライアントに思い出してもらうためには、丁寧に、かつ断固とした態度で説明することがきわめて効果的だと私は気づきました。そうすることで、クライアントは落ち着きを取り戻し、プロジェクトをデザイナーに任せてくれます。

デザイナーの究極の目標は、信頼してくれるクライアントを見つけることです。信頼関係がなければ、クライアントは不安に駆られて、細部までコントロールしようとするでしょう。

これは必ずそうと言うわけではありませんが、一般的にデザイン料が高くなるほど、デザイナーの判断を尊重し信頼するクライアントが増えます。そして、独裁者になりたいだけのクライアントを追い払えるようになります。

そのため、つねに自分の価値に見合う料金を請求するようにしましょう。キャリアのどの時点であれ、請求額を妥協すると、のちの変更が指数関数的に難しくなってしまいます。

厄介なクライアントと出会わないために

現在では、対面ではなくリモートで仕事するデザイナーがますます増えました。クライアントと直接顔を合わせたことがないデザイナーも大勢いるでしょう。この傾向には、良い面と悪い面があります。もし良いクライアントと出会えれば、仕様書を受け取ったあとはメールで連絡を取り合い、実力を発揮するだけという最高の流れで仕事ができます。

しかし、もし面倒なクライアントだと、会わずに仕事をするのは非常に骨が折れるかもしれません。ビジネス関係を構築するためには、直接のやり取りやボディーランゲージの重要性を主張する研究が山ほどあります。

もしインターネット上でのみ仕事をしているのであれば、クライアント候補との相性を判断する方法はありません。Skypeが大きな助けとなるかもしれませんが、実際に会うことができるなら、それに越したことはないでしょう。直接であれコンピューターを介してであれ、クライアントの顔を見て生の声を聞くことは、性格的に付き合えるかどうかは別にして、長期プロジェクトにとっては重要です。

話し方や、仕事を説明するときの言葉遣い、デスクやオフィスの状態などから、クライアントの人となりは十分に知ることができます。だらしない人物であれば危険信号です。何よりも、もしクライアントから嫌な雰囲気を感じたのなら、それを合図にすぐに関係を断ち切りましょう

危険信号

クライアントがデザイナーの仕事に敬意を払っていないことは、それとなく(ときには明らかに)わかるものです。特に、デザイナーに依頼しているプロジェクトについて話すときは顕著に現れます。もっともわかりやすい危険信号は、具体的な将来を示さずに、「露出」や「新しいクライアント」が増えることを約束するクライアントです。ネットのデザインコミュニティを少しでも見て回れば、支払いが未確定なスペックワーク(spec work)が、デザイナーのキャリアにとってもデザイン業界全体にとってもきわめて有害な存在の1つであることがわかるでしょう。

しかし、報酬を支払ってくれるクライアントであっても、同じ手を使って、ほかの業界の生産者が見たら侮辱になるような支払額を提示することがあります。デザイナーは「露出」を増やすために働きたいのではありません。もちろんそれも大切なことですが、「露出」という言葉を使うクライアントは、決して私たちと同じ意味では使っていません。

デザイナーにとって、露出とは、具体的なクライアントを紹介してもらうことです。しっかりと報酬を支払ってくれて、将来仕事の連絡が取れるクライアント候補のリストをクライアントから貰えるのであれば、露出は素晴らしいことでしょう。「露出」を増やすべきです。しかし、具体的に紹介してもらえないのであれば、そのようなクライアントはデザイナーを食い物にしようとしているだけなので、報酬を受け取るために割に合わない苦労を強いられる恐れがあります。このようなクライアントからは逃げてください

次に避けるべき危険信号は、プロジェクトにかかる時間と労力、仕事量を実際より少なく伝えるクライアントです。「それほど時間はかからない」、「学生でもできる」などと主張してきます。私のお気に入りは、「ほんの小さな仕事で、私でもできるのだが、あいにく時間がない」というフレーズです。その「ほんの小さな仕事」をするだけの時間が取れないのに、なぜ5分で終わると確信を持てるのでしょうか?

デザイナーの仕事にはそれほど時間がかからないと決めつけているクライアントは、デザインプロセスがどういうものなのかを理解していません。このようなクライアントとはすぐに縁を切るべきです。なぜなら、この手のクライアントは、デザイナーは作業時間を水増しして騙してくると確信しているので、必ずデザイン費についてもめるからです。もちろん、法律問題を避けるために、クライアントとは契約を結ぶべきです。しかし、どうして必要もないのに厄介なクライアントを我慢しなければならないのでしょうか? このようなクライアントからは離れてください

最後に、もっとも油断ならない「危険信号」は、「デザイナー」、「アートディレクター」のクライアントです。このタイプのクライアントは見たことがあると思います。デザインスクールに通っておけばよかったと密かに思っている離婚弁護士やスタートアップのCEOなどです。実際にはデザインの知識がまったくないにもかかわらず、デザインプロセスに積極的にかかわろうとします。

この種のクライアントとまともに仕事をするのは不可能だと、ほとんどのデザイナーは知っています。このようなクライアントは、未完成のデザインを仕上げてもらおうと仕事を依頼してきます。ですから、「緊急」の仕様変更や、デザイナーの制作物に対するアイデアを伝えるために、午前3時に電話をかけてくるかもしれませんし、デザイナーに頼みたいことや自分の好みがはっきりしていないかもしれません。

まとめ

問題が生じるずっと前に、この記事で紹介した簡単な手順を踏むことで、契約破綻や弁護士費用といった厄介な混乱に巻き込まれずに済みます。新しいクライアントに会うときには、彼らがデザイナーを値踏みしているのと同じように、デザイナーもクライアント値踏みすべきだということをつねに心に留めておいてください。

優れたクライアントは、いつでもデザイナーの時間と専門性を尊重します。そのため、デザイナーの疑問や懸念にタイミングよく対応してくれます。また、デザイナーに、現実的で専門的な期待しか抱きません。

あなたなら、理想のクライアントをどのように選びますか? もっとも報われる仕事を見つける自分なりの方法は編み出せましたか?


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