ロイヤリティを築くためにすべきこと・すべきでないこと

Hannah Levenson

HannahはAppseeモバイル分析のコンテンツマーケティングマネージャーです。UXとモバイルアプリに強い情熱をもち、モバイルテクノロジーについてのインサイトや情報を見つけたり共有したりすることに親しんでいます。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Mobile Loyalty Programs: The Do’s And Dont’s

年末や大型連休などが近づくと、人々はセールなどのディスカウントを期待してショッピングのシーズンに備えます。それは同時に企業にとって、アプリユーザーのロイヤリティを高める絶好の機会でもあります。

「満足した顧客はまたやって来る」という原則は、人類が商売を始めて以来変わっていません。そのため、ほとんどの企業はロイヤリティプログラムのポテンシャルに期待します。しかし、ここで私たちが忘れてはならないのは、現代は「商売の黎明期」ではないということです。私たちの時代の商売は、ずっと進歩しています。

デジタル変革(ソーシャルメディアやチャットボット、ビッグデータ分析、クラウドサービスといった新しいデジタルチャネルの活用)や、消費者生活のあらゆる面にモバイルアプリが普及したことによって、人々の習慣や期待するものは変わりました。結果的に、企業はロイヤリティをどのように最大化すればいいのかわからなくなってしまったのです。

モバイルプラットフォームで完璧なロイヤリティプログラムを実施できるように、すべきでないこと・すべきことを見ていきましょう。

すべきでないこと

オンボーディングを忘れる

ロイヤリティプログラムでは、顧客がプログラムに夢中であり続けなければなりません。途中で飽きてしまうと機能しなくなります。そのためロイヤリティプログラムは、シンプルで効果的である必要があります。消費者はプログラムから得られる利益を理解する必要があり、その利益は必ず消費者の貴重な時間と「労力」を割くに値する必要があります。以上のすべてのことを消費者にわかりやすく伝えなければなりません。

最後にロイヤリティプログラムに新たに加入したメンバーのデータを集め、オンボーディング戦略を分析してください。これらのもっとも基本的な要素を怠れば、エンゲージメントは急速に減り始めるでしょう。オンボーディングはそれ自体が科学的で、間違いやすいものです。アプリの許可を急いだり、誇大広告を打ち出したりして、知らず知らずのうちにオンボーディングプロセスが台無しになってしまうのは、製品開発者がよくやる間違いです。

センタニアル世代(Z世代)*を無視する

*編注:アメリカにおいて、ミレニアル世代(Y世代)とは1980年代~1990年代に生まれた世代、センタニアル世代(Z世代)とは、1990年代後半~2000年代に生まれた世代のこと

ロイヤリティは一晩で手に入るものではありません。構築に長い時間と労力を要する長期的な投資です。それにもかかわらず、小売ブランドはセンタニアル世代(Z世代)を無視し、ミレニアル世代を主な対象にする傾向にあります。というのも、ミレニアル世代は十分に大人で、新しい技術を最大限に活用しており、高い購買力もあるからです。確かにセンタニアル世代はまだ十分な購買力がないかもしれませんが、それは時間の問題です。ロイヤリティが時間をかけて構築されるものならば、新しい世代について考え始めるのは今しかありません。

センタニアル世代はインターネットのない生活を知らない最初の世代であるため、非常に重要な意味を持っています。彼らの中には、固定電話がどういうものだったのか覚えていない人もいるのです。この世代は、事実上すべてをスマートフォンに頼っています。現在だけでなく将来的にもモバイルで着実なロイヤリティプログラムを進めたいのであれば、彼らを無視してはいけません。この記事で紹介している7つの戦略を駆使して、Z世代に上手にアプローチしてください。

分析をおろそかにする

かのPeter Drucker氏の短い主張に、「計測できるものは管理できる」というものがあります。あらゆるものは計測されるべきですが、特にロイヤリティプログラムでは正しい方法で計測しなければいけません。ユーザーが進化するのなら、使われる分析プラットフォームの方も進化します。存在しない指標を掲げることを避け、ユーザーが実際どのようにプログラムと対峙しているかに焦点を当てましょう。

信頼できるユーザー行動分析ツールがあれば、特定のプログラムが「機能する」かどうか判断するのに役立つだけでなく、将来の反復についての優れたアイデアを思いつくこともあります。タッチヒートマップやコホート分析などのツールを使用してユーザーの行動を記録することで、ロイヤリティプログラムにあるユーザビリティの問題をすばやく診断し、適切に対処することができるでしょう。またツールがあれば、あなた自身が顧客体験分析を深められるようになり、より有意義で優れた顧客体験を提供できるようになります。その結果、ユーザーがブランドを宣伝してくれることもあるでしょう。

