ユーザーが望むデザインに近づくために学ぶべき4つのこと

Eric Karkovack

Ericは、20年以上の経験を持つWebデザイナー。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Staying in Touch with What Users Want

Webデザイナーとして、私たちは専門知識に基づいてクライアントのためにサイトを構築します。ナビゲーションやCTAなどのアイテムを配置するための確かな方法論がある一方で、他のデザイン判断はより属人的です。多くの場合、私たちはユーザーが何を望んでいるかを考えて機能を実装するのです。

これはすべてのデザイナーにとって、特にフリーランスや小さな代理店にとっては、非常に困難なことでもあります。なぜならほとんどの場合、実際のユーザーテストを実施するための予算がつかないからです。小規模なプロジェクトを数多く行う場合、優れたUXを構築するために1~2個の何らかの根拠に基づいた推測を基に進めることもあるでしょう。 その結果、いくつかの機能のパフォーマンス低下を導くこともあります。

さらに、私たちのエゴが邪魔をするときもあります。 デザイナーとしての経験と成功が多ければ多いほど、すべてわかりきっていると錯覚しやすくなります。この錯覚が強すぎると、日々少しずつユーザーの期待から外れてしまう可能性があるのです。

皮肉ではありませんが、私自身も上記の両方に当てはまります。私のキャリアの大部分は、余分な予算を持たない小規模なクライアントとの仕事に費やしてきました。 ある時期には、自分がデザイナーとしてすべてを理解したと思っていました(あとからそれは間違いだと気づきましたが)。

こうした理由から、私は自分の作品のユーザビリティに関しては、先入観を持たないよう常に心がけています。この記事では ユーザー中心のデザインをするために、私が学んだ(そしてこれからも学び続ける)ことについて、いくつかご紹介しましょう。

常に最もシンプルな経路を選択する

デザインをしていると、我を忘れてしまいやすいものです。 時に私たちは、流行するトレンドであったり、デザイナーとしてのスキルを見せびらかす目的で、特定の機能を実装することがあります。また、我々が崇高な意図を持っていようがいまいが、デザインプロセスに固執してしまうことも往々にしてあります。

多くの場合、それがあれば十分にうまく機能するであろう、基本的な機能から考え始めます。しかしそのうち自分たちの目に「完璧」に見えるように、エフェクトの重ね掛けが始まります。私たちはこのとき、ここで追加する機能がユーザーにとってサービスを分かりにくくする可能性があることを見落としがちです。

たとえば、テキストの色を見栄えがよくなるまで微調整すると、意図せずにアクセシビリティが低下することがあります。あるいは、ナビゲーションバーの滑らかなアニメーションが、古いブラウザーを使っている人に混乱を引き起こすかもしれません。 どうにかして空白のスペースを作り出そうとし、その代償として重要な情報までもが隠されてしまうこともあるでしょう。

有能なデザイナーでも、良い仕事をすることもあれば、つまづくこともあります。だからこそ、シンプルであることを念頭に置くのは価値があるのです。装飾的なエフェクトは素晴らしいものではありますが、実際にユーザー体験を向上させる場合にのみ使用されるべきです。 言い換えると、正しいものに対する注意だけを引き起こすデザインにすべきなのです。

重要なのは、ユーザーに何をさせたいのかを考えることです。 ユーザーに望む行動はどのようなものでしょうか? 分かりやすく、ユーザーが苦痛を感じずにアクションを起こせるものを作り出す作業は、ここから始まるのです。

クライアントを巻き込む

ユーザー中心の設計は、必ずしも簡単ではありません。 時には反対にあったり、そうでなくとも自分の主張を強く訴える必要があるでしょう。

よく知られているように、クライアントはデザイナーが作ったものに対して率直に意見を述べます。しかし厄介なことに、クライアントはデザイナーと同じように、間違った優先順位を持つ傾向があります。

誰もがクライアントから、実装する機能の具体的な方法や配置について要望を受けた経験があるでしょう。彼らの主張が核心をついている場合もありますが、一方でクライアントだけを喜ばせるものであったり、サイトを使いにくくするだけの指摘であるときもあるのです。

この状況で一番簡単なのはクライアントに判断を譲ることですが、それは正しい方法とは言えません。ここはあなたの専門家としての意見を、親切に伝えるべき場面なのです。

あなたの懸念を伝えて、何故異なる方法を薦めるのか説明しましょう。たとえばWebサイトの目的が、クライアントへのコンタクトを促すものであれば、その妨げとなっている箇所を示しましょう。おそらくCTAが目に留まりにくい、連絡先に関する情報が探しにくいなどの理由が考えられるでしょう。

多くの場合クライアントは、日常的にサービスを利用するユーザーの目では物を見ません。しかし一旦彼らがそれに気づけば、ユーザビリティを高めるために必要ならばどんなことでもしようとするでしょう。要するに、必要なときに助言すればよいだけの問題なのです。

自分自身のユーザー体験と比較する

あなた自身も、ユーザーとしてたくさんの良い経験と悪い経験をしたことがあるはずです。少なくともあなたが構築に携わっていない、日常的に訪れるWebサイトについて考えてみてください。 使いやすさはどうですか? 一番使いにくいのはどの部分でしょうか? 

あなた自身が使用する各サイト、アプリ、さらにはオペレーティングシステムは、デザインの参考になります。 自分自身の経験を振り返り、「この機能がとても気に入った」または「これはまったく意味のない機能だ」と判断できます。こういった経験は自分自身のプロジェクトに取り入れることができますし、またそうすべきものなのです。

たとえば、私が最も大きな不満を感じたのは、税務処理の際にアクセスした銀行のサイトです。 ログインしたあと、必要としている書類のページに飛ぶための明確な経路が提供されなかったのでです。探しているものにたどり着くまでに、まず無関係そうに見えるさまざまなページをクリックして移動を続けなければなりませんでした。

私は基本的に銀行のデザインはしませんが、会員制サイトの仕事はしています。こうした出来の悪いUXについての体験は、自分自身がデザインをするときにアカウント情報を見つけやすくするよう私に注意を促してくれます。

もちろん私たちはプロですので、必ずしも他の人たちと同じようにWebを見るわけではありませんが、さらに優れたものを作り出すために、これらの様々な経験を応用することができるのです。

学び、進化する

詳細なユーザーテストを実施できるかどうかにかかわらず、作業のユーザビリティを向上させることは可能です。 そのうちのいくつかは常識として明確です。しかしそれは、サイトをまとめるときに正しい考え方に基づいているかということでもあるのです。

プログレッシブエンハンスメントのコンセプトを常に取り組みの中心に置きましょう。 それはポートフォリオで注目されるようなクールなエフェクトを捨て去り、代わりにより使いやすい機能を使うことを意味するかもしれません。 そうあるべきです。そのために私たちがいるのですから。

また正式なテストは実行できないとしても、クライアントや友人、同僚から率直な意見を聞くことはできます。フィードバックの深さは異なりますが、テストと同じように役立ちます。

その後は結果を分析し、決定したものががどれほど効果的であるかを確認できます。十分なリソースがある企業でさえ、完璧からは程遠いのですから、 ここで間違うこともあるでしょう。大事なのは常に学び、改善に努めることなのです。


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