UX MILKでも何度か紹介している「デザイナードラフト」。デザイナーの方であれば知っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、「年収はアップする?」「指名はどれくらいくる?」「実際に指名されるとどうなの?」など疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
今回は、デザイナードラフトを使って株式会社ツクルバに転職をした中田さんに、デザイナードラフトの実体験を聞いてきました。
登場人物
株式会社ツクルバ デザイナー 中田 成人 氏
フラットな立場で企業の話を聞ける場
── 中田さんはデザイナードラフトで転職をされたとのことですが、まずは簡単な経歴を教えてください。
中田:現在、株式会社ツクルバと株式会社HALによる合弁会社である株式会社KOUで、KOUというアプリのデザイン全般を担当しています。前職でも、主にアプリのデザインをしていたのですが、会社にデザイナーが1人しかいなかったので、ロゴや販促物、グッズなど紙かデジタルかを問わず幅広くやらせていただいていました。
── 今回は、デザイナードラフトを使った転職の実体験がテーマです。転職をする動機はなにかあったのですか?
中田:転職の動機は、デザイナーとして成長したいからですね。前職ではデザイナーが1人だったので、周りからフィードバックを得るのが難しく、常に手探りの状態でした。このままで良いのかという疑問を持ち始め、仲間と切磋琢磨して共に成長したいと思い始めたのがきっかけです。
── スキルアップは動機として大きいですよね。転職サービスはいろいろありますが、その中でもデザイナードラフトを使った理由はなにかあるのですか?
中田:当時、現状への疑問は持っていたのですが、正直に言うと本格的に転職しようとは考えていませんでした。とりあえず、いくつかのサービスに登録しようと思ったときに、たまたまデザイナードラフトを見つけて面白いと思い登録しました。
── デザイナードラフトは、企業から年収提示されたり仕組みがユニークですよね。
中田:そうなんです。一般的な転職だと、求職者が企業に「話を聞かせてください」というスタンスだと思うのですが、デザイナードラフトの場合は逆なんですよね。企業側から年収つきで指名されて、自分がその指名に同意したら話ができるので、お互いフラットに話し合えるなと思いました。
当時は本格的に転職するかどうか迷っていたので、いろんな企業とすぐに話をできるのはとても嬉しいことでした。
── デザイナードラフトで指名を受けるには審査が必要ですが、そこはすんなり通りましたか?
中田:必要な項目はちゃんと入れたので審査は通りました。けど、仕事が忙しかったので、内容のブラッシュアップにはあまり時間は取れなかったですね。
なので、登録内容に対するフィードバックも直した部分と直してない部分がありますね。あとはもう面接とか面談の時の話で補足できればいいかなって(笑)。
他人と比較して価値がわかる
── 気になるドラフトについてですが、指名はどれくらいありましたか?
中田:正確には覚えてないですが、多分10社弱ですね。指名いただいた企業のほとんどに、1回は会いに行きましたね。
── けっこう多いですね。ほかのサービスにも登録したとのことですが、そっちでも面接は行きましたか?
中田:そうですね。いわゆる一般的な転職活動も少しはしました。ただ、きちんとした職務経歴書を用意するのも大変でしたし、面接するまでにもすごい時間がかかりました。
前職の仕事で忙しかったこともあり、すぐに面談ができるデザイナードラフトは助かりました。あと、デザイナードラフトは企業が僕を求める熱量も高いですし、会う人の理解度も高かったですね。そういうのって実際に会うと伝わってくるじゃないですか。
── 伝わりますよね。でも、使うサービスによって企業側の熱量も違ってくるんですね。
中田:企業にもよりますが、デザイナードラフト経由で会った企業は比較的熱量が高いと思いました。たとえば、僕はグローバルな活動をしたいなと思っていたのですが、「海外でこういうプロジェクトがあるのですが興味ありますか?」と提案してくれる企業もありました。きちんと希望などを見た上での提案なので、とても助かりましたね。
── 最大の特徴でもある「年収提示」という部分はどう思いましたか?
中田:お金で真正面から評価されるのが面白いですよね。「ウチにとってあなたのスキル・経歴はいくらです」と言われてるようなものなので。
あと、その企業がほかの人に提示した年収も見られるじゃないですか。その年収と自分への提示年収を比較することで、自分の能力がその企業でどれくらい評価されてるかという指標にしていました。これはかなり参考になりましたし、単純にほかの人がどう評価されているのかは見てても面白かったです。
── 普通の転職だと自分への評価を相対的に見られる機会ってないですよね。正直な話、提示年収は想定より高かったですか? 低かったですか?