きちんと計測すればするほど、より正確なデータを抽出して行動に移すことができ、結果的により優れたロイヤリティプログラムを提供できるようになるのです。

すべきこと

お金以外の報酬も与える

ロイヤリティプログラムを購買だけに制限しないでください。なぜなら、もしロイヤリティプログラムに加入させるために無理やり何かを購入させたら、ユーザーのニーズを気にせず、ただもっとお金を費やすよう仕向けているように見られるかもしれないからです。

ロイヤリティプログラムは、顧客への興味を示すことを中心に展開しましょう。したがって、購買する以外の方法でもプログラムに加入できることも大切です。オンラインでレビューを書くことから、いくつかのアンケートに参加することまで、思いつく限りのさまざまな方法を用意しましょう。

人間は楽しいプロジェクトに参加することが大好きです。自分たちの声を聞いてもらい、意見を認めてもらいたいと思っています。消費者に自分のブランドに参加する機会を与えて、彼らが一切お金を費やさなくても、人間として、また顧客として1人ひとりを大切に思っていることを伝えましょう。ロイヤリティを築くのにこれ以上の方法はありません。

パーソナライズは何よりも重要

糖尿病の患者にDunkin Donutsのクーポンを報酬として与えることを想像してみてください。あるいは、New York KnicksのファンにBoston Celticsの試合のチケットを贈るというのはどうでしょうか。Webの話で言えば、モバイルを主に使うユーザーにデスクトップでの購入割引を与えるというプログラムはいかがでしょう? オファーはすぐに拒否されてしまうでしょうし、築き上げた顧客との関係が台無しになってしまう可能性すらあります。

顧客に「どうしてこんなものを貰ったのだろう?」と自問させてはいけません。オファーがすべて戦略的にパーソナライズされているかどうかを必ず確かめてください。画一的に提供するのは旧時代の方法です。幸いにも、デジタルプラットフォームは貴重な顧客情報を集めるのにとても便利です。それによって、パーソナライズして顧客のグループごとに異なったオファーを提供することができます。このようなツールを自在に扱うことで、パーソナライズされたオファーを制作し、最大限効率的に使えるようその効果を分析しましょう。アプリ内カスタマイズは、それ自体が芸術的であることは以前の記事で述べました。

利益が得られるまでの期間を短くする

最近私たちが会議で使った喫茶店には、モバイルアプリの中にロイヤリティプログラムがありました。基本的にどの種類のコーヒーでも、アプリを通して1杯注文すればポイントが貰えるというものでした。そして、100ポイント貯まると、特別なメッセージが添えられたカップがギフトとして貰えます。ただし、顧客がもらえるのは1日に1ポイントと限られているのです。

支払った総額の1%にも満たない価値のギフトしかもらえないことを差し置いても、このギフトは手に入れるのに最低でも3ヶ月半もかかります。この道のりはあまりにも長く、顧客が費やすべき時間と労力、費用と比べるとまったく割に合いません。

あまりにも道のりが長い場合、特にその道のりに見合うだけの報酬が存在しないと、人々はすぐにロイヤリティプログラムを放棄してしまうでしょう。その結果ブランドが損なわれるかどうかは議論の余地がありますが、顧客に満足してもらい再訪してもらうという目標の達成には絶対に寄与しません。報酬を得るまでの道のりには注意を払い、顧客がブランドエクイティを高め、ロイヤリティプログラムから利益を獲得するまでの時間を測定する必要があります。もちろん道のりが短すぎても長すぎても機能しません。

ユニークであれ

現在では、下記の2つは周知の事実です。

  • 企業の売上げの大部分は、一部の顧客から生まれている。
  • そうした顧客を維持する必要があり、それはとりわけロイヤリティプログラムを通じて実行できる。

しかしながら多くのブランドは、商業においても消費者の習慣においても技術が変化しているという事実を無視しています。これら2つは、ロイヤリティプログラムに大きな影響を与えます。もしブランドを成功させたいなら、パーソナライズされていて、関連性があり、他にはないコンテンツを提供し、顧客が消費も参加もしやすいような、ユニークなアプローチが必要です。

同時に、ロイヤリティプログラムまでのオンボーディング戦略が着実で、すべての適切なデモグラフィクスを対象にできていることに注意を払ってください。そしてデータを駆使してロイヤリティプログラムを分析し、調整することを忘れないでください。昨日上手く機能したロイヤリティプログラムが、明日も機能するという保証はどこにもありません。


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