中田:どっちもありました。すごく嬉しい金額を提示してくれる企業もありましたが、結果的にはその企業は選んでいないですね。嬉しいけれど、自分にとってそこが一番の基準じゃなかったので。
── ほかの人への提示年収も参考にしたと言っていましたが、ほかにも参考にしたことはありますか?
中田:その企業がどれくらいの経験やスキルを求めているのかを見ました。指名された人のスキルを見られるので、この企業はコーディングまで求めているなとか、CG作成も実は欲しているんだなとか、動画作成が欲しいんだろうなとか、何を欲しているのかを分析してました。
── ほかの人への指名はかなり参考にされていたのですね。
中田:そうですね。指名を貰っても、自分のどこを評価をして指名してくれたのかってわかりにくいじゃないですか。なので、フィルターとしてほかの人を参考にしてました。
自分が興味を持っている企業でも、いまやりたいと思っていることではないスキルや経験を評価してくれているなら、合わないかもと判断したりもしました。
あとは、ほかの指名されている人は動画の技術がすごいのに、なぜ自分を指名したのだろうと思ったときは、面談のときに聞いたりしました。
これも面白かったですね。評価されているポイントが割とわかりやすかったです。
── 自分への評価のされ方などを知る機会になったのですね。
中田:そうですね。僕はこれまでデザイナー1人でやってきたので、市場でどういう風に見られてるのかを理解するきっかけになりましたね。
これだけ多くの企業に興味を持ってもらって気軽に話を聞きに行ける機会ってそうそうないと思うんですよ。
── あまりそういう機会はないですね。しかも、年収提示があるから企業も真剣でしょうし。
中田:デザイナードラフトを通して、デザイナーはどういう価値や役割を求められているのかを知れたのは良かったです。それを元に自分には何が足りてなくて、どういう成長をすればもっと自分の価値が上がっていくかもわかりました。
あと、企業のフェーズによって重視するポイントも違うと思うのですが、どのフェーズのチームに自分が所属すると一番今持ってる力を発揮しながら成長できるかを考えることもできました。
いろんな意味で勉強させてもらいましたね。
企業のことをきちんと理解できたことが決め手
── いろいろな企業を見た結果、ツクルバに入社されたということですが、転職の決め手はなんですか?
中田:ツクルバは結構な回数の面接をしたのですが、会った人全員が面白かったんです。人としても面白いですし、仕事に対して熱意を持っていて、ツクルバのことが好きだというのが伝わってきました。実際にどういう仕事をするのかをイメージできましたし、一緒に仕事をしたら面白そうだなと思いました。
あと、ツクルバはCEOとCCOの共同代表の会社なんです。経営層にクリエイティブに理解がある人がいると、提案したことをすぐに理解してくれて、自分のやりたいことにフォーカスできるっていう部分もすごく大きかったですね。
── 企業のことをかなりよく理解した上で転職されたんですね。
中田:そうですね。デザイナードラフトだと面談前にチャットで企業の方と話せるので、割と気軽に質問を投げたりしましたね。
たとえば、自分の場合はビジョンを重視しているので、会う前にチャットでビジョンの話をしてもらったり、参考になりそうなインタビュー記事を送ってもらったりしました。
── 最後にデザイナードラフトを知り合いの方に勧めるとしたら、どのように紹介しますか?
中田:既に友人には紹介してます(笑)。友人に会って転職した話をすると、どうやって転職したのかって話になるので、そのときにデザイナードラフトの話をしましたね。
僕が一番魅力に感じてたのは、企業とフラットな話し合いができる点と自分の市場評価がわかる点なので、その2つを魅力に感じるのならお勧めだよという言い方していました。
あとは、ほかの人はどういうスキルを持っていて、どれくらい評価されているのかわかるので、自分もこのスキルを身につけたらさらに評価されるのもわかるということも説明しましたね。
── デザイナードラフトの活用法がバッチリわかりました!今日はありがとうございました。
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第4回デザイナードラフトは、 2018年10月17 日(水)に開催予定です。
自作のポートフォリオかポートフォリオサービス(Behanceまたはdribbble)を提出するだけで審査依頼をすることも可能なので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
少しでも興味を持った人は、以下より参加してみてください。
提供:株式会社リブセンス
企画制作:UX MILK編集